リバプール 1-0 トラブゾンスポル

スターティングメンバーは予想通りでしたが、アクイラーニがなぜベンチに入っていないのか不思議でした。試合後の記者会見で、ホジソンは彼のイタリアのクラブへのローンを考えているとコメントしました。ジョーの不在は彼が埋めるものと思っていたので、この発表には仰天です。今日の試合を見て、彼のようなクリエイティブな選手が必要だと切実に感じたので･･･。まだ何も決まっていないとは言っていますが、公に発言するということは話がかなり進展しているんでしょう。正直、イタリアにローンで行ったアクイラーニが英国に戻って来るとは、ちょっと思えません。売却でなく敢えてローンというのは、今売却しても高値がつかないというのが本音なのでは･･･。シティ戦のトップ下はキャプテンか。

トラブゾンスポルは名前を聞くのも初めてのチームでしたが、しっかりとコンパクトに守って前線から厳しいプレスをかけ、パスをうまく繋いでシュートまで持って行く意識の高い、飛びぬけた選手はいないもののなかなか手ごわいチームでした。こちらはパスを相手の守備の網にかけられて繋げられず、全く良いところない前半でした。ポウルセンは何をしていいのか、ちょっと戸惑っているようにも見えましたね。ジョーもバベルもほとんど仕事をさせてもらえませんでしたが、前半終了間際に高い位置でこぼれ球をジョーが拾い、それを見事なパスでバベルに渡して、バベルはそれを冷静にきっちりと決めてくれました。

ハーフタイム後にチームががらりと変わったのは、アーセナル戦に似ていました。選手一人ひとりの前に行く意識と激しさが変わって、立ち上がりから20分ぐらいは相手を圧倒していました。前半はあいまいだったポウルセンとルーカスの位置が縦の関係になったことで、パスがうまく流れるようになったと思います。PKを取ったのも、ルーカスがペナルティボックスまで侵入して倒されたからでした。しかし、ジョーのPKはあまりにも甘かった！彼にKOPの前で初得点を決めさせたかったんでしょうが、その前は退場、今度はPK失敗と踏んだり蹴ったりに（泣）。

その後もヨバが抜け出してキーパーと1対1になったのを決められなかったり、混戦の中でねじ込んだポウルセンのゴールがファウルを取られて認められなかったり、3点ぐらいは決めておかしくない流れだったんですがゴールに至らず。ヨバがシュートを相手キーパーに弾かれた時は泣きそうな表情になって、笑い事じゃないんですが思わず笑ってしまいました。彼はそれほど待たなくてもいずれゴールを決めてくれそうですね。ジョーは来週トルコでがんばれ。

アーセナル戦といいこの試合といい、どうもREDSは今のところツキに恵まれていない感じですが、まあそのうちツキはやって来るでしょう。後半のポウルセンはタックルもパスもしっかりとしていて、これから良い力になってくれそうです。トーレスのコンディションもかなり良さそうで、何度かチャンスに絡んでいました。ただ今日は彼に得点をお膳立てするようなボールはほとんどなく、むしろ彼が前線でためを作ってボールを渡したり、チームメートにチャンスを作るようなプレーの方が多かったですね。この試合を見て感じたのは、ジョーはプレーメーカーではないんじゃないか？ということでした。ヨバも自分でぐりぐり持って行きたがる選手のようだし、アクイラーニみたいな選手が欲しいなあと思ったんですよね･･･思ったのに･･･。

ケリーはこのレベルでもう十分やれます。あとは彼に必要なのは経験と、怪我をしない頑丈な体、それだけですね。キャラに秘訣を伝授してもらうといいと思います。ELで勝ち上がって、ぜひとも彼のような選手に出場のチャンスが増えて欲しい！そのためには来週のトルコできっちりとした仕事が必要ですが、今日の後半のようなプレーがチームにできれば全く問題はないと思います。
試合後のホジソンとコールのコメントです。ホジソンはよくしゃべってくれるのはありがたいですが、その分訳すのが大変です（苦笑）。

●ホジソン（公式HP）
「我々はおそらく（もう1ゴールは）取れたね。ペナルティキックを外してしまい、そういう時には誰でもなく自分自身を責めるものだ。認められなかったゴールに関しては、不運だったよ･･･TVのリプレイを見れば、ジョー･コールと相手キーパーの間に実際の接触はなかったことがわかる。自分たちを不運と言っていいと思うね。

後半の我々のパフォーマンスを考えれば、2点目のゴールを決め、もっと余裕を持ってトルコに赴けるはずだった。しかしそうはならず、全く余裕はないだろう。
我々にはもっと激しいプレーが必要だった。前半の我々のパフォーマンスには、本来必要であるほどの良さがなかった。リードするのに十分なだけの問題を相手ディフェンスに与えることができていなかったから、ハーフタイムに1-0でリードしていたのは全くラッキーだと私は思ったよ。
後半は、攻撃でも守備においても、もっと激しくプレーできた･･･ハーフタイム後は相手にもっと問題を起こし、得点をするに値する後半だったよ。

（レイナの好セーブについて）最初はあれはオフサイドだと思ったんだが、間違いなく決定機だったね･･･彼らがこの試合の中で得た唯一の、本物のチャンスだった･･･そしてぺぺは見事なセーブを演じてくれた。
彼が日曜のミスを素早く忘れ、型どおりからは程遠いセーブを演じてくれたのは嬉しいね。彼がこの試合ですべきことはあまりなかった。しかし自分の出番が来た時に、あのセーブを演じた。おかげで我々はトラブゾンスポルへ、クリーンシートをキープして赴くことができる。

（日曜から大幅にメンバーを変えたことについて）彼らを休ませることが必要だった。彼らは皆、水曜の代表戦でプレーしていたからね。その後の日曜には、最終的には実質9人になるという非常に激しいアーセナル戦を戦った。そして今夜もタフな試合を戦い、月曜にはまた試合がある。だから、選手をローテーションさせることが重要だったんだ。
幸運なことに、私の選んだ選手たちが良い仕事をしてくれて、この試合を勝利する力になってくれたよ。この勝利の点差が十分なものかどうか、それは時間が経てばわかるだろう。しかし我々は少なくとも、1点をリードして無失点のまま敵地に赴くことができる。

（バベルの交代に関して）いや、バベルは怪我をしたわけではない。彼はこれまであまりフットボールをプレーしていない。オランダ代表でワールドカップに行ったが、彼はプレーしなかった。その後トレーニングに戻ったのはトーレス、カイト、レイナと同じ最近で、わずか2週間前のことだった。彼がプレーしたのは、トランメア･ローバーズとの非公開の親善試合のみなんだ。だから我々は、45分がおそらく彼にとって十分な時間だと考え、さらにトーレスにも45分間プレーさせたかった。うまく行けば、それが彼に役立ってくれるだろう。

（ポウルセンについて）今夜の相手はプレミアリーグと同等レベルで、彼は非常に良くやったと思ったよ。彼に試合時間が不足しているのを考えれば、驚くべきことだ。だから私は、彼のパフォーマンスにはとても満足しているよ。

（アクイラーニのローンについて）今の時点では、我々は彼をイタリアのクラブにローンする可能性を考慮している。しかしそれに関してはまだ何もはっきりとはしていないので、私が報告できることは何もない。ローンが進む場合を考えて、私は今夜彼を起用したくなかったんだ。
アクイラーニにとって今年は非常に重要な年だからね。彼には毎週レギュラーでフットボールをプレーし、チームシートに最初に名前を書かれる人間であることが必要なんだ。私はここで彼にそれを約束できない。だからもしイタリアへのローンがその点で彼の力になるならば、全ての人間にとって良いことかもしれない。
それは確実に彼が必要としていることだろうし、選手の価値を守ることでもあるだろう。彼がリバプールに戻って来た時には間違いなく、昨年怪我をしてここに来る前の、我々がサインしたアクイラーニに会うことになるだろう。

（マスチェラーノとアッガーの状態ついて）ハビエル･マスチェラーノが月曜の試合に間に合うことに関しては、私は大きな自信を持っているよ。彼は今日のトレーニングセッションに加わり、我々が期待していた以上の早い回復を見せている。まだあと4日間あるから、彼がプレーできないようなら私は非常に落胆するだろうね。

ダニエル･アッガーは非常に経過が良く、自分はプレーして問題ないと私に言っている。しかし私は彼の健康に関してリスクを冒したくはないので、メディカル部門のアドバイスを受けなければならない。脳震盪というのは非常に深刻な怪我だ･･･ダニエルだけでなく、ドクターたちにも話を聞かなければならないかもしれない。
もしそれがダニエル次第なら、彼は自分が準備はできていると言っているので、彼を月曜のメンバーに考えるよ。」

●ジョー･コール（公式HP）
「お手上げだよ、ひどいPKだった。でも僕たちはそれをくよくよ引きずりはしない。ひどいPKだったけど1-0で勝ったんだし、この試合から明るい材料を得ないとね。
どう考えても上等のパフォーマンスとは言えなかったけど、僕たちは勝利した。そのことには満足している。勝ち上がりにははるかに遠い状況だけどね。敵地では間違いなく厳しい試合になる。トルコでのアウェイ戦というのはいつでも厳しいから、来週はしっかり自分たちの試合をしなければならない。

（得点のアシストについて）僕はこの役割に自信を持っている。ゴールを演出するのが僕の仕事だ。今夜ライアンにそれが出来て嬉しかったよ。僕はとにかくあらゆる試合に自分のベストを尽くしているし、ここでのフットボールを本当に楽しんでいる。僕たちはしっかりとしたシーズンスタートを切っていて、それは良いことだね。」

追加で移籍の話を。SKY SPORTSによれば、オリンピアコスはネメトの獲得を公式に報じたそうです。3年契約の完全移籍です。記事は、移籍金は1.3mユーロ（約￡1m）で土曜にメディカルチェックの予定で、オリンピアコスが彼を売却したら25%をリバプールが受け取る契約と言っています。