リバプール 1-1 マンチェスター・ユナイテッド

まずはじめにお知らせがあります。今回をもちまして、ブログの更新を終了いたします。環境が変わり、これまでのようにニュースをご紹介するのが難しくなりました。中途半端に継続するよりも、いったんここで更新を終了しようと思うに至りました。これまでたくさんのリバプールFCを愛する方々に励まされ、支えられて、名残惜しい気持ちでいっぱいです。今まで本当にありがとうございました。このブログを続ける中で、リバプールサポーターの皆さんのすばらしさを何度も実感しました。心から感謝を申し上げます。
もちろんこれからも陰ながらリバプールを応援して行きます。ブログの最後がキャプテンのスタメン復帰＆ゴールの試合になったことが嬉しいです！これで勝てていれば最高だったんですけどね。勝利に値する内容の非常に惜しい試合でした。

キャプテンが復帰した時にケニーはどんなフォーメーションを選択するのか？これはずっと興味の的でした。この試合で彼が出した結論は、3センターの一角。中盤の3人はルーカスをアンカーに置く逆三角形で、フォーメーションは4-1-4-1が最も近い形だったと思います。キャプテンが1トップのスアレスとどう絡むかに注目しましたが、キャプテンは真ん中というよりもむしろカイトと入れ替わって右に流れることが多かったですね。攻撃は左サイドからの方が主体で、若いスモーリングのところを狙おうというのはおそらくチームプランだったと思います。しかしそこを何度も脅かすことはできていましたが、ダウニングとエンリケの間が上手く繋がらず、決定的なチャンスにまではなかなか至りませんでした。二人の「どうも上手く行かねえなあ」という気持ちが見ていてもありありでしたね。ダウニングのボールを離すタイミングがやや遅く感じました。

試合の流れはこう着気味でしたが、それでも何度か決めて欲しいチャンスは作っていました。試合が動いたのはこちらが押し始めていた後半65分過ぎ、アダムがボールをしっかりキープしてすばらしいドリブルで前に運び、リオに倒されて得たフリーキックからでした。FKは全部アダムが蹴った方がいいんじゃないかと思ってそれまで見ていたんですが、ここはキャプテンに謝らないと。壁がぽっかり開きましたね～。前に同じくユナイテッドを相手に同じようなところから決めた時は、確かメイレレスが賢く動いて壁を開けたんですが、今回は何であんなに簡単に･･･きっとスアレスのあの不思議なクネクネがギグスを混乱させたんですね（笑）。

守りきるには残り20分以上、ちょっと長い時間でした。残念だったのはチームがやや引き気味になり、守りたいという意識が強すぎたことです。失点は非常にお粗末で、キャラがマークしていたウェルベックを離し、シュクルテルがマークしていたエルナンデスを離し、この二人にやられてしまいました。相手には他にほとんどチャンスがなかっただけに、悔やまれる失点でした。

しかしこの後チームは3ポイントを獲りに行く強い意志を見せ、特に終了間際には次々とチャンスを作り出しました。ヘンダーソンの胸トラップからのボレーは、あの若さであの局面であそこに狙えるのかー、と、感嘆しかありませんでした。あれが決まっていたらな～。さすが、スキルチャレンジで余裕の優勝をしただけのことはあります。逆にスキルチャレンジでダントツ最下位だったシュクルテルは、あそこでふかすのも仕方ないかな（笑）。でも彼は前半、これ誰と思うようなものすごいドリブル突破を見せましたね。
交代で入ったヘンダーソンは良いプレーを見せていました。ルーカスはインターナショナルブレークの疲労や時差の影響があったのかもしれず、この試合は精彩を欠いていました。それでも良いボール奪取をいくつか見せていましたが、2枚目のカードをもらいそうな匂いがぷんぷんしていたので、交代は妥当でした。しかしちょっと驚いたのは、ルーカスのアンカーの位置にキャプテンは入ったことでした。ヘンダーソンはかなり高い位置取りをし、これはバランス大丈夫なんだろうかと思いましたが、問題はありませんでしたね。キャプテンは90分間きっちりと彼らしいプレーをしてくれました。まだベストの状態ではないのは見ていて感じられましたが、あとはマッチ・フィットネスの問題だけでしょう。

MOTMはスタメン復帰ゴールを決めたキャプテンが順当でしょうが、個人的にはケリーとアダムのプレーがすごく印象に残りました。ケリーはあの若さで、ヤングに全く仕事をさせない完璧なプレーを見せました。今まではジョンソンが復帰したらやはり彼なんだろうなと思っていましたが、今日のケリーのプレーを見たら、イングランド代表からスタメンを奪うかもしれないと思い直しました。アダムも今季一番。一撃必殺を狙うよりもシンプルにプレーし、前に上がって脅威になり、守備でも非常に集中したプレーを見せていたと思います。彼はこの3センターの形が一番やりやすそうですね。ヘンダーソンも良かったし、今後は今日のスタイルが主流になっていくかもしれません。キャロル1トップでスアレスをサイドに出す形もこれから試してもらいたいです。ルーカスが次節は累積で出られませんので、この試合でどういう選手起用をするかも楽しみですね。ルーカスはちょっと疲労が心配なので、ここで少し休めるのは良かったかもしれません。

シーズンのこの段階で、無敗のユナイテッドを相手にホームで「勝てる」内容の試合をしたことは、今後に非常に強い期待が持てたし、チームの力が上がっているのを実感できました。後は決めるべき時にきっちりと決めることですね！居残りしてシュート練習をしている選手たちが多いそうなので、ここもぜひ、これから改善を見たいと思います。
試合後のケニーとキャプテンのコメントです。

●ケニー（公式HP）
「相手のゴールキーパーはすばらしいセーブを2度したね。そして終了間際我々のチャンスは、ジョーダン（ヘンダーソン）がしっかりと合わせるにはボールがほんのわずかに高かった。
我々がドレッシングルームに戻って来た時の、マンチェスター・ユナイテッドとの1-1の引き分けに対する選手たちの落胆ぶりは、私たちがどこまで到達したかを如実に物語っている。彼らの落胆が嬉しいよ。3ポイントを獲れていればもっと満足していただろうが、彼らの姿勢、ユナイテッドに同点にされてからも立て直して3ポイントを獲りに行こうとしたその姿勢は見事だった。今日足りなかったのはただ一つ、3ポイントを持ち帰れなかったことだ。

インターナショナル・ブレーク後は毎回ファギーはチームを変えて来るから、（ユナイテッドのメンバー変更に）驚きはなかったよ。それに彼は、火曜の夜にチャンピオンズリーグの非常に重要なアウェイの一戦を控えている。彼がスカッドを動かさなければならないのは妥当だ。その後は彼は戻って来てマン・シティと戦わなければならない。私たちにとってはスカッドでの戦いであり、アレックスも当然同じことを感じている。全監督がそうだと思うよ。それは尊敬の念でもあったと思う。

スティーブン・ジェラードがプレーしているという事実は、私たちにとってまさに意気高揚だ。久しぶりのスタメンをゴールで飾れたのは、彼にとってすばらしいことだ。彼はこのフットボールクラブのためにすばらしい貢献をして来ており、それをこれからも続けて行くと私は確信している。彼の復帰は我々にとってすばらしいことで、彼にとっては大きな励みだ。

ルイス（スアレス）はすばらく良くやっている。彼のことを言い表すのに、私はボキャブラリーを使い果たしたよ。ここに来てからの彼はすばらしいフットボーラーで、これからもそうだと私は確信している。

（ヘルナンデスのゴールの際の守備について）あれはゴールキックにすべきだった。コーナーを取られた時の守備をもっと上手くやらなければならない。マルティン・シュクルテルが足を滑らしたのが不運だった･･･でなければ彼はついて行けたかもしれない。しかし、冷静に受け止めなければならないね。」

●キャプテン（SKY SPORTS）
「終了間際の数々のチャンスを考えると、ファンはこの結果をちょっと不当だと感じていると思う。試合前の僕たちの狙いは、3ポイントを獲得して差を詰めることだった。
あの（得点の）フリーキックは最高ってわけじゃなかった。壁を越そうと狙っていたんだ。しかし1、2年前のオールド・トラフォードでも同じことが起きて、壁が開いた。おそらくは、僕の復帰初戦で求めていたちょっとした幸運だね。
離脱して外からこういう試合を眺めているというのは、これ以上ないくらい最悪だよ。ピッチに出て行ってこの熱狂を経験できたのはすばらしかったし、上手くいけばシーズンのこれからを体調万全で行けるだろう。」

●SKY SPORTSのレーティング
レイナ：6　ほとんどやることはなかった。ゴールは打つ手なし
キャラ：7　おそらく今シーズン最高の出来
シュクルテル：6　同点ゴールではエルナンデスを見失う
ケリー：8　ヤングに仕事の場所を与えず
エンリケ：7　すばらしい獲得であることを見せ続けている
キャプテン：9　スターティングイレブン復帰でゴール
アダム：7　ダイビングだと抗議を受けたが、すばらしい走り
ルーカス：5　お粗末。退場になる前に交代
ダウニング：7　常にスモーリングに脅威を与えていた
カイト：6　活動的だったが、ゴールは決めるべきだった
スアレス：8　常に精力的で、ファーディナンドとすばらしいバトル
（SUB）ヘンダーソン：7　活動的で巧妙なプレーも、しかしひどいミスがひとつ

YNWA.