公式HPより、新しいオーナーとなったジョージ・ジレットとトム・ヒックスのインタビューです。
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Liverpoolfc.tv:まず第一に、なぜリバプールフットボールクラブだったんでしょうか?
George Gillett:最初に、我々はここに座って自分は最も知識のあるリバプールファンだなどとうそぶくつもりはありません。それは明らかに真実ではないからです。しかし、我々一家は大のフットボールサポーターだと言うことはできます。我々はここ数年間ヨーロッパのフットボールを見てきましたし、最近のこの国への訪問では、会長とリック・パリーとの会談の可能性についてアドバイスを受けました。
Tom Hicks:私は12年間スポーツビジネスに関わっており、毎年野球で162試合とホッケーで82試合があり、さらなるスポーツクラブを探してはいませんでした。一月前にジョージが電話をして来て、リバプールへのビジョンとチャンスについて彼の思っていることを私に説明しました。私のビジネス上の友人が何人かこの競技の熱烈なファンでしたので、私はその後プレミアリーグを追ってみました。1ヶ月間調べて、私は他のスポーツと比較して、その歴史とファンの情熱を知って畏敬の念に打たれました。テキサスレンジャーズは36年の歴史を持ち、ダラススターズは13年です。100年を越す歴史と熱烈なファンを有するチームに関わるということは、私を非常に興奮させるものでした。2週間後、私はジョージに、真剣に彼のパートナーとなる準備が出来ていると言ったんです。私たちはデューデリジェンスをするために先週海を渡り、デビッドとリックに会いました。すばらしい勝利を飾ったウェストハムとの試合を観戦し、翌日の夜はアーセナルの新スタジアムへ、彼らとトッテナムの試合を見に行きました。我々はデビッドと役員会に提案をし、幸運にも彼らはそれを受諾しました。
George Gillett:トムと私は長い間スポーツに関わって来ました。我々のちっぽけな国にやって来た人々は、変わった、おそらく正確ではない考え方に出会うでしょう。なぜなら、我々は自分の国のスポーツが非常にポピュラーだと思っているからです。それからこちらにやって来て、ファンの民族に根ざした面、彼らのチームに対する愛情とサポートを見て、それが10億人の人々に見られている競技だと知ることになります。これが世界で一番人気のあるスポーツであること、そしてここが世界で一番人気のあるクラブの一つであることは、即座にわかります。ここに関われるチャンスを持てたことは、得がたい特権ですよ。
ここはしっかりと運営をされているクラブですが、我々は、さらに運営を改善するのに役立つ経験をいくつか持ち込むことができると信じています。トムと私は、全ては金が目的なんだろうと決めてかかっている人々を少々静かにさせてやりますよ。我々は資金と同じ位アイディアも持っていたいですからね。
Tom Hicks:我々は共に新スタジアムの建設と改造に関わっていますので、我々が既に成し遂げた仕事の中から、ファンとクラブにとって利益になる多くの良いアイディアを出せると考えています。
Liverpoolfc.tv:ここ数週間に渡りファンは疑心暗鬼の時を過ごしてきたんですが、彼らが本当に大切に思っているこのクラブが安全な手に渡ってこれから進んでいくということを、どうやって彼らに納得させてくれますか?
Tom Hicks:私は、デビッド・ムーアが、我々が彼と同じ責任感を共有しているという確信なしに、このクラブの新しい管理人に我々を選んだとは思っていません。我々はこれを非常に長い期間に渡るものと見ています。スポーツに関わってくるほとんどの人々が間違いを犯しますが、私たちはこのビジネスに長く関わっていますし、チームにとって安定性が重要であることもわかっています。
Liverpoolfc.tv:リバプールフットボールクラブで達成したいと思っていることは何ですか?
George Gillett:我々は昨夜(2月5日)、スティーブン・ジェラードとジェイミー・キャラガーと時間を過ごす名誉を得たんですが、彼らは我々にメッセージを伝えてくれました。それらは全て、勝利とファンからの情熱についてでした。彼らは我々に3つ、はっきりとした質問をしました。
彼らは、デビッドとリックのマネージメントの継続性を願っていました。彼らは二人に大きな尊敬を払っています。彼らはまた、ラファについて極めて熱心に話し、この人物がこのスポーツの近年の歴史において、間違いなく偉大な才能の持ち主の一人であるということを我々に知らしめましたよ。彼らは、ドレッシングルームでの感情として、マネージメントチームに大きな尊敬の念を払っているということを我々に伝えたがっていました。
2番目に、彼らは選手達について話し、チームを築いて行くリックとラファの努力を、我々がサポートすることを推し進めて欲しいと願っていました。
彼らはスタジアムについてはっきりとした考えを持っています。彼らはアンフィールドのあの音、エネルギーと情熱が、新しいスタジアムの計画にも取り入れられなくてはならないと我々に知らせました。
それが彼らが我々に伝えたかった3つのメッセージで、我々はそれを大きくはっきりと聞きましたよ。
Liverpoolfc.tv:ジェイミー・キャラガーが何を言っているか理解できましたか?
George Gillett:できましたとも!彼はスカウサーです、それは間違いありません。二人の選手が最初にしたことは、素晴らしいメッセージを書いた2枚のシャツを我々にくれることでしたから、我々にとって特別の瞬間でしたよ。
Liverpoolfc.tv:あなた方は、このフットボールクラブを手に入れると決意していたんですよね?
George Gillett:そうです。トムと私のどちらも、スポーツの中で最も偉大な資産の一つをしっかりと保持しているとみなされることが、すばらしい名誉であり得がたい特権であるということを学んできたと思っています。その特権を有するということは、本当に特別なことです。
私は、デビッド・ムーアがこの決断に行き着くにあたってどれだけ心を砕いたか、正確に伝える術を知りません。彼は、我々のクラブに対する傾倒、情熱と、クラブを前進させようという意思について、積極的に質問を投げかけて来ました。彼は、我々がクラブをプレミアシップで最も偉大なチームとして再び浮かび上がらせ、ヨーロッパで十分に戦えるように出来ると確認することを願っていました。その面接の過程は厳格であり、先走ることもなく、金銭についてでもありませんでした。それは我々の情熱と、このクラブのファンに対する理解についてでした。
デビッドは驚くべき人物であり、このクラブは彼の命です。彼の体の髪の毛の一本に至るまでがこのクラブに属しているんですから、これは彼の人生で最も難しい決断だったでしょう。
Tom Hicks:このクラブは50年間彼の家族でしたから、彼が自分の家を離れるのは胸を突き刺されるような瞬間だったでしょう。彼の目には涙が浮かんでいました。彼はクラブの終身会長になることに同意し、アンフィールドのディレクターズシートに座り続けるでしょう。選手達の視点から見ると、起き得る最善のことは、新しいスタジアムが建設されるのと移籍市場でのより活発なサポート以外、何も変わっていないと感じることです。
George Gillett:ファンが違いを感じなければ感じないほど、このクラブにとってはいいことなんです。トムと私のどちらも大物ではありません。我々双方とも、我々の家族や本拠地を大いに支えていきますが、人々が我々についてあまり書かず、ファンやチャレンジやチャンスについて書けば書くほど、誰にとってもいいんですよ。
Liverpoolfc.tv:デビッドは、あなた方が買収に適した人物であるかどうかを確認することに関して、本当に厳密に調べたように聞こえますね・・・
George Gillett:本当にその通りです。2つのプロセスがあり、最終的には彼は2つの難しい決断をしなくてはなりませんでした。クラブには2つの非常に見込みのある買い手がおり、そのうちの一つがものすごく深いポケットを持っているのは公然の事実でした。我々のポケットも深いですが、あれほどではありません。私は、彼らは確実にどこか違うチームを選ぶと思いますし、それに気を悪くはしていません。
他方で、もしジレットとヒックスが何か特筆すべきものを持っているとすれば、それは忍耐と頑固さです。ホッケーで我々が言うのは、ネットの前に出なくてはゴールはできないということです。我々はネットの前に留まり続け、攻撃的なことやネガティブなことは一切しようとしませんでした。デビッドとチームが築き上げてきたものに敬意を評したいと思っていましたし、最後にはヒックスが加わって、我々はセカンドチャンスをものにしました。彼らが加わることによって我々が資本を増し、その価格を上げられたのは疑いようがない事実です。
Liverpoolfc.tv:あなたがグラウンドを共有することに興味を示したというレポートがありましたが・・・
Tom Hicks:我々は他のどのチームともグラウンドを共有するつもりはありません。これは明言できます。我々は最高のチームにふさわしい最高のスタジアムを建設しようとしており、それはリバプールです。
George Gillett:そんな作り話がどこから来たのかわかりませんね。我々の側からでないことは確かです。私はいつかエバートンのオフィシャルと面会することを楽しみにしているんです。我々は双方ともこのすばらしい都市にいるんですから。しかしグラウンドの共有の可能性について話したり行動したりすることは、誰に対しても絶対に認めません。この話がどこから来たのか全くわかりませんよ。それは真実ではありませんし、我々はきっぱりと否定します。
初めてリック・パリーに会った時、私は彼に質問をし、それがその話題が挙がった唯一の時だったと記憶しています。彼は私の目を見つめ、こう言いました。もし私がもう一度その話題を真剣に持ち出したら、自分はそれに関与したりその種の討論には加われないから、辞任するしかないだろうとね。それは極めて明確であり、我々の側からその議題が再び持ち上がることは絶対にありません。
つい最近、クラブに近い人間が、もしこの話題が持ち上がったら、それは我々がリンチを受けるには一番確実な方法だろうと言いましたよ。
Liverpoolfc.tv:私たちは、あなた方がオーナーの下でタイトルを持ってくることができるでしょうか?
George Gillett:私は心からそれを望んでいます。リックは私にシャンクリーの言葉を教えてくれました。「1番は1番で、2番はない。」それは我々にとっていい響きですね。
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