サンダーランド 1-0 リバプール

両エース不在。代表選手は疲労。そしてもうひとつ言い訳ができました。ビーチボール。しかし黒猫さんにしてみれば、3-0ぐらいは取っておきたかった、そう言うでしょうね。それぐらい相手の方がいいチャンスを作っていました。しかもあちらも要の二人を試合中に負傷で欠いて、交代枠を二つ使ってしまったんですからね。あのボールを敗戦の言い訳にするのは野暮ってもんです。でも試合前にビーチボールを投げ込んだ子、ばっちりリプレイされていましたね。いいのか？チームは監督と選手の責任で建て直せばいいとして、あの子のこれからの暮らしがまじめに心配です。

ルールブックに則るなら、あのゴールはボールが外的要因に触れたとして認められず、ドロップボールにされるべきだったと思います。しかしあのビーチボールは試合開始時から、お守りのようにゴールマウスの中にあったんですよね。向こう側でのセットプレーもあったし、レイナが出しておくだけの時間は十分あったでしょう。そもそも、ベントにシュートを打たれるまでの形がまずい。アウレリオ、シュクルテルと軽い守備が重なりました。さらに、あのゴールが不運なものだったとしても、それよりもその後85分間、前がかりになりながらほとんど決定機を作れなかったことの方がはるかに問題です。

ラファは今日の試合に3-4-3システムを選択しました。使える中盤の2人の守備力と相手の2トップとのバランスを考えると、CBを3人置くのは理解できます。それで結果が出せなかったんですから選択を批判されても仕方ないでしょうが、ではどうすれば良かったか、というと、次のリヨン戦を犠牲にしてマスチェラーノをスタメンで使うぐらいしかなかった。スピーリングはがんばっていましたが、厳しい試合にちょっとナーバスになって本来の彼らしいプレーは見られませんでした。昨シーズンのマドリー戦のような楽な展開ならのびのびやれても、きつい試合にチームの力になるためには、まだ何か足りないんでしょう。

試合は点を取るべく前がかりになっていましたから、ある程度相手のカウンターに脅かされるのは仕方がありません。それにしてもきれいに抜かれすぎではありましたが、しかし、それだけリスクをかけて得点できなかったのは、正直ふがいない。バベルやカイトよりもウィングバックのジョンソンの方が攻撃で目立っていたのは、ちょっとどうかと思います。今使える最強の攻撃陣を並べてあのパフォーマンスというのは、ツーマンチームと言われても反論できません･･･しょんぼりです。選手層の薄さはやっと解決の光が見えてきたかと思っていたんですが、こういう代表戦後の試合ではまだまだ顕著になりますね。セカンドボールの競り合いでなかなか勝てなかったのも、疲労の影響があったのかもしれません。

これで9戦5勝4敗、今日の結果で「もうリーグ戦をあきらめた人！」と聞いたら手がたくさん挙がりそうです。しかし私はあきらめておりません。現実的に考えれば、優勝争いに絡むには残り29試合で70ポイントぐらいは必要でしょう。ペースにすると、7勝1分1敗ぐらいでしょうか？ちなみに昨シーズンは、その29試合での獲得ポイントは63、後半14試合で35ポイントを取っています。今のままのチーム状態では、絶対に無理な数字です。それを現実にするためには、ドラスティックな変化が必要でしょう。選手と監督にそれをやれる力があると、私は信じます。
次のユナイテッド戦に勝てば彼らとのポイント差は4。タイトルレースに望みを繋ぐためには、この試合に絶対に勝利しなくてはなりません。それができなければ、その時は非常に厳しいと言わざるを得ないでしょう。

●SKY SPORTSのレーティング
レイナ：6　ゴールは責められない
アウレリオ：6　お粗末な配球
ジョンソン：6　守備も思い出す必要あり
シュクルテル：4　ホラーショー
キャラガー：7　ひどいディフェンスの中では最高
アッガー：5　四苦八苦
ルーカス：6　まずまず
スピーリング：5　すばらしいリーグデビューとはならず
カイト：5　簡単に消された
バベル：4　忘れたい日
ベナユン：6　忙しかったが強いインパクトはなし
（SUB）マスチェラーノ：5　遅い時間の投入
（SUB）エンゴグ：5　あとわずかでゴール
（SUB）ボロニン：5　ほとんど力になれず