ステアウア 1-1 リバプール

最低限の結果は出し、グループリーグ首位突破を決めました。普段プレーチャンスのない選手たちが、やっかいなスタジアムで良くやってくれたと思います！しかしもっともっと期待を膨らませていたので、消化不良と言える内容でした。

試合は終始ステアウアペースで、リバプールはほとんどチャンスを作ることができませんでした。しかしヨバが単独で持ち込んで右に流れたバベルに渡し、彼から帰って来た良いクロスをドフリーでヘディングゴール！決めたあとのセレブレーションも含めて、ナイスゴールでした。なかなかチャンスをもらえなかった2人で決めてくれたことは、すごく嬉しかったです。

今回入った若手選手たちは、全員がまずまずではないでしょうか。ウィルソンは少し緊張が見えたように思いますが、忙しい展開の中でほとんどミスなく、落ち着いてプレーしていた印象でした。最終ラインからの彼のフィード能力が見たかったんですが、それは残念ながらおあずけとなりました。シェルベイも本来のポジションで、持ち前のボール扱いに対する自信を見せていたと思います。パチェコは守備でがんばっていましたね！彼の攻撃の持ち味をもう少し見たかった。できれば得意の中か、左サイドで使ってあげて欲しかったです。ジョーと彼のポジションを逆にしてもらいたかった。交代で入ったエクレストンの方が、前に行く意欲を見せていましたね。

逆に不満を感じたのは、経験ある選手たちの方です。ポウルセンは相変わらずプレーが遅いし、タックルでボールを奪ったシーンは思い出せません･･･。それから、ジョーのプレーにはブランクを感じましたね～。決定的なシーンでシュートを打てなかったプレーが象徴的でした。バベルとはことごとく合わないし、前で効果的なプレーはほとんど不発。前に残ってディフェンスにあまり返って来なかったのはホジソンの指示だと思いますが、それでもちょっと不満を感じました。彼が貢献できないことと、さらに両ウィングも下がり気味で、結果的にバベルは孤立し、シュートらしいシュートを打てませんでした。
アウレリオも何度か守備で軽いプレーがありましたね。左サイドバックは彼に任せたいと思っていたんですが、あのプレーでは若干不安。やはりここは冬の補強ポイントか。

一番納得いかないのは、ゲームプランです。点を取ってから、特に後半は完全に引いて相手を呼び込み、多くのチャンスを作られました。後半にこちらがシュートをしたのは、キルギアコスのヘッド一つくらいしか思い出せません。中盤で全くプレスがかからず、ずるずる下がり、最終ラインは忙しくなり、攻撃ではロングボールを前に蹴りこむばかり。結局ボールポゼッションは35％で枠内シュート1本（！）。こういう試合では、ヨバもパチェコもポジションを下げざるを得ず、彼らの本来の良さをほとんど見せることができません。
しかしホジソンはこの内容に大変満足しているようです、うーん。「普段使われていない選手たちも、我々がやろうとしていることに適応していた」と言っています、そそそそ、そうなのか？あれがやりたいの？？確かにリーグ戦でも何度も見ていたような試合展開でしたが、ああいう試合がやりたいというのはちょっと、ううううーーーん、選手たちへのリップサービスであることを祈ります･･･。

まあ内容はともかく、1試合残して1位通過を決めたことは大変めでたいです。これで最終戦のユトレヒト戦では、また若手たちが、今度はアンフィールドのピッチでチャンスをもらえます！もう1ポイント獲得というタスクもありませんので、きっともっとのびのびとプレーができるでしょう。今度こそ、彼らの持つ本来の強みを発揮してもらいたいです。

レイナには苦いキャプテンデビューになってしまいましたね。グレーのシャツに赤いキャプテンマークが輝いていただけに、非常に残念です！2人ついていながら右からクロスを上げさせてしまい、そしてゴール前で相手選手はドフリーでしたが、それでもあれは完全にレイナのミスです。でも彼は気持ちの強い男ですから、ヴィラ戦ではその分も挽回しようとがんばってくれるでしょう！頼むよ次期クラブキャプテン！！
試合後のホジソンと、キャプテン･レイナのコメントです。
--------------------------------------------------
●ホジソン（公式HP）
「私はとても満足だ。チーム全体にほぼ満足しているよ。我々はステアウアと対戦するというタフな仕事に自信を持って挑み、このパフォーマンスを演じて必要な結果を得ることができた。
ここではタフな試合になると、我々は常に認識していた。ステアウアにとっては勝ち上がるラストチャンスであり、彼らには大きな望みと、経験ある選手たちが大勢いることをわかっていた。しかし選手たちは、クラブのために良く尽くしてくれたと思う。我々は自分たちの仕事をしっかりと貫き、ジョー･コールが前半のチャンスを決めていれば、おそらくもう少し楽にやれただろう。ステアウアは称賛に値した。彼らは我々を忙しくさせたが、このポイントを獲得して勝ち上がりを決めたことは嬉しいね。

彼ら（若手選手たち）については心配していたんだ。長い間プレーしていなかった選手たち･･･たとえばジョー･コール、ファビオ･アウレリオ、ライアン･バベルのような選手たちがこれだけ大勢いるチームで、彼らに多くのことを要求したと思う。
ダニー･ウィルソン、ダニ･パチェコ、ジョンジョ･シェルベイのような選手たち、彼らは全くと言っていいほどファーストチームでのプレー経験がない。彼らに、ブカレストに赴いてステアウアのような能力あるチームを相手に結果を得ろと要求していることを、私は心配していた。こういうプレッシャーに立ち向かい、ステアウアのやっている質の高いフットボールに対応するというのは、そういう選手たちにとって大きな試練だった。そして、彼らが良い結果を持ち帰ってフィールドを降りてきてくれたことを、私は本当に嬉しく思っている。最終戦がどのような結果になろうとも、我々はグループを首位通過だ。通常はプレミアリーグでプレーしていない大勢の選手たちにチャンスを与えながら、このヨーロッパリーグの大会を勝ち上がれたことを考えれば、すばらしい成果だよ。

これは彼ら（若手選手）に自信を与えてくれる。そして我々には、ダビド･エンゴグやマーティン･ケリーのような選手たちが頭角を現している。彼らはこのヨーロッパリーグでの数試合を通じて頭角を現したと思う。そこでチャンスを与えられていたからね。今夜はそこに、ダニ･パチェコの名前を加えなければならないだろう。彼は多くのチャンスは得て来なかったが、間違いなくチームを落胆させるようなことは全くなかった。交代で入ったネイサン･エクレストンも同様だった。

今日は特に、ライアン･バベルのできが嬉しかったよ。彼もまた、自分のやれることを見せる機会をそれほど得られなかった選手だからだ。今夜の彼は自分のチャンスを両手で掴み、前線で本当に良くやってくれた。
我々が毎日トレーニンググラウンドで取り組んでいる仕事が一定の効果をもたらしていることを、私が確認できたのが嬉しいよ。毎週プレーしていない選手たちでさえも、我々がやろうとしていることにどんどん適応しつつある。

ダニー･ウィルソンはファーストチームで1試合出場経験があったが、それは左サイドバックでだった。今回は彼が初めてセンターバックでプレーする機会を得て、センターバックのポジションがタフな試合だった。だから私は喜んでいるよ。

この試合に勝てれば良かっただろうね。ペペはあのゴール以外は極めて良い仕事をしていたから、少し落ち込んでいるよ。クリーンシートをキープできなかったことに、彼は少し落胆している。
しかし私に関する限りは、最も関心があるのはパフォーマンスで、選手たちがこの挑戦に立ち向かえるかどうかだった。彼らはそれをやってくれたと思う。ホームに帰る旅は我々にとって楽しいものになるだろう。

相手は今夜良いプレーをしたと思う。彼らは我々に多くの問題を起こし、左ウィングは特にだった。彼らは非常に上手く、ペナルティエリアに何本もクロスを送っていた。だから我々は危険な状況に何度も対処しなければならなかったが、それに対処して良い結果を持ち帰れたことを私は喜んでいる。
ステアウアには、このグループを勝ち上がれる十分なチャンスが依然としてあると思う。彼らは現在2位で、ナポリに行って引き分け以上の結果を出せれれば、我々と共に勝ち上がることができる･･･そして彼らは間違いなくそれに値する。」

●レイナ（公式HP）
「僕たちはヨーロッパリーグの次のラウンド進出を決めたことに満足しているが、僕は自分が許したゴールに満足していない。最初はオフサイドだと思ったんだが、あれは僕の失敗で、僕のミスだ。あれはセーブするべきだった。僕の前に1人選手がいてブラインドになっていたんだが、あれよりももっと良い反応をしているべきだった。あれはミスだった。
相手は良いチームで、彼らには観衆がついていた。僕たちを厳しく押し込み、タフな試合になるとはわかっていたけど、最終的には僕たちはやり遂げたよ。

彼ら（若手選手たち）は良くやった。僕たちはその功績を認めなければならない。あまり経験のない選手たちが大勢チームに入っていたが、彼らはすばらしい精神力を見せ、僕たちは本当に良く守ったよ。」

●SKY SPORTSのレーティング
レイナ：5
ケリー：6　キルギアコス：7　ウィルソン：7　アウレリオ：7
パチェコ：6　シェルベイ：6　ポウルセン：6　ヨバ：7
ジョー：5　バベル:7
（SUB）ルーカス：6　エクレストン：6　エンゴグ：6