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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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31日月曜日掲載の、タイムズ紙の記者Guillem Balagueによるラファインタビューです。
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昨日のリバプールの仇敵を相手の勝利は、ラファエル・ベニテスのプレッシャーを軽減するだろう。3シーズンで2度チャンピオンズリーグの決勝まで行ったという実績も、リーグタイトル絶望となったための厳しい審判を逃れるのには十分ではないようだ。ここで、彼はその批判に答える。

Guillem Balague:あなたの仕事の手法は、常にチームのローテーションを含んでいます。どういった経緯で、そしてなぜ、あなたはこの選手をローテーションさせると決断するんでしょうか?ローテーションは少ない方が前進への道となりますか?

Rafael Benitez:まず第一に、チームをローテーションするということは、自分たちの選手を信じ、彼らの能力とパフォーマンスを信頼するということです。ゴールを達成するために、全員が一体となって働いていると感じて欲しいと思います。勝利すれば、それは全員の努力の結果であると感謝する、それがたとえ小さな貢献であってもです。ウラジミール・スミチェルを見て下さい。彼は2004-05シーズンに数多くの試合でプレーはしていませんでしたが、私たちをチャンピオンズリーグ優勝に導く1ゴールを決めてくれました。
ヨーロッパで戦い代表選手を抱えるチームの監督なら誰でも、あれだけ多くの試合を戦いますから、自分の選手たちをローテーションさせます・・・それを交代と呼ぼうとローテーションと呼ぼうと、彼らはみんなそれをやりますよ。20年前と比較すると、近年では私たちは1シーズンで20%多くの試合でプレーしています。選手たちはその頃の選手たちよりも15%余計に走り、さらに重要なことは、彼らは30%速く走るんです。

フィジカル的に要求されるものに関しては、変化しています。ローテーションの決断は、私のチームのトレーニングを見ることから始まります・・・私の最優先事項ですね。どの選手にエネルギーがあるか、どの選手に休息が必要かを見ます。選手を見て、スタッフと話し合い、ドクターと話し合います。選手はほとんどいつでも、自分はプレーの準備が出来ていると言いますがね。ですから時には、彼らが本当に完全にフィットしているか、それとも虚勢を張っていて本当は疲れているのか、それを判断するために言外の意味を読み取らなくてはなりません。

Balague:あなたは、アレックス・ファーガソンは「チームを変えて」いると言われ、あなたは「ローテーション」または「下手にいじくり回して」いると言われているとお感じですか?

Rafa:監督が試合に勝てば、人々は彼らがどうやって選手を変えたかを語ります。そしてもし勝てなければ、「ローテーション主義」と言うわけです。人々は選手たちの内情を十分に知ることなく、チームを評価します。そしてこう言うでしょう、「なんで同じメンバーでやらないんだ?」とね。しかし彼らは、考えるのに十分なだけの広範囲な情報は得られていません。

Balague:あなたはいまだに、全てのトレーニングセッションに参加しているんでしょうか?

Rafa:私はいつも全てのトレーニングセッションに行きますし、これからもそれを続けるつもりです。おそらく時々は、監督としてやらなくてはならない事があってトレーニングを離れなくてはならないこともあるでしょうが、それは極めてまれです。自分が行ける時はいつでも、それが最優先事項です。戦術的な問題を話す時は特にですね。

Balague:リバプールは、なぜまだあなたのかつてのバレンシアのチームのようにはならないんでしょうか?

Rafa:私が去った時のバレンシアのチームはすばらしい成功を納めており、強力な一団でした。あのチームは自分たちのやるべきことを知っており、相手を粉砕していました。このリバプールのチームにも同じようなレベルでプレーしていた瞬間はあったと思いますが、何事にも時間が必要です。

私がバレンシアにやって来た時は、チームはすでにエクトル・クーペルによって、非常に危険で、手堅く、よくまとまったチームに作り上げられていました。私がリバプールにやって来た時は、自信を失った、優勝の記録を持たないチームでした。私たちはそれを再建する必要がありました。私たちの元を去った選手は誰も、リバプールよりも高いレベルのクラブではプレーしていません。

Balague:あなたの理想のリバプールとはどんなチームでしょうか・・・かつてのバレンシアのようなチームですか?

Rafa:あるチームはロングボールを好み、またあるチームは短いパスを好みます。その二つの間には常にミドルパスがある、私はそう思います。私が好きなチームは、いかなる瞬間にも常に何をすべきか分かっているチーム、ポゼッションをキープしなくてはならない時はいつか、短いパスを使ってプレーするのはいつか分かっているチーム、そしてそれは同時に、もっとダイレクトにプレーする時はいつか分かっているチームです。

Balague:プレミアリーグとチャンピオンズリーグの間の、戦術的な違いは何でしょうか?あなたは、プレミアリーグに戦術的な特質が少ないことが、イングランドのリーグで未だにあなたのプレースタイルが成果を上げられない理由だと思いますか?

Rafa:明らかにプレミアリーグの方がよりフィジカルですし、チャンピオンズリーグにおいては、戦術を工夫することで、監督にはより多くのオプションが開かれています。ロングボールとセカンドボールについて話すということは、事実上5分5分の状況を見ているということです。それは、二つのうちどちらか一つの状況になります。セカンドボールに競り勝つ人間は誰であろうと、攻撃を続けるか、カウンターアタックを始められるか、そのどちらかになるでしょう。

それはどういうことかというと、プレミアリーグは戦術的によりシンプルか、または直接的なリーグだということです。試合の中の2、3の面をコントロールすれば、それで十分なんです。チャンピオンズリーグでは戦術はもっと複雑になります。異なる国の異なるチーム同士が対戦するため、異なるプレースタイル同士がぶつかりますからね。

Balague:プレミアリーグの方が戦術に関しては単純だが、試合をコントロールするのはより難しいということでしょうか?

Rafa:ええ、私たちは、非常にフィジカルなリーグについて話しています。ボールを相手のペナルティエリアまで運んだら、それからは戦いで、フィジカルな側面に移行します。

Balague:それでは、リバプールがプレミアリーグで勝つために必要なものは何でしょうか?

Rafa:戦術的な能力と、フィジカル的な強さのバランスです。私たちには良いプレーをするのに十分な戦術的な能力があり、競い合うのに十分なフィジカル的な強さも持ち合わせていますが、必要なのはその二つの要素を組み合わせることで、それによって、鍵となる瞬間が訪れた時にそれに対する準備ができ、競い合えます。

Balague:あなたは、チャンピオンズリーグが他の大会よりも好きですか?今シーズンのあなたの目標は変わりましたか?

Rafa:ここでは、毎シーズン4つの目標を持ってスタートします。監督としては、自分の選手団のベストを引き出すためにやりくりができなくてはなりません。

プレミアリーグに関して言えば、私たちはある時点ではタイトルに近づいていましたが、いくつかの試合を引き分けで終ったことで脱落してしまいました。ところがチャンピオンズリーグでは勝ち進んでいます。どうしてそうなるかと言うと、無意識のうちに、自分の手の届くものに焦点が移り変わっているからです。

Balague:パコ・アジェスタラン(リバプールの前アシスタントマネージャー)の退団が、チームの士気とパフォーマンスに悪影響を及ぼしたという意見があります。あなたもそう思いますか?何が起こったのか、教えていただけますか?

Rafa:パコは、フィジカルトレーナーをはるかに超えた存在でした。彼は私の友人であり、長年に渡って信頼して来た人物でした。彼とは11年間共に働きましたよ。いまだに痛みを感じる新しい傷です。

リバプールは彼に自主性と権限を与え、それが彼を大きく変えてしまったんだと思います・・・彼はさらに、さらにと権限を求めました。ある日、私は彼が他のチームと真剣なコンタクトを取っていることを知り、それは私には受け入れ難い、私とクラブに対する裏切り行為と取れました。彼は、私たちがトゥールーズと対戦するその日に、クラブを去りたいと私に告げました。そうして私は、自分が心から信頼していた、私のスタッフの鍵となるメンバーを、プレシーズンの肝心な時に失ったんです。

必然的に、このことはチームに影響を及ぼしました。新しく来た人々は、新しい環境に適応し、慣れなくてはなりません。それはクラブに過渡期が始まったことを意味しましたが、我々はそれでもクラブを勝利に導き、良いプレーをしていました。それから私たちが引き分けを続け出した時、人々は私たちの仕事に疑問を投げかけました。

私は代わりのきかない人間は誰もいないと信じていますし、私たちは前進を続けなくてはなりません。パコ・デ・ミゲルがフィジカルトレーナーの役割を引き継ぎました。さらに、結果として、私はチームのそばにいることが増えましたし、選手たちともっと深く関わろうとしています。

Balague:一部のコメンテーターたちは、フェルナンド・トーレスがもっとプレーしていれば、あなたたちは今頃プレミアリーグのタイトル争いをしていただろうと言っています。

Rafa:それは、今シーズンの大きな嘘の一つですね。大勢の人々が、トーレスがどれだけの数の試合でプレーしているか、そしてこれが私たちのリーグでのパフォーマンスに与えるインパクトをじっくりと考えもせずに、そういうことを言っています。トーレスは、私たちが勝利した試合、トゥールーズ戦(4-0)、ベジクタシュ戦(8-0)、ハヴァント&ウォータールーヴィル戦(5-2)ではプレーしていません。

彼がベンチにも入らなかった試合は8試合ありますが、そのうち6試合では彼は負傷しており、人はそういうことを忘れているようですね。その他の2試合はFAカップとカーリングカップですから、私たちのリーグでの順位がトーレスがいなかったせいだという説はつじつまが合いません。

Balague:彼にはどれくらい支払いましたか?

Rafa:トーレスについてのアトレティコ・マドリーとの取引に関して言う時には、常にルイス・ガルシアの値段を含んでいます。実際に支払ったトータルの価格はおよそ2000万ポンドです。

Balague:彼の成功には驚きましたか?

Rafa:すばらしい能力を持った選手が、エネルギーと情熱を持ってやってくるときには、常に信頼を感じるものです。しかし、現実として彼はすばらしい成功を納めています。彼はすでに28ゴールを記録し、彼がチームにもたらしたプレーのレベル、そして彼のチームへの貢献はものすごく意義深いものです。

私たちは彼が来た時に、彼を前線の相手ディフェンダーに近い位置でプレーさせるという明確なプランを持っていました。彼にはスピードがありますから、私たちが良いパスを供給すれば、彼はそれをしっかりと掴むでしょう。問題は、これだけ多くの試合があるために、私たちには細かいことに取り組むだけのまとまった時間がないということでした。私たちは、個人的な技術面の改善と同時に、選手たちが決定的な瞬間にどう決めるかを学ぶために、グループを作って取り組んで来ました。

フェルナンドの場合は例えば、これにフィニッシュの練習をすることが加わっています。そして、私たちはスティーブン・ジェラードの新しい役割にも取り組む時間を見つけようと努力しています。彼は間違いなくこの役割を楽しんでいますよ。

Balague:今シーズンのリーグ56得点のうち、31点をトーレスとジェラードが決めています。これは懸念材料ですか?

Rafa:このことは、彼ら二人の選手が、すばらしいタイミングと能力の持ち主であることを証明しています・・・彼らは私たちにとってすばらしいプラスの力です。しかし、他の選手たちもスコアシートに加わるような所まで到達しなくてはなりません。例えば、ディルク・カイト、ピーター・クラウチ、ライアン・バベルのような選手たちがです。

Balague:英国では、プレスはあまり戦術には注目しません。そのために、あなたは自分の仕事が実際よりも低く評価されているとは感じませんか?

Rafa:特には感じません。イングランドのプレスが有名人のことばかり話すのは事実です。ここでは、プレスは名のある選手のことや、チーム全体のパフォーマンスよりも個人のパフォーマンスのことを話します。それはここのフットボール文化の一部ですし、私はそれを受け入れますよ。

定期的にここを訪れるプレスの人達と話をすると、私は彼らが自分たちの話していることを理解しているのに感銘を受けます。離れたところから分析する方がずっと難しいというのを、私は理解しています。

Balague:人々は、あなたが適切な選手獲得をしなかったことで非難しています。そういう人は、ホセミ、アントニオ・ヌネス、クレイグ・ベラミー、そしてジャーメイン・ペナントのことさえも言っていますね。

Rafa:尽きることのない経済的資源を持っていなかった時に、私たちは一般的に言って良い獲得をしたと思いますよ。レイナやアッガー、マスチェラーノ、シャビ・アロンソ、ルイス・ガルシア、トーレス、バベル、ルーカス・レイバ、シュクルテル、そしてアルベロアやシソコ、ファビオ・アウレリオ、カイトのことも話すべきでしょう。チームに多くのものをもたらしてくれている選手たちです。そして、例えばシソコとベラミーのように、クラブが財政的に利益を得たケースも確実にあります。

この4年間で、私たちはファーストチームに28人の選手を獲得しました。私がここに来た時にこれだけの数の選手を変えなくてはならなかったこと、そして多額の資金がないためにより負わなくてはならないリスクを考えれば、私はこれが不適切な数だとは思いません。

Balague:なぜ、クラウチはもっと頻繁にプレーしないんでしょうか?

Rafa:私たちは、一人のメインストライカーと一人のセカンドストライカーという、非常にうまく機能するシステムを確立しています。必然的に、これは彼にとってさらに状況を複雑にしています。私たちには28ゴールを決めているストライカーがいますから、他の選手たちはその補佐として働かなくてはなりません。例えば、今はそのセカンドストライカーが(19ゴールを決めている)ジェラードならば、必然的に他の選手たちのオプションは減ることになります。

Balague:あなたは、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドと、あなたたちの間の費やしている資金の差について言っていますね。アーセナルはもっと少ない資金で成功を納めています。リバプールにとって、追随するべき正しい道はどこでしょうか?

Rafa:私は、数字を含むラフな考えを持っています。チェルシーはすでに1億2000万ポンドを費やし、それに加えて2004-05シーズンにはリーグ優勝を果たすために2億4000万ポンドを使いました。マンチェスター・ユナイテッドは、過去数年で2億ポンドを使っています。今年は、カルロス・テベス、オーウェン・ハーグリーブス、アンデルソン、ナニを獲得し、彼らに7000万ポンド以上を使っています。トッテナムは、ここ2シーズンだけで1億ポンドを使っています。そしてアーセナルは、可能性のある若い選手に、だいたい私たちと同額の資金を使っています。

私がリバプールにいた4年間で、私たちは1億5000万ポンドを使い、売却でほぼ7000万ポンドぐらいを取り戻しました。この数字を見ると、1シーズンあたり2000万ポンドの開きがあり、それでも私たちは4つのトロフィーを獲得し、7つの決勝まで到達しています。そういうことを全て考え合わせれば、決して悪い結果ではありません。私たちは正しい道を歩んでいると思います。

今は私たちは、選手を売却することで資金を得られれば、その資金を選手に使うことができます。チェルシーが近年に費やしたような5億ポンドの資金が私たちにはないなら、ユースチームやリザーブチームという基盤を築くことを目指し、そこから選手たちを育てる必要があります。

リザーブチームの選手たちは17、18歳ですから、彼らにはファーストチームのレベルに到達するまで2、3年が必要でしょう。私たちは3人の選手と契約を交わす間近で、そのうち一人はファーストチームの選手です。

Balague:トップ3のクラブとの違いは、資金だけですか?メンタリティの問題もありませんか?

Rafa:成功は、自信とポジティブなメンタリティを生むと思います。私たちは(2005年に)チャンピオンズリーグで優勝し、あの勝利が私たちを(2007年に)もう一度決勝まで到達させました。プレミアリーグで私たちはまだ同じような成功を成し遂げていませんから、今は着実に同じ自信を積み上げつつあります。

Balague:あなたは、どれくらい長くリバプールに留まりたいと思っていますか?

Rafa:私はとても幸福ですし、もっと長い間ここに留まりたいと思っています。

Balague:トム・ヒックスとジョージ・ジレット・ジュニアとはどのようなコミュニケーションを取っていますか?

Rafa:Eメールで彼らと連絡を取っていますし、リック・パリーが私に状況を知らせてくれます。

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なかなかインタビューアーの突っ込み鋭い、非常に興味深いインタビューです。この中の「3人の選手と契約」というラファの言葉は先行して他のメディアに報道され、随分騒がれていました。ファーストチームの選手については、ラフィーニャ、サビオラ、ベントリーなどいろんな名前が挙がっていますが、果たして誰なんでしょうか、楽しみですね。
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