三者三様

バベル、アジャラ、アクイラーニがそれぞれのメディアにコメントをしています。まずはバベルのコメントから。オランダのメディアDe Telegraafによると、彼はローンでアヤックスに帰ることを考えているようです。

●バベル（SKY SPORTS）
「約束されたことはたくさんあったんだけど、彼ら（リバプール）はそれを実際にしてはくれていない。僕はもっとプレー時間とチャンスを貰えるだろうと思っていたのに、開幕戦で負けて、それでポジションを失ってしまった。
ワールドカップを見据えてアヤックスでシーズンの半分を過ごすというのは、悪くない考えだと思う。僕はアヤックスのチームの力になれる。僕をローンに出すと言うのは、（夏の間の）選択肢にはなかった。今は僕たちは、1月の状況を見ようということで合意しているよ。今現在の状況は、僕が切実にプレーを必要としていることの表われなんだ。」

●アジャラ（公式HP）
「こんなに早くファーストチームでプレーするチャンスが僕に来たというのは、信じられないよ。懸命に努力を続け、トレーニングセッションでいつも全力を出さなくてはならないことはわかっているけど、今シーズンにファーストチームでデビューできたことは、僕をとても誇らしい気持ちにさせてくれた。プレシーズンのスイス合宿でチームの一員になれたこともすばらしかったし、僕に大きな自信を与えてくれたよ。

トッテナム戦では、あんな大観衆の前でプレーするというすばらしい経験が出来た。すごく興奮したよ。監督は僕に、出て行っていつも通りのプレーをし、楽しんで来いと言ってくれた。その後で火曜に、明日の夜のストーク戦では僕はスタメンで出ると監督に言われたんだ。トッテナム戦の時よりも緊張したよ。僕のアンフィールドでの初スタメンだったからね。昨シーズンはユースカップの決勝でそこでプレーはしたけど、あれはほんの少ない観衆の前でだった。KOPの前でプレーするのにはワクワクしたよ。僕たちがピッチに出た時の歓声は、とてつもないものだった。アンフィールドで、ファーストチームで初のフル出場をしたという経験は本当に特別なもので、クリーンシートをキープできたことはとても誇らしかった。試合が終わった時、監督は僕に、良くやった、これからも努力を続けろと言ってくれたよ。
残念ながら僕の家族はあの試合には来られなかったんだけど、兄弟のラウルとママとパパとは試合の一時間後に話をした。彼らは僕のことに大興奮だったよ。

僕は懸命な努力を続け、自分を証明しなくてはならない。トレーングで頑張ってリザーブチームで良いプレーをしていれば、ひょっとしてカーリングカップでまたチャンスを貰えるかもしれない。」

●アクイラーニ（Four Four Two）
「アロンソは間違いなく世界最高のミッドフィールダーの一人だ。だから僕が彼と比較されるというのは、光栄以上だよ。僕たちは同じタイプの選手じゃない。僕は彼よりももっと攻撃的だけど、彼はものすごいロングパスと、ゲームに関して他にはない視野を持っている。僕たちは同じチームの中でもプレーできたと思う。

僕は攻撃に出ることのできるミッドフィールダーだけど、深い位置でもプレーする。僕の好きなポジションはトップ下なんだ。試合を作り、ラストパスを出すのが好きだからね。あまりたくさんのゴールは決めていない、そこは改善したい所だ。僕は自分をチームプレーヤーだと考えているし、ピッチで常に全力を尽くす。」

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バベルがオランダ代表を外れたのは怪我か何かかと思っていたら、純粋にメンバー落ちしただけでした。アフェライの負傷で追加召集されています。ワールドカップを控えた今シーズンのスタートにいきなり代表落ちして、焦る気持ちは良くわかります。わかりますが･･･言っていいことと悪いことがあるぞ、バベル。
時々つくづく思うんですが、どうも彼のモチベーションというのは、行って欲しい方向ではなく斜めに逸れているような気がします。正直言って開幕戦の悲惨な出来で、スタメン落ちするのは当然です。それを、チャンスは自分でもぎ取る、その時は自分を証明してやるというモチベーションに変えなくてどうする。夏の移籍市場が閉まった直後にもう冬のことを考えている、それには心底がっかりです。故郷のアヤックスに帰れば出場機会は増えるでしょうし、居心地もいいでしょう。しかしリバプールに帰ってくる場所があるかどうかははなはだ疑問です。クラブのことだけを考えれば、ベンチで悶々としているよりもアヤックスで力を見せてくれた方が、次の夏には値段が上がるでしょう。しかし個人的に彼には本当に期待しているので、そうなってしまうのはあまりに残念です。彼の目の前には、彼ほどのスピードはなく、シュートのパンチ力もなく、本来のストライカーからサイドに場所を移し、厳しい批判を受けた時期を乗り越えて今はチームでも代表でも欠かせない選手になった、すばらしい同郷の先輩がいます。彼からその姿勢を学んで欲しいと、強く思います。

アジャラのコメントを並べたのは悪意ありです（苦笑）。年齢も立場も違うとは言え、バベルには彼のような気持ちを思い出して欲しい。18歳でファーストチームデビューを果たしたばかり、これからチャレンジして行く選手、22歳で3年目、鳴り物入で加入しながら伸び悩んでいる選手、25歳で自分を新しいリーグでこれから証明して行かなくてはならない選手。三者三様のこのコメントが同時に出たのは、面白いですね。