リール 1-0 リバプール

月曜よりも改善の兆しは見えました。見えましたが、十分とはいえなかった。今日の先発メンバー構成は、「月曜に見られなかったパッションを見せろ」というラファのメッセージだと想像します。しかし、特に頑張って欲しいと思っていたキャプテンとカイトは、期待の働きを見せてはくれませんでした。カイトは疲労でしょうか？双子の弟まで消耗してしまったのなら、彼を少し休ませることは切実に必要でしょう。

攻撃的に行くことを期待していたんですが、試合のプランはラファの典型的な、アウェイのヨーロッパ戦での戦い方でした。決して無理に人数をかけて攻めに行かず、あくまでライン低めで守り、カウンターを狙ってあわよくば得点という戦法です。立ち上がりこそ相手に左サイドを上手く使われましたが、その後はそれほど脅かされることもなく、流動性のある攻撃を仕掛けてくる相手に、人数をかけてしっかりと対応できていたと思います。
攻撃に関しても、少ないチャンスはいくつか作りました。左に入ったバベルとトーレスのスピードのあるコンビネーションは、くすんだ攻撃の中で一筋の光を放っていましたね。今日のバベルは「君がトーレスをサポートする役だから」と命じられていたんでしょうが、その役割を良く果たしていたと思います。やっぱり持ちすぎたり簡単に相手にボールを渡したりもしてましたが、今日のような仕事をしてくれるなら、彼とキャプテンの場所を入れ替えてもいいんじゃないでしょうか。キャプテンが納得してくれればの話ですが。

0-0で良しというゲームプランで、その通りにきっちりと守れていれば問題はありませんでした。しかし、それができないのが今季のレッズです。失点はセットプレーから、レイナは責められないでしょう。あの位置からのキックならば、触れなかったDFに問題ありだと思います。
早い時間の失点ならば、むしろ試合の中で修正ができ、攻撃的にシフトできたでしょう。しかしあの時間帯でバベルを下げた後だったことが、非常に痛かったです。守りきればOKという試合で遅い時間に失点してしまうのは何度も見て来ましたが、それをまた繰り返してしまいました。何で最後に息切れしちゃうかなーーーーー。守備に足りないのは自信、攻撃に足りないのはアイディア、それは依然として続いているようです。

個人的にはこの試合はもっと攻撃的な布陣で、まず点を取りに行って相手の横っ面をひっぱたくようなプランで行って欲しかったですが、ラファはそうはしませんでした。カイトを先発したのも後ろのジョンソンとのバランスを考え、守りを重視してのことだと思いますが、それも裏目に出てしまいました。アクイラーニも使って欲しかったですけどね･･･。しかし中盤のマスチェラーノとルーカスはとにかく守りに関しては効いていたので、0-0の場面ではアクイラーニを投入するのは難しかったでしょう。リールの最終ラインが後半けっこう下がり気味で、トーレスとキャプテンが高めに位置しており、その後ろのスペースを使える選手が欲しかったですね。ベナユンがいればなあ。

これでセカンドレグは難しい試合になりました。多分今度はべったり引いてくるだろう相手に2点取るのは今のレッズにとってはかなり険しい山で、しかも相手は切れのあるカウンターができるチームです。相手に1点でも取られたら、3点取るというのはK2級の険しさです。しかし個人的には、ホームで2点を取るべくスタートから攻撃的に行くレッズというのを、久々に見られる楽しみでワクワクしてもいます。それでスカッと勝ってくれるが、あるいは桜のようにパッと散るか。赤いシャツに恥じないプレーを見せてもらいましょう。