資金の借り換えで一段落したかと思ったDICの買収騒動ですが、早速報道が再開されています。
テレグラフ紙によると、「内部の人間の情報」として、週末にヒックスとジレットが湾岸諸国の投資集団の役員と会合を持ったと報じています。
また、
ガーディアン紙も「DICはいまだにリバプール買収を意図している」と報じた上で、新しい資金の借り換えを次のように解説しています。
ガーディアン紙によると、新しい借入の返済期限は18ヶ月。この£350mの負債の利子は、年間約£28mになるそうです。そして、借入前に負債の総額はすでに£297mあったため、今回の借入で新たに調達した資金は最大で£53m。また、新しい負債成立に伴う手数料として、約£20mが使われたとしています。
この£350mのうち£245mはクラブではなく持ち株会社の負債ですが、それに伴う利子の支払いはクラブが行うと見られるそうです。これはクラブの年間利益を全て使い果たすことになるだろうとのこと。(ちなみに、2006年のクラブの営業利益はおよそ£5m。)
また、この貸付に伴ってオーナーたちは£225mの個人債務保証をしていますが、これは銀行から要求されたそれぞれ£20mの現金を、どちらかが支払っていないと考えられるそうです。
新スタジアムの建設には総額£350mが見込まれています。ヒックスのスポークスマンは、コンサルタントおよびデザイン料ですでに£50mを使ったと語っています。スタジアムを建設するためにはさらなる資金調達が必要です。
エコー紙では、新スタジアム建設プランについてのサポーターのコメントを次のように紹介しています。
●Richie Pedder(リバプールFCサポーターズクラブ会長)
「信頼は傷つけられた。あのアメリカ人たちが今何をするかは問題じゃない。」
●Les Lawson(LFCオフィシャルサポーターズクラブ、マージーサイド支部書記)
「(新スタジアムについて)今回の絵と、去年の夏に彼らが僕たちを感嘆させようとしたものとの間にそんなに違いはない。この絵と、ラファについての彼の契約はあと2年残っているという声明が、ファンを納得させるとは僕は思わない。彼らがファンの意見を変えるつもりなら、それには何ヶ月もかかるだろう。もしも彼らがこの最新発表が僕たちをなだめると思っているのなら、ヒックスは少しいかれてるね。」
●John Mackin(Reclaim The Kop"RTK"グループサポーター)
「僕たちは単層のKOPスタンドを約束されていて、今はその狭い所にエグゼクティブ用の設備が押し込まれているように見える。人は、このきれいな絵やラファへの見え見えの信任では静まらない・・・あれはコミットメントの現れじゃなかった。」
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ガーディアン紙に掲載されているこの数字をどう理解していいのか非常に戸惑っているんですが、クラブの負債は£105mになりましたが、実際にクラブが今回の借入で調達して使える資金は£53m-£20m=£33mということでしょうか。そして1年後の利子が£28m?なんだか借金ばかりが風船のように膨らんでいるような気がするのは、気のせいでしょうか???スタジアムのコンサルタントとデザインでもう100億円以上使ったって?へえ。
数字と経済用語が出てくる記事なので、はっきり全て理解できているわけではないですし、そもそもこの記事がどこまで信憑性があるのかもわからないです。ただ、テレグラフ紙もこの借入は18ヶ月と書いていますので、
20102009年の夏には再び新たな借入の問題が出てくるのは間違いないでしょう。
今日朝9時からヒックスオーナーがBBCラジオに出演してインタビューを受けているようなので、その発言内容もそのうち出てくると思います。しかしこの借り換えや買収の話はよくわからない、複雑でしかもいろいろと憶測が含まれています。あんまり愉快な話ではないですし、こんな話は見たくないという方もいらっしゃるでしょうから、この種の話題をブログに掲載するのはやめようかなあ、と思案しています。
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