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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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タイムズ紙に、Guillem Balagueが5月にフェルナンド・トーレスにインタビューした記事があります。リバプールについても語っており、彼の人となりが見えるおもしろい記事なので、今さらながらですが訳してみました。
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フェルナンド・トーレスは彼の出身地区でフットボールを始めたが、ある日ライバルチームのコーチが連盟に正式な抗議を行なった。それは彼がリーグでプレーできる規定の年齢ではなかったからである。それは事実だった・・・彼の両親は、彼の登録を偽っていた・・・しかしそれは年齢を少なく申告していたのではなく、彼は規定よりも2歳下だった。そして彼はそのシーズンの得点王だったのである。
その後、背が高くやせっぽちの11歳の時、彼はアトレティコ・マドリーのトライアルを受けた。

「彼は賢さと、爆発的なスピードと勇気を見せたよ。普通の子供のようにフットボールを考えてはいなかったね。」この若者に注目し、よき指導者となったManolo Rangelコーチは語る。彼はトーレスに全てを教えた。
しかしながら、トーレスを特別にするのは、彼の才能ではなく精神力である。アトレティコのトレーニンググラウンドに程近いレストランで彼の話を聞き、彼の言葉について感じたものはひとつの驚きだった・・・彼は23歳よりも年上に見えた。
トーレスは言う。「(フットボールでは)17歳で大金を稼ぐことができる。賢明な両親がついていてくれなかったら、簡単にフットボールの道に迷ってしまうだろう。一部の両親は、自分の子供を金のなる木だと考える・・・僕は自分が参加するユースの試合で、毎週のようにそんな人間を見てきたよ。僕よりも優れた仲間は何人もいたけど、彼らの両親がフットボールを楽しむことを決して許さなかったために、彼らは成功しなかった。」

トーレスはマドリーの南に位置する質素な地区で生まれた。「ワーキングクラスの地区だよ。そういう場所で育った人間は、自分がどこから来たかを決して忘れない。僕の両親は、家族を敬うこと、年長者を敬うことを教えてくれた。
この都市の質素で貧しいクラブであるこということが、アトレティコの価値でもあるんだ。アトレティコのファンは僕と同じような経歴の人たちで、だから彼らとの間にはそういう親近感があるんだよ。そして、僕が絶対にレアル・マドリーでプレーしない理由もそれなんだ。自分の生活が変わりはじめた時、誰が自分を助けてくれたか忘れないというのは大切なことだ。」

トーレスは淡々とした声で、目を見つめて話す。声は内気さを、目は自信を表している。そして彼の言葉は、彼がどれだけ早く成長しなくてはならなかったかを物語っている。
彼は17歳で最年少のアトレティコの選手となり、19歳で最年少のキャプテンとなった。2001年にLeganes戦でデビュー、翌週のアルバセーテ戦で初ゴールを決めている。そして2部で2年を過ごし、アトレティコは1部に昇格を果たしてトーレスは13ゴールを決めた。それ以来、彼は毎年クラブの得点王であり続けている。

「僕はまだまだ成長できる。」トーレスは言う。「世界中の最高のフォワードから学ぶのが大好きなんだ。アンリは世界中のどんな選手よりも優れているね。人はプレミアシップのことはあんまり話題にしていなかったけど、ここ2年は、プレミアシップを見るのはほとんど義務みたいなものになっているよ。」

1999年、彼はヨーロッパの若手最優秀選手に選ばれ、彼はまだ契約をしていなかったため、アーセナルが彼の獲得に乗り出した。彼はすぐさま(アトレティコと)契約を交わした。最近それは2009年まで延長されたが、バイアウト条項は6000万ユーロから4000万ユーロ(約2700万ポンド)に引き下げられた。彼はその時こう語った。「このクラブは僕とともに成長するだろう。」しかしこうも言った。「僕たちはトップ4に入り、ヨーロッパに参戦しなくてはならない。」それは留まる条件のようにも聞こえた。

昨年の夏は、トーレスがマンチェスター・ユナイテッドに移籍間近といううわさが流れた。サー・アレックス・ファーガソンと彼の代理人はパリで会合を持ったが、トッテナム・ホットスパーからマイケル・キャリックを獲得したことにより、そのチャンスは消えた。

2週間前、友人たちがトーレスの誕生日に、彼に"We'll never walk alone"とロゴが入ったキャプテンマークをプレゼントした。このことが、彼がリバプールに移籍するのではという憶測を呼んだ。「僕の友人たちのグループが、腕にこの言葉のタトゥーを入れているんだよ。」トーレスは言う。「僕は今までアンフィールドについて、そこがどんなに特別な場所か話したことはある。でもまだ行った事はないんだ。行きたいな、とは思うけどね。」

トーレスはおそらく、チャンピオンズリーグに参加していないベストプレーヤーだろう。アトレティコはファンの規模からもその歴史と財政規模からも、スペインのトップ3のクラブだとみなされているにもかかわらず、彼は未だその大会で戦ったことがない。「スペインでは、クラブは辛抱強くはないんだ。」トーレスは言う。「ここ7年で、僕は6人の監督の下でプレーした。7回も新しいボスがやって来たら、僕たちは毎年ゼロからスタートすることになる。」

このことが彼の成長を妨げているという見方もある。当初、彼は次世代のビッグスターともてはやされていた。彼はスペインの典型的なストライカーとは異なるタイプ、まるでフランスの学校からやって来たような、アンリやニコラ・アネルカのような雰囲気をそなえた、巧みでパワフルなゴールゲッターと見なされていた。
しかし今人々は彼のことを、ピッチで成長することよりもデビッド・ベッカムのように目立つ存在になることの方に興味を持っていると言って、彼の弱点に話題を集中している。

「僕はヘアスタイルを変えるよ、でもそれがどうしたって?」トーレスは言う。「フットボールがまるでショービジネスのようになりつつあるとは思うけど、僕に何ができるだろう?」

スペイン代表監督ルイス・アラゴネスも、最近トーレスをこう評した。「未だにファーストタッチが下手くそでフィニッシュを決められない。」そしてマンチェスター・ユナイテッドとリバプールが探し求める選手に適合しているにもかかわらず、友人が言うには、彼は可能性のあるターゲットの長いリストの2番目である。しかしトーレスは海外でのプレーを切望しているようだ。

「スペイン人選手が他のリーグでプレーするのは重要なことだ。」彼は言う。「イングランドでプレーしている人たちはみんな選手として成長しているし、より完璧になっている。」
この言葉に、多くのプレミアシップの監督たちは聞き耳をたてることだろう。
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