バーミンガム 1-1 リバプール

先発のメンバーは、来週の木曜を視野にいれてある程度選手を休ませつつ、十分に攻撃的なメンバーを揃えました。しかし試合の入り方は決して攻撃的とは言えませんでした。バーミンガムは、確かにああいう試合運びならなかなかホームで負けないはずです。深く引いて無理をせず、手堅く、きっちりプレッシャーをかけて潰しに来るフットボールでした。対するリバプールも最終ラインは決して高く上げず、急がず無理せず、試合の最後までのスタミナを意識しているかのような試合運びに。結果として非常にスローな前半となりました。

キャプテンの先制点は、「はい？」というようなジョンソンのシュートがあさっての良いところに転がって、それを切り返して見事に決めましたね～。アウェイのスタンドは試合開始からYNWAやFOARを大合唱してチームをサポートし、その気持ちに応えるかのような、彼らの目の前でのゴールでした。あれにはキャプテンの気合をひしひしと感じて、「いける！」と思ったんですけどね。しかしそれから程なくして、相手の少ないチャンスに非常にお粗末なディフェンスで失点してしまいました。
大外から左に回り込んで来たリッジウェルにレイナは気づいて指示を出していたと思うんですが、選手たちはボールサイドにつられて、誰もケアしていませんでした。ジョンソンが見ておけと言えるかもしれませんが、ああいう後ろから走り込んでくる相手選手は、中盤の選手が捕まえていなければならないと思います。それにしても見事にドフリーにしてしまいました。

トーレスの交代に関しては、アイシングをしていたので膝を痛めたのかと思いましたが、ラファによれば「激しく疲弊していた」ためだそうです。来週のベンフィカ戦のこともおそらく頭にあったでしょう。彼を下げたことに関しては、ファンの間でも大きく意見の分かれるところだと思います。彼は前半からほとんど何もできておらず、エンゴグが入ってからは高い位置でボールをキープできるようになり、他の選手が上がれるようになって立て続けにチャンスを生み出しました。あそこで1本でも彼が決めていれば、「ラファの采配大当たり！」と手放しで賞賛されたでしょうが、残念ながらそうはなりませんでした。その辺は、まだエンゴグの力不足なんでしょう。あれだけいい動きをしてなおかつ決定力があれば、トーレスのスタメンをも脅かす選手になれるでしょうが、まだ21歳になったばかり、さすがにそこまで要求するのは酷です。「例え動きは悪くても、一つのチャンスに決められるトーレスを置いておくべきだった」という意見も、勝利が必須の試合でしたからもっともです。これは難しい話で、木曜の試合のことを考えればなおさら難しい。もう1人頼れるストライカーがいれば、と切実に思いました。セルビアン･スネークが待ち遠しい。

個人的には、バベルをスタートから使って欲しかったですね。ベナユンは試合に入っていけず、一方で交代したバベルは非常に効いていました。マキシも良かったですね～。ゴールが決まらなかったのはすごく残念です。

これでシティとのポイント差は、未消化も含めると実質7。残り全勝するとしても、シティには6試合中少なくとも3試合を落としてもらわなければなりません。対戦カードを考えれば不可能な数字ではありませんが、かなりの幸運に恵まれなければならないのも事実です。とにかく後は人事を尽くして天命を待つ、ですね。アッガーとマスチェラーノが休めたことが、木曜に大きな効果を発揮することをまずは期待しましょう。それからアクイラーニには心配していましたが、今日はしっかりメンバーに入り、ピッチにも入りました！今日のプレーぶりから痛みを抱えているのは感じませんでしたが、大丈夫なのか。彼にも頑張りを見せてもらいたいです。

●ラファ（公式HP）
「ええ、（4位争いが）より困難になるのは事実です。しかし私たちは前進し続けなければなりません。まだ獲得できるポイントはたくさんあります。私たちは6連勝すれば大丈夫だろうと話していたんですが、おそらく1引き分けでも可能だと考えていました。今は5戦全勝が必要です。
ミスを犯す余裕はあまりなく、今はほとんどその余裕はなくなりました。しかしそれがフットボールです。そして（どれだけの余裕があるかは）他のチーム次第です。私たちは試合に勝てると信じ、他のチームは落とすと自信を持たなければなりません。

（バーミンガムのホームの成績を考えれば、引き分けでも十分かと聞かれて）いいえ、私たちは勝てたはずですから、良い結果とは言えません。前半に一度非常に良いチャンスがあり、後半には多くのチャンスがありました。敵地に赴くのにはタフな場所であることはわかっていましたが、残念です。木曜の試合の後で何人かの選手が疲労していたにも関わらず、私たちは勝利に値しましたから特にですね。

（トーレスを下げた理由を聞かれて）彼は疲弊しきっていました。膝をアイシングしていましたが、木曜にプレーした他の選手たち同様、彼は疲労していました。フェルナンドは私たちに勝利が必要であることを知っており、自分が疲れていることも知っていました。選手全員がピッチに立って違いを作りたいと思っています。しかし見ての通りエンゴグはフレッシュな状態で、それはバベルも同じで、終了間際に大きな違いを作り出しました。
選手のやりくりは必要で、エンゴグは非常に良い仕事をしてくれたと思います。私たちにはフレッシュな選手が必要で、それは明らかでした。

（失点について）ゴールを決められるというのはいつであろうと落胆ですが、こういうゴールは特にです。私たちの守備は非常にお粗末で、非常にまずいものでした。」

●SKY SPORTSのレーティング
レイナ：0（※たぶん採点もれ）
キルギアコス：5　リズムなし
インスーア：4　いつものようにひどかった
キャラガー：7　ジェロームとのバトルに勝った
ジョンソン：7　リバプールの出色の選手
キャプテン：7　際立つRED
ルーカス：6　良くも悪くもあった午後
カイト：6　試合から消えて行った
トーレス：6　後半に交代
ベナユン：5　所在不明
マキシ：7　良かったがチャンスを何度か外す
（SUB）アクイラーニ：6　エンゴグ：6　バベル：6