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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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ミラー紙より、トーレスのMy Storyからの抜粋Part2です。
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「誰か他の人間の心の中で、自分がレジェンドだというだけのことだよ。自分の心の中で自分はレジェンドではない、そうである限り何の問題もない。人は君をこうだと決め付けたがるだろう、フェルナンド。彼らは君にラベルを付けたがり、ランク付けをし、判断し、他の誰かと比較したがる。しかし君が君自身であること、本当に大事なのはそれなんだ。」

これは、フェルナンド・トーレスがリバプールの新記録となるサインをした後、ほんの数日後に聞かされた言葉だった。彼の新しい精神的指導者・・・キング・オブ・ザ・コップ、ケニー・ダルグリッシュ。
スペインからやって来たばかりのトーレスが、おそらくはクラブの歴史を通じて最も偉大な選手と時間を過ごす特権を得たという事実、その意味をこの若者は理解していた。
そしてこのアドバイス、激励、ダルグリッシュとすごした時間から得られた貴重な経験は、英国フットボールの歴史に自分の場所を刻むことをやろうとしているストライカーにとって、忘れ得ぬものとなるだろう。

彼は語る。「ダルグリッシュは僕に、僕たちは人々の夢を実現する人間なんだと言った。ファンはプレーできない、だから彼らは僕たちを通じて夢を実現するんだと。」

「ファンがリバープールの歴史を通じて最も偉大な選手だと思っている人物、ケニー・ダルグリッシュの話を聞く、それよりも嬉しいことはないよ。ケニーと僕は同じじゃない。彼は歴史を通じて最も偉大な選手で、一方の僕は新加入の選手に過ぎなかった。しかし彼はすぐに僕をくつろいだ気持ちにさせてくれた。」

ダルグリッシュはトーレスに特別な関心を持った。二人の間の対称性は誰の目にも明らかだ。そしてトーレスは正しい。わずか2シーズンを過ごしただけの彼を、キング・ケニーと同等に語るのは馬鹿げたことである。しかし彼がアンフィールドで切ったスタートは、それが時間の問題に過ぎないだろうということを示唆している。

トーレスには、ピッチの上での彼のパフォーマンス以上のものがある。歴史と伝統、リバプールフットボールクラブとそのファンにとって非常に重要なその価値に彼自身が没頭している、その様子にダルグリッシュは感銘を受けた。
ダルグリッシュとトーレスはプライベートでも会い、人けのないアンフィールドの中で共に時間を過ごした。彼らの注目はKOPスタンドへ、ダルグリッシュが最大の後悔を抱える場所へと移って行った。

トーレスはこう付け加えた。「ケニーは、僕が驚くようなことを明かしてくれたよ。『私はいつもKOPスタンドへ上がりたいと思っていたが、それは決して出来なかった。』そう彼は言った。『私がKOPスタンドに行けたのは、スタジアムが空っぽの時だけだった。面白いことに、私の息子はそこへ行くことができたんだが、私にはできなかった。友人が息子を連れて行って面倒を見てくれて、彼はKOPで友人と共に試合をそこで過ごしたんだ。彼は私ができなかった夢を実現したんだよ。』」

「ケニーのように、僕もKOPが空の時しかそこに行っていない。いつか引退した時には、僕もKOPで試合を観戦するのが不可能になるだろうと考えるのは楽しいことだろうね。それは、僕が何か偉大なものを達成したということだろう。」

「ダルグリッシュは僕に、リバプールの成功の鍵はチーム内の調和だと言った。『ドレッシングルームの雰囲気が良くないチームが成功を収めたことは決してない。』と彼は言ったよ。『一緒に飲みに出かけたり親友となることが必要なわけではないが、良いグループであることは非常に重要だ。私たちは良いドレッシングルームを持っており、本当に団結していた。今でも、我々の6人か7人は親しくつきあっている。』」

「会合の中で、僕たちはフットボールのことを話した。物事が自分にとって上手くいかないという試合があることを話したよ。しかし僕は絶対に隠れたりはしない。僕はいつでもボールを欲しがる。上手く行っていない日であってもだ。リバプールの伝説の7番は、彼も同じだと言ったよ。『もちろんボールは欲しい。そして前に行かなくてはならないんだ。ストライカーというのは、得点するよりもチャンスをミスすることの方が多い。ゴールが最も肝心というわけではないんだ。最も肝心なのは、ミスしたチャンスなんだ。ミスをすればするだけ、次は得点に近づく。そういう風に考えなくてはならないんだよ。そういう姿勢を保つ勇気がなくては、このレベルでは成功できないんだ。』」

「僕はケニーと過ごした時間から、とても多くのことを学んだ。僕は本当に彼が好きなんだ。彼はとても親しみやすい、ごく普通の人間だ。彼は自分をレジェンドのようには感じていないと言っていたけど、本当にその通りだよ。彼があれほど普通の人であり続けているという事実は、僕の心を強く打った。」

「僕は彼と比較できるような選手ではないけど、彼とあれほど長く話せたことを誇りに感じている。彼が僕と話すために時間を取ってくれたこと、それは本当に名誉なことだった。ケニーと会ったことは僕の成功への飢えをさらに掻き立て、懸命に努力しようという決意をさらに強くした。そしてもしかしたら、もしかしたらだけど、いつか自分を彼と比べることが出来る日が来るかもしれない。」

「僕は、彼が最後にくれたアドバイスを決して忘れないだろう。僕たちがレストランを出て行く時だった。彼がドアをくぐるちょうどその時、リバプールの歴史の中で最も偉大な選手が僕の方を振り返り、こう言ったんだ。『フェルナンド、リバプールは特別なファンがいる特別なクラブだよ。彼らは自分たちのシャツを着ることを愛する選手を愛しているんだ。しかし彼らは愚かではない。彼らは、選手たちが本気か、そうでないかをわかっている。それがただの見せかけであることがわかるんだ・・・選手が胸のバッジにキスをするとか、そういうことがね。彼らは、自分たちがピッチの上の選手たちと一体となることを愛するんだ。そして、本当にいともたやすく君との一体感を持つだろうと、私は思うよ。』」

「何て名誉なことだろう。」

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これは、2007年にタイムズ紙の企画で2人が対談した時のものです。トーレスとダルグリッシュは気が合うんですね。スペインのロビンソンがMCを勤める番組でも、彼らはスーネスやレイナも交えて対談しています。その時のキング・ケニーは「犬のきん○ま」なんて英語の慣用句のことを妙に熱く語って、笑いを取っていました。今年のアジアツアーの際にカイトと共にイベントに出た時の写真でも2人で顔を見合わせて大笑いしていたし、キングと呼ばれるほどの偉大な選手にも関わらず、本当に気取らない、フランクな人柄なんでしょう。トーレスの普通っぷりと共感し合うのかもしれませんね。そして2人とも、リバプールFCの重み、アンフィールドのピッチに立つことの重み、ファンの重みをしっかりとわかっている。彼らのような選手がいてくれて、レッズファンは本当に幸せです。

Part1は私生活、Part2はダルグリッシュとの話、part3はリバプールFCについて、そしてPart4はラファとのことを語っています。part5はキャプテンについて。ボリュームたっぷりですがなんとか全部訳すつもりです。どうか気長にお待ち下さい。
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無題

いやー、フニクラさんのあげてくるニュースは本当に貴重だなと感じてしまうような記事ですね。いつもありがとうございます!!
 
 ダングリッシュの言っていた「ファンはプレーできない、だから彼らは僕たちを通じて夢を実現するんだと。」この文章をみて今になって「なるほど、なるほど」と感銘しました。すごいレジェンドなのに全然気取らずにすごい親切でフレンドリーなところが、スターなのに私生活はすごく普通なトーレスにやはりなんとなく似ているなとしみじみと感じました。

後、完全にイキオイでトーレスの自伝をアマゾンで予約してしまいました。ww
和英辞書と格闘することになりそうです。

Re:無題

こちらこそいつもどうもありがとうございます^^。本の売上に協力しちゃいましたか?そういう私もミラー紙の罠に落ちて、予約してしまいました。届くのが楽しみです。

ミラー紙の記事には、「本のご注文はこちら、特別価格で送料無料」と電話番号が出ているんですが、英国に来たばかりのトーレス同様、恐ろしくてとてもかける勇気はありません。何か変なものが届いたら困るし(笑)。
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