夏の終わりと新たな始まり

長い長い夏の移籍市場も、とうとうクローズしました。懸案のストライカー補強はなりませんでしたが、最終日にコンチェスキーの獲得が発表され、そして若手の移籍がいくつかありました。内容は下記の通りでした。

・コンチェスキーを4年契約で獲得　交換としてダッラ･バッレ、カカニクリッチがフルハムへ完全移籍　彼らの契約年数は不明
・インスーアがガラタサライへ1年のローン（買取オプションつき）
・プレシがパナシナイコスへ完全移籍　4年契約
・エル･ザールがPAOKテッサロニキに1年のローン（買取オプションつき）

結局、当初の報道どおりにダッラ･バッレとカカニクリッチの2人ともが完全移籍してしまいました･･･報道では、コンチェスキーの移籍金は彼ら2人＋￡3mと言われています。非常に落胆しています。toshiさん大丈夫ですかっ！？

インスーアは、ガラタサライへのローン移籍となりました。当初はローンで良かったと思いましたが、考えてみれば彼のレッズの契約期間は2011年7月まで。ガラタサライが買い取りオプションを行使しなくても、戻って来るとほぼ同時に彼はフリーになります。アウレリオのような例もありますから100%いなくなってしまうとは言い切れませんが、アクイラーニ同様、戻って来る可能性はかなり低いと思われます。
アジャラのハルへのローンは実現しませんでした。それから、イタンジュに動きはありませんでした。

昨シーズンのファーストチームから出て行った選手たち、入って来た選手たちを見ると、ほぼ同じポジションに入れ替わりのように新加入選手が来ています。比べてみると･･･

リエラ（28）￡5m　----→　ヨバノビッチ（29）フリー
ベナユン（30）￡5.5m　----→　ジョー･コール（28）フリー
マスチェラーノ（26）￡20m　----→　ポウルセン（30）￡4.5m
アクイラーニ（26）ローン　----→　メイレレス（27）￡11.5m
インスーア（21）ローン　----→　コンチェスキー（29）￡5m
カバリエリ（27）￡2m　----→　ジョーンズ（28）￡2.3m

こんな感じになりました。INが23.3m、OUTが32.5m、差引き9.2mの黒字です。アクイラーニとインスーアの買取オプションが行使されれば、この金額は倍以上に跳ね上がります。平均年齢は26.3歳から28.5歳になりました。獲得した選手たちの金額を見ると、総体としてかなりお値打ち価格で上手に手に入れたと言えるでしょう。

次に、リザーブも含めて獲得した選手、放出した選手を全員見てみます。

IN
シェルベイ･･･￡1.8m　ヨバノビッチ･･･フリー　J・コール･･･フリー
ポウルセン･･･￡4.5m　ジョーンズ･･･￡2.3m　ウィルソン･･･￡2m
コンチェスキー･･･￡5m　メイレレス･･･￡11.5m
合計：￡26.1m

OUT
ミハイロフ･･･￡1.5m　サン・ホセ･･･￡2.6m　ベナユン･･･￡5.5m　リエラ･･･￡5m
カバリエリ･･･￡2m　ネメト･･･￡1.5m　マスチェラーノ･･･￡20m
アクイラーニ（ローン）　デゲン（ローン）　インスーア（ローン）　エル･ザール（ローン）
プレシ･･･￡0.5m？　LDV･･･￡1.5m？　カカニクリッチ･･･￡0.5m？
合計：￡40.6m

差引き：￡14.5m

ヒックスの「今年の夏は大きく投資する」とか、獲得予算が￡15m用意されているとか空耳を聞いたような気もしますが、気のせいですね。第一、最初から誰もそんな話を信用してないですし（怒）。

今度は、ホームグロウンルールに沿ってスカッドメンバーを見てみます。
 

ホームグロウン枠 （8名以上）	外国籍枠 （17名まで）	U-21枠 （数の制限なし）
キャラ J･コール キャプテン ジョンソン ジョーンズ コンチェスキー スピーリング ダービー	レイナ イタンジュ アッガー アウレリオ キルギアコス シュクルテル ルーカス メイレレス ポウルセン マキシ ヨバノビッチ カイト バベル トーレス	エンゴグ ケリー パチェコ シェルベイ ウィルソン ロビンソン アモー アジャラ エクレストン グラクシ インス アーウィン
計8名	計14名

外国人枠は17名中14名しか埋まりませんでした。スカッドは25名登録できますが、8名＋14名＝22名でこれからのリーグ戦を戦うことになります。その中でイタンジュは計算できないでしょうが、U-21枠のエンゴグ、ケリー、パチェコの3名は、スタメンとはいかないまでもバックアップメンバーとして十分計算できます。

さて、この夏の補強をどう評価するか？そもそも補強になったのか？ここは意見の分かれるところでしょう。上に挙げたファーストチームの6名の一人ひとりを見て、ここは強化、ここは弱くなった、と言うこともできますが、まだピッチに立ったことのない選手が3人もいますから、今それを言うのは早すぎるので控えます。良いFWが1人獲得できていれば･･･。

個人的には、この夏の移籍には正直落胆しています。夏の始まりにキャプテンやトーレスの移籍を本気で覚悟したことを考えれば、最悪の事態は逃れたかな、という感じです。しかし、若い選手を売り過ぎました。これが今年限りのことならいいですが、これを続けていけば、いずれは売却しやすい若手選手は誰もいなくなり、獲得した選手たちは年齢が上がって値が落ち、チームが行き詰ってしまうでしょう。オーナーが変わらない限り、クラブの力は下がっていくばかりだというのが率直な感想です。
それから、ホームグロウン枠の獲得を少々急ぎすぎたと思います。8名の枠は埋まりましたが、合計で25名を揃えられないのならホームグロウンが足りなくても結果は同じで、英国籍にこだわらずにもっと広い選択肢に目を向けることはできなかったのか･･･？それに、外国籍枠が足りないのならばなぜアクイラーニをローンで出してしまったのか、ここはぜひ、パースローに尋ねてみたい部分です。「給料節約のためです」という答えが返って来るならば、ピコピコハンマーをキャラに送って彼にベシベシと叩いてもらうことにします。

さあこれからという時にグチってしまい、申し訳ありません！この苦しい状況の中で残ってくれた選手、加入してくれた選手には心から感謝しています。そして、クラブを去った選手たちには、頑張れと大きなエールを送りたいと思います。私たちの気持ちをピッチの上で背負ってくれるREDSは揃いました、あとは全力で彼らを応援するだけです。COME ON, REDMEN！