ミラー紙より、トーレスの自伝「El Nino My Story」からの抜粋
Part6です。最後はキャプテンについて。
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フェルナンド・トーレスはスティーブン・ジェラードを「世界で最もすばらしい選手」と賞賛し、こう主張する。彼のいないリバプールは考えられないと。
彼は、自分たちのチームを鼓舞するキャプテンは「替えがきかない」と信じており、長きに渡って待たされた初めてのプレミアシップ優勝メダルを、そして世界最優秀選手賞を、彼が獲得する力になると誓っている。
トーレスは、ジェラードはこのクラブの心臓であり、彼らのヨーロッパと国内の野望のための鍵となる人物だと断言する。
彼は語る。「彼は間違いなく、僕が今まで一緒にプレーした中で最高の選手だ。彼は全てを兼ね備えている。」
「リバプールで、彼は替えのきかない選手だ。全てのビッグクラブは、旗頭となる人間、ホームで育成された才能、自分の出身した場所に生涯を捧げている人間がいる。
人は行き来しても、彼は常にそこにいる。彼プラス、その他10人なんだ。彼はチームにとって全てだ。リバプールのスティーブン・ジェラードなんだよ。彼がいないこの場所を、僕は思い描くことさえ出来ない。
彼はフットボーラーとしての全てを兼ね備えてもいる。人柄、安定性、才能、コントロール、パワー、力強さ、攻撃性、激しさ、彼は絶対に消えることはない・・・どこでもプレーできるし、どんなやり方でもプレーできる。どこに彼を置こうと、そこで機能する。彼はゴールを決め、ハードワークをし、素早く、疲れを知らない。彼は生まれついてのリーダーで、世界で最も安定した選手だ。
彼の経歴で唯一欠けているものは、プレミアリーグのタイトルと、バロンドールやFIFA年間最優秀選手のような国際的な賞だ。そのうちのどれかを彼はもうすぐ獲得することになると、僕は確信している。彼がそれに値することに、疑問の余地はないよ。どんなコーチでも、自分のチームに彼を欲しがるだろう。」
トーレスは新しいKOPアイドルだが、彼はジェラードが最終的にはリバプールの歴代で最も偉大な選手として認知されるだろうと信じている・・・そして彼は、自分はキャプテンを手本とすることを断言する。
トーレスは語る。「いつか、彼はこのクラブの歴史上最も偉大な選手の一人として認識されるだろう。そして忘れてはならないことは、彼は骨の髄までリバプールなんだ。下から上がって来た地元の選手だ。この事実は、彼の業績をなおいっそう印象的なものにしている。どんなスカウサーにとっても、リバプルのファーストチームまで上がって来るというのは、極めて難しいことなんだ。」
「ユースチームの選手たちは、彼らが尊敬しているファーストチームの選手たちから学ぶ。このクラブの価値と、何年もの間このクラブを代表して来たフットボーラーたちにどっぷりと浸るんだ。リバプールが何のために存在しているか、それをスティービーやキャラが僕に語る必要がなかった理由は、おそらくそれなんだ。僕は彼らのプレーからそれを知ることが出来る。
スティービーは、リーダーであるためにピッチの上で叫んだり怒鳴ったりする必要はない。彼は手本として、そのプレーぶりでチームを引っ張るんだ・・・もう何年間も自分の中に染み込んでいるやり方でね。
僕たちのキャプテンたちは、クラブのシンボルだ。彼らは子供の頃からチームをサポートし、アカデミーで地元クラブのために何年も汗をかき、上がって行くために戦い、リザーブでは自分の未来のためにプレーするプレッシャーに耐え抜き、ファーストチームまでたどり着き、アンフィールドでキャプテンマークを巻く。
僕は、このクラブとこの町から可能な限り全てを吸収しようと努力している。自分のいる場所を完璧に理解するためにね。キャラガーとジェラードについて僕が強く印象づけられていること、彼らのプレーぶりの鍵として目をひくこと、それは彼らの地元への忠誠心だ。」
ジェラードとジェイミー・キャラガーは、トーレスを歓迎することに力を尽くした。彼が到着してから数時間もたたないうちにメールでメッセージを送り、アンフィールドに馴染む手助けをした・・・そのメールは今も彼の電話に残されている。
彼はこう続ける。「ジェラードとキャラガーが手本になっていること、僕はトレーニングでそれが本当によくわかったよ。どんなエクササイズでも常に一番最初に取り組み、彼らの態度がそれに続く見本になるんだ。彼らの熱意は伝染する。彼らの姿勢が、僕たち全員が必要とする激しさと熱心さをもたらすんだ。彼らが全力を尽くしていれば、僕たちも全力を尽くすほかない。」
「僕はスティーブン・ジェラードに感嘆している。彼が日々どれほど大きなプレッシャーを抱えて暮らさなくてはならないか、知っているからね。誰もが朝から晩まで彼のことを話している・・・ドレッシングルームで、バーで、スタジアムで。僕個人の経験から、誰もを満足させ続けるのがどれほど難しいことかがわかるんだ。でも彼が受けているプレッシャーのレベルは、僕が経験しなければならなかったものとはレベルが違う。リバプールはこれだけの巨大なクラブだからね。
キャプテンである限り、誰もが自分のことを話していると知っている。それは肌で感じられるんだ。特に物事がうまく行っていない時はね。ジェラードが来る日も来る日も直面する全て、そして彼を取り巻く期待、そういうものを考えると、彼がプレッシャーを扱うそのやり方はなおさら印象的だ。彼は常に顕微鏡で観察され、人は常に彼にリーダーであることを、彼一人の力でチームを引き上げることを期待する。
彼は、そういう状況に置かれた人間誰にとっても手本だよ。彼が耐えなくてはならないもの、毎日毎日どれほど多くのことが彼の周囲で起こっているか、それは信じられないほどだ。
僕は、いつかどこかでキャプテンになれたらいいと願っている。自分にはスティーブン・ジェラードという、これ以上ない最高の手本があると思っているからね。」
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これは、今までのキャプテンに対する彼の発言の集大成のようなものです。ここまで書かれちゃあキャプテンも照れくさくて赤面するんじゃないでしょうか。お互いのポジションやコンディションなどもあって、2人のびしっと息の合ったコンビネーションは今シーズンはまだあまり見られていません。昨シーズンは2人とも怪我がちで一緒にプレーするチャンスそのものがあまりありませんでしたから、今季こそ、それを大いに見せて欲しいですね。そういう期待がまたキャプテンの肩に重い荷物を負わせるのかもしれませんが、レッズキャプテンですから大丈夫でしょう!キャラやトーレス、チームメートが彼を助けてくれるはずです。トーレスの言うように、プレミアリーグのカップや、バロンドールのトロフィーを掲げるキャプテンの姿を早く見たいですね。そしてその次はトーレスも、それが一ファンの願いです。
トーレスのMy Storyの抜粋は、このPart6で終わりです。ここまで全て読んでくださった方、拙い訳にお付き合いいただいてありがとうございました。
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無題
個人的にですけどトーレス心配してます・・・動きが硬くないですか?
Re:無題
彼は動きが硬いというか、体が切れていないように見えます。それを自分で何とかしようと焦っているんじゃないでしょうか。
無題
そのトーレスについて私はあまり心配していなくビックゲーム(チェルシー戦)辺りでコンディションupすると思っています。その為にもキャプテンのトップ下が希望なんですが・・少数派ですよね。
Re:無題
チェルシー戦でトーレスの爆発が見たいですね~。ラファの話にも出てきたあのアウレリオからのヘッド、試合前からあのスペースを狙う意図があってのゴールだったのか、とびっくりです。またきっとラファはうまい作戦を考えてくれるでしょう。
無題
Re:無題
T物語ww
前に体調を崩されたと聞いた時、あぁもう現地レア情報は期待できないのかしらと心配したのに、なんのなんの、前にも増してすごい勢いですね、フニクラさん!(笑)
私がイギリスで生活し始めて戸惑ったこと(キャッシュバックetc.)と同じ苦労をトーレスもしていたと知って、すごく親近感がわいて嬉しくなりました。
訳して文章にするのは、自分で読むだけのに比べて10倍くらい大変なのに、本当に頭が下がります。
これからも、充分体を大切にしつつがんばってください♪
Re:T物語ww
キャッシュバックっておもしろい仕組みですね。手数料がかからないし、日本でもやって欲しいと思いました。トーレスは先生もいてクラブでもいろいろ気を使ってチームメートも助けてくれて、それでもこれだけ戸惑ったのに、〇━はもっと大変な思いをしたでしょうね。がんばりつつ大いに楽しんでください!