ウルヴズ戦について、
タイムズ紙の記事です。
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少なくともチームにとっての利点が一握りはある、価値ある優れたゴールキーパー、そういう選手を言い表す適切な決まり文句はほとんどない。ウォルバーハンプトン・ワンダラーズとのぶつかり合いの対戦でリバプールが最大のポイントを得るのに力になったのは、ペペ・レイナのセーブではなく、試合を決定付ける判定を引き出す、彼のこれまでには見せたことがない能力だった。
選手たちがマッチオフィシャルの判定に異議を唱えるのは現代フットボールに良く見られる光景だが、そのために彼らが70ヤードも走って来ることはめったにない。アンドレ・マリナー主審がスティーブン・ウォードに2枚目のイエローカードと、続いてレッドカードを提示しそこねた時、レイナはそれをした。それは二つのものを浮き彫りにしていた・・・レイナの情熱、そしてリバプールの死に物狂いさを。
疑いなく、それがターニングポイントだった。ルーカス・レイバが引っ張られたことに関してマリナーの最初のジャッジはクリストフ・ベラへのイエローだったが、彼は間違った選手にカードを提示していた。レイナが入って行ったことで、主審は第4審判のフィル・ダウドに助言を求め、カードはウォードに訂正された。これによってアウェイチームの人数は一人減り、リバプールに、彼らが現在苦しんでいる獲物をしとめるチャンスをもたらした。
「リバプールには変わり目が必要で、彼らはそれを得た。」この騒動についての、ミック・マッカーシーの冗談めいたリアクションだ。しかし個人的には、ウルブズの監督がラファエル・ベニテスに向けた皮肉交じりの賞賛は、マリナーの即座のジャッジ変更に関して、リバプールと彼の選手たちが関与したのに彼が全く満足していないことを示唆していると感じる。
アウェイファンは、その感情をはるかにはっきりと表した。あの時点から、彼らはレイナがボールにタッチするごとにブーイングを浴びせた。
そういったモラルは、的確とは言いがたい。フットボール界の暗黙のルールとして、そういう抗議が相手の退場を導くようなことは、あってはならないとされているからである。しかし、レイナと彼のチームメートたちが起こりそうだったミスジャッジを止めたのは確かではないだろうか?
マリナーがUターンを強いられなければ、リバプールは相手が1度ではなく2度警告を受けたことで数的有利になるはずが、そうならないという不公平をこうむっただろう。レイナは単に正義が行われるのを助け、そしておそらく、マリナーを誤審での降格から救った。
しかしモラルの迷路の向こうには事実がある。最も顕著なのは、退場前にリバプールはまたしても苦戦しており、ウルブズにはケビン・ドイルのフリーでの4ヤードの距離からのヘッドという、決めておくべきチャンスが少なくとも一度はあったということだ。しかし、ウォードの退場でホームチームは完全なアドバンテージを取り、文句のない2ゴールを決めた。
リバプールが必死に求めていた勝利への道に導いた、先制ゴールを決めた男の存在の重要性、それは過小評価されるべきではないだろう。ここ数週間、スティーブン・ジェラードが全開ではなかったのは誰の目にも明らかだった。一部の人間は、このリバプールキャプテンの力が衰えかけている明らかな証拠だと示唆した。しかしそうではなく、FIFAのベストイレブンに選ばれるような選手であってさえも、あらゆるレベルの選手と同じように、調子とフィットネスに影響されるということの単なる証明だった。
ヨッシ・ベナユンがカール・ヘンリーの大きなディフレクションもあって2点目を決め、リバプールは安心感を得、ベニテスのダニ・パチェコ投入を可能にした。非常に前途有望なリザーブ選手である。この18歳のスペイン人選手は、鮮やかなサブのプレーを見せた。
リバプールがここからどこに行けるか、それは誰にもわからない。彼らがリーグ戦で連勝したのはもう3ヶ月も前のことであり、明日訪れるのはアストン・ヴィラ、この望ましくない記録を終わらせるには理想からほど遠い相手である。
あの試合でのレイナの抗議は、彼らがもう一度3ポイントを取れるかどうかに関わらず、これからに大きく役立つかもしれない。今回だけは、彼の貢献はどうやら慣習に沿ったものだったようである。
タイムズ紙のレーティング
レイナ:6
ジョンソン:5 キャラガー:7 アッガー:6 インスーア:7
ベナユン:6 ルーカス:7 アクイラーニ:6 アウレリオ:6
キャプテン:8 トーレス:5
●試合後のラファのコメント
(Liverpool Daily Post)「(キャプテンのゴールについて)上手く行けば、私たちにとってのその重要性はこれからわかるでしょう。ジェラードがゴールを決め、良いプレーをするということは、彼の自信が非常に高まることを意味します。ゴールは彼に、そして私たちにとって良い発奮材となります。1シーズンに20、22、23ゴールを決める選手ですから、彼はゴールを決めてくれるんです。
フェルナンドはまだ、マッチフィットネスを上げる必要があります。何試合がプレーすれば、彼はもっと楽になるでしょう。懸命に頑張っていますが、彼には時間が必要です。
アルベルトは良いパスを出し、プレーに関与しようと努力していました。彼はまだ、マッチフィットネスを上げることと、プレミアリーグの速さに適応する必要があります。アクイラーニは今日は本当に疲れていましたが、アウレリオがハーフタイムにふくらはぎに異常を訴えており、ベナユンには違和感がありましたので、全員を代えることはできませんでした。マスチェラーノは3、4試合起用できませんので、おそらくアクイラーニの出場時間は増えるでしょう。
最も重要なのは勝利でした。私たちはそれを成し遂げ、2ゴールを決め、クリーンシートをキープしました。ですからこの難しい試合から、多くのポジティブなことが得られました。私たちはここから前進しなくてはなりません。最も肝心なのは3ポイントを取ることでした。ここから準備を始めなくてはなりません。ファンは3、4日は楽しめるでしょうし、私たちはアストン・ヴィラを倒すことができるかを見てみます。そうすれば、差を詰められます。
後半は非常に良いスタートを切り、パスを回してコーナーキックを取りました。特に後半開始の時は、非常にしっかりとやれていたと思います。
長いレースであることはわかっていますが、私たちは連勝を始めなくてはなりません。まず一勝し、上手く行けば次に勝利し、それができれば自信を高く保つことができます。
ダニ(パチェコ)は、リザーブで本当に良いプレーをしている、能力のある選手です。彼は前に出て行き、ディフェンダーに対峙して怖がりません。彼はその能力を見せており、これは本当にポジティブなものでした。」
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レイナがあの判定にどれだけ貢献したかは別としても、彼の走りは見事だったし、誰よりも頑張って抗議してましたね。後でしっかりリプレイを流した中継も良い仕事をしました。あの時はウォームアップしていた選手たちも加わって、まさに「チーム一丸となって」の抗議でした。タイムズ紙の言うように、これがチームに良い影響をもたらしてくれるといいですね。レイナのああいうところは本当に愛すべきキャラクターです。今季の彼はディフェンスが心もとないところもあって非常に目立つ活躍を見せてくれていますが、できれば土曜の試合の後半のように、ほとんどやることがなくクリーンシートをキープし、目立つのは別のところで、という試合を増やして欲しいと思います。
アウレリオはふくらはぎを痛めての交代で、ベナユンも違和感ですか・・・ぐむぅ・・・。ベナユンはちょっと足を引きずっていて気になってはいたんですが、明日は間に合うのか。二人とも無理だとしたら、右はカイトとして左は誰に?思い切ってパチェコを入れる!・・・のはなさそうですから、ドッセーナ?バベル??彼は元気なのか???キャプテン左の2トップっていうのもありでしょうか。
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