セットプレーで簡単に相手エースをフリーにして決められてしまった時は、「またこれか!」と思いましたが、それからわずかの時間でよく取り返してくれました。今日のMOMは疑問の余地なくカイトです。得点までの間もここまで戻るかというくらい走っていたんですが、よくあの場面で弾丸のように詰めてくれました。そして試合の最後の1分まで、彼の運動量は落ちませんでしたね。この人はどういうエンジンを積んでいるんだろう。
スコアこそアンフィールドでの試合と同じですが、真ん中をマスチェラーノとアロンソでがっちり引いて守り、今回はアーセナルに彼ららしいプレーをさせませんでした。バベルがもう少し効いてくれたら攻撃でも面白い展開が見られたと思うんですが、彼はちょっと空回りしていました。交代で入ったベナユンの方がよく守れていたし、攻撃でも何度か面白いリズムを作ってくれました。
両監督の交代の意図は、非常にはっきりしていましたね。ラファはフレッシュな足を入れて、苦しい時間帯に少しでもチームを楽にしようという采配。ルーカス、よく走っていました。ボロニンはもっと頑張って欲しかった。そしてベンゲル監督は、真ん中を固められているのでサイドにスピードを入れたかったんでしょう。ウォルコットは左ではキャラと中盤でよく抑えていましたが、右に移った時は「アウレリオとマッチアップか」とすごーくイヤーな予感がしました。アーセナルは何で右の彼をもっと使おうとしなかったのか、不思議です。
流れの中では良く守れているものの、セットプレーのゾーンマークのお粗末さはなんとかならないものか。レイナは目の前にあんなにごっそり敵チームの選手にフリーで立たれて、怖くならないんですかね(苦笑)。ゴールに近いFKやCKの度に、見ている方は心臓が痛くなります。高さのあるベントナーが入ってきた時もイヤーな予感がしましたが、何と彼にこちらが助けていただきました。
さて、270分のうちの90分が終了です。引き分けでアウェイゴールも入れ、1戦目はとりあえずこちらの狙いどおりと言っていいですが、決して気を抜けるスコアでもありません。3戦目を視野に入れながら次のリーグ戦で両監督はどんな采配をしてくるのか、見ものです。
●SKY Sportsのレーティングレイナ:7
キャラガー:7 シュクルテル:7 ヒーピア:7 アウレリオ:6
アロンソ:6 マスチェラーノ:7
カイト:7 ジェラード:8 バベル:6
トーレス:7
(SUB)ボロニン:6 ルーカス:-- ベナユン:7