タイムズ紙のフットボール記者でありリバプールファンでもあるオリバー・ケイが、今回のラファの契約延長の背景について、質問に答える形式で解説しています。
---------------------------------
タイムズ紙:このニュースはリバプールにとってどんな意味を持つでしょうか?
オリバー・ケイ:明らかに、リバプールにとってすばらしいニュースです。ラファはリバプールに残るのかどうか、それには純粋な疑問がありました。それは過去18ヶ月に渡ってクラブの舞台裏に緊張をもたらしていましたし、契約に関する話し合いのやり方に対する彼の不満が表明されていました。彼は常に自分は留まりたいと言っていましたが、それでも1週間前には、自分がそうするかどうか保証は出来ないことを認めていました。しかし今は全てが解決し、リバプールファンはとても幸せだろうと言って差し支えないと私は思います。
タイムズ紙:ベニテスは実際、この契約延長に値するでしょうか?彼は5年間在籍してまだリーグタイトルを勝ち取っていません。
オリバー・ケイ:私は、大勢の人間がベニテスと彼がリバプールで成し遂げた成果を過小評価していると思います。チャンピオンズリーグで優勝しただけではありません。人は「彼は£200mも使った」と言いますが、収支を見れば£120mほどで、その5シーズンの進歩を見るべきです。チャンピオンズリーグでの彼らの結果を見れば、彼らはヨーロッパで一番のチームにランクされています。選手層はまだマンチェスター・ユナイテッドと同じレベルにはありませんが、それは他のどこも同じです。にもかかわらず、彼らは土曜のユナイテッド戦はそう悪くはありませんでしたね?
タイムズ紙:この契約延長には多くの障害がありました。なぜ今サインされたんでしょうか?
オリバー・ケイ:そういう全ての障害が、最終的に乗り越えられたからです。彼はそこまでたどり着きました・・・少しずつ・・・それは彼が好んで使うフレーズの一つです・・・過去数ヶ月かけてです。まず始めは金銭に関する合意がされましたが、それはほとんどの契約で最も大きなハードルです。それから一連のバトルが始まり、彼は移籍予算の管理とユースアカデミーの統括管理を勝ち取りました。それから彼のコーチングスタッフの将来についての保証がありました。最後の障害は、オーナーシップが変わるという出来事があった場合の、彼の地位の保証を契約の中に盛り込むことの要求です。それについて、彼がこの契約の中で書面における合意を得たのかどうか私はまだ知りませんが、求めていた保証を得たのではないかと思います。そして契約は5年で、ほとんどの人々が予想していた4年ではありませんでした。マンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリーに対して4ゴール決めたことが監督にどう作用したかは、驚きですね。
タイムズ紙:あれが一つの要因だったと思いますか?
オリバー・ケイ:オーナーの緊迫感を高め、彼の価値を示し、最終的な合意に至ることに関して何のさしつかえもなかったでしょう。彼の交渉上の立場にいかなる害ももたらしたはずがありません。この2試合の結果は、このチームが何ができるかをベニテス自身に気づかせただろうとも私は思います。もしも彼がレアル・マドリーに誘惑されていたとしたら・・・私は彼がこの重大な時期にそうだったとは決して思いませんが・・・先週のアンフィールドでの彼らの4-0での敗戦は、どちらのクラブがこれからの年月にチャンピオンズリーグの中ですばらしい前途があるか、それを彼に語ったはずです。
、
タイムズ紙:今回の出来事は、アンフィールドでの混乱について言われていた全てがとうとう終わったことを意味するでしょうか?
オリバー・ケイ:プレーの面では、切望していた安定性をもたらすでしょう。ディルク・カイト、アルバロ・アルベロア、他の数選手についても素早い契約更新が予想されます。一方でベニテスは次のシーズンに向けてのプランを進め始めることができます。ピッチの外では、それほど簡単ではありません。リック・パリーが今シーズンで去ることで彼らは新しいチーフ・エグゼクティブを探しており、トム・ヒックスとジョージ・ジレットはその任命に際して別々の方向へ綱引きをしているような兆しがすでにあります。特にジレットは軟膏の中のハエ(※物事をぶち壊す存在)のままです。しかし、彼がいる日はそう長くないのは確かだと私は思います。そう、それは以前にも言ったとおりです・・・
---------------------------------
「選手たちの契約更新が早く進むこと」それが何より望むことです。将来に向けての安心感があれば、選手たちの気持ちも違ってくるでしょう。ラファは早速作業を開始しているようですし、まずはアッガー、彼についての朗報を早く聞きたいと思います。
移籍市場については、ラファは最終的にどれくらいの権限を与えられたんでしょうか。オーナーは全権委任に関しては否定的ですが、権限はかなり増したんじゃないかと予想しています。新しいCEOを急いで決めないと言っていますし、夏には彼がどんな手腕を発揮するか、今から楽しみにしたいと思います。
PR