インターナショナルブレークに入り、もやもや感を抱えたレッズファンも多いのではないでしょうか。そこで、この11日間にラファは何をしてくれるか、タイムズ紙から二つの記事をご紹介します。
「ベニテスは、どうやってリバプールのシーズンを救えるか?」そして、「ベニテスがリバプールを立て直す5つの道」です。
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「ベニテスは、どうやってリバプールのシーズンを救えるか?」ラファエル・ベニテスには、次の試合までに彼らの船を立て直すための11日間があります。負傷クライシスが彼の最大の懸念でしょうか?ええ、そうなるでしょう。昨夜(月曜)の試合後会見で、ベニテスは今回が彼の今までの監督生活の中で最悪の負傷クライシスだと述べました。その理由は容易にわかります。
アルベルト・アクイラーニは長期に渡って負傷していましたし、フェルナンド・トーレスとスティーブン・ジェラードには現在進行中の問題があります。ダニエル・アッガー、アルベルト・リエラ、ファビオ・アウレリオにも問題がありましたし、一方でグレン・ジョンソンもチームに入ったり離脱したりです。
チーム全体に絶えず悩みをもたらす問題が続き、それが監督がチームに望む全てを妨害しています。フルハム戦では、リバプールは10人の選手を欠いていました。負傷者の問題はまだ去ったようには見えません。一人の選手が復帰すれば、別の選手が離脱する。リエラは昨夜復帰しましたが、ハムストリングの負傷で再び離脱しそうです。ヨッシ・ベナユンは今シーズンのリバプールで最も安定した選手ですが、彼もハムストリングを痛めました。
クラブは今、これがただの不運なのか、それとも何か他に要因があるのかを見つけ出さなくてはなりません。もしそれが骨に関する怪我なら、不運で片付けられます。しかしこれだけ多くの筋肉系の怪我人が出れば、クラブの選手の扱い方に潜在的な問題があるのではという疑いが生じます。
トーレスの負傷に関して、何か最新情報はありますか?トーレスは、回復するためには休息期間が必要だと告げられています。彼は3週間の治療期間を開始し、11月21日のマンチェスター・シティ戦の出場が危ぶまれています。昨夜の試合後、ベニテスは彼をその試合から除外することを否定し、トーレスはスペイン人監督が大丈夫だと判断した時に復帰すると言いました。
今は、トーレスが自分の体の状態に耳を傾け、これから数日間の治療でどう経過するかを見守る時です。彼は3週間びっしり離脱となるかもしれませんが、彼の復帰を早めるためにやれること全てがなされています。
この休息期間を設けることで、手術は確実に回避できるでしょうか?グローインの手術での問題は、それによって瘢痕組織ができ、長期の問題を誘発する可能性があることです。時間を考えての選択ではありません。手術をする方が、休ませるよりも早く回復できる場合がありますからね。執刀医によっては、選手がそういう術後12日で復帰することもあります。クラブは賢明に対処し、最速の回復を回避しているのです。
ジェラードの復帰は歓迎でしょうか?昨夜のバーミンガム・シティ戦での彼の存在の重要性は、どれだけ誇張してもし過ぎることはありません。彼はハーフタイム直前に入り、ポストに当て、PKを決め、他にも決定的なチャンスを2度作りました。彼は他のどの選手にも勝る、何かを起こすことの出来るリバプールの選手です。今は彼のフィットネスを上げて行く時で、彼らのリーグ戦が再開する土曜日までに彼がしっかりとフィットするように、プログラムに取り組むことになるでしょう。
アンフィールドでの数々の問題は、一つの問題に起因しているのか、それともいろんなことが重なっているんでしょうか?非常に多くの小さな問題が、ちょうど今蓄積しています。シーズン開始時には数多くの選手が調子を落としており、その後ちょっとした不運があり、そして一連の負傷者です。昨夜のチームを見渡してみれば、選手個々に関しては非常に良くやりました。スタッツを見ると、彼らは78%のポゼッションをし、彼らの方が多くのチャンスを作っていました。バーミンガムのゴールキーパー、ジョン・ハートに本来彼らがさせるべきだけのハードワークはさせませんでしたが、勝利に値する以上のことをやっていました。
フルハム戦を見てみると、彼らはお粗末なパフォーマンスで、敗北は当然の結果でした。しかしリヨン戦とバーミンガム戦では、それほど悪くはありませんでした。状況は少し悪くなっているように見えますが、リバプールの調子にはむらがあります。彼らはもっとバランスの取れたプレーの仕方に戻り、ディフェンスと攻撃の調和を取る必要があります。
先週は、チームはそれまでのお粗末な調子を克服しつつあるような感触でした。直ちに調子を戻して世界を明るくすることはまずありそうにないですが、ゆっくりと確実に、事態は好転しています。最近の彼らのフットボールははるかに機能し、チーム全体がより手堅くなったように見えます。過去8戦でわずかに1勝しかしていませんが、彼らがリヨン戦でやったようなプレーのやり方を続けていれば、勝利の道に戻るまでにそう長くはかからないでしょう。
ベニテスは、彼の戦術を見直すでしょうか?ルーカスとハビエル・マスチェラーノという二人の守備的ミッドフィールダーを同時にピッチに送り出していることで、彼は批判を受けています。それはもっともなことですか?その二人のセントラル・ミッドフィールダーは昨夜は特に良いプレーをしており、ベニテスはチームに手堅いパフォーマンスをもたらそうとしていました。もし彼が二人の守備的ミッドフィールダーを起用し、さらに二人の守備的なサイドバックを起用していたなら、批判はもっともなことだったかもしれません。しかし、グレン・ジョンソン、エミリアーノ・インスーアがおり、さらにアッガーがボールを持って上がり、チームに少し守備的な働きをもたらすためには、彼ら二人の選手が必要です。
本当の問題は、二人の選手が不調にあえいでいることです。ディルク・カイトは明らかにその一人で、彼は本当に元気がなく、昨夜は彼がボールを受けた時に4度か5度は流れを止めていました。彼のタッチは良くなく、彼のラストパスは実にお粗末でした。戦術というのは、それを実行する選手がいてこそ機能するんです。
ベニテスは昨夜、リバプールをタイトルレースから除外することを否定しました。しかしそれに現実性は残されていますか?私は、リバプールのタイトル争いは終わったと口にするのは胸が悪くなります。昨シーズン、彼らがミドルズブラに敗れて首位と9ポイント差になった時には、私は彼らのタイトル争いは終わったと書きました。チェルシーと11ポイント差というのは非常に大きく聞こえますが、このチームには、彼らが終わったと決め付けるのが難しい何かがあるんです。
もしリバプールに負傷者が全員戻って来て、彼らが好調になれば、おそらく彼らはどんどん強力になるでしょう。チェルシーはまだオールド・トラフォードとアンフィールドでの試合を残しており、さらにアフリカ・ネーションズカップで4人のキープレーヤーを欠くことになります。確かにリバプールに金は賭けられないでしょうし、私もそうするつもりはありませんが、シーズンはまだこれから長い道のりがあります。アンフィールドには、自分自身の疑問に答えなくてはならない選手たちが大勢います。監督にも答えるべき疑問があり、彼らがその全てにしっかりと答えれば、おそらく再びレースに戻ることが出来るでしょう。
当面の目標は、トップ4に入ることです。リバプールはトロフィーを勝ち取るために存在しており、それを変えればこのクラブは直ちにその存在を失います。トップ4を逃すことは、スポーツ面と財政面での災害となるでしょう。
「ベニテスがリバプールを立て直す5つの道」インターナショナルブレークは、ラファエル・ベニテスに彼のチームの不調について何が悪いのかを解き明かす10日間を与えるだろう。
プレミアリーグでチェルシーから11ポイント差、そしてチャンピオンズリーグからの敗退に直面し、リバプールの監督にはやるべきことがたくさんある。タイムズ紙は、彼らのシーズンを正常に戻すために彼がやらなくてはならないことを5つに分類した。
バランスの取れたパフォーマンス今年の夏、バイエルン・ミュンヘンの監督であるルイス・ファン・ハールは、彼が最も賞賛するプレミアリーグの二人の監督についてこう考察した。「サー・アレックス・ファーガソンとラファエル・ベニテスは彼ら独自のスタイルを持っており、ピッチの上でその考え方を実行している。」オランダ人監督は語った。「彼らのチームプレーのやり方で、監督の影響力を見ることができる。」
「トッププレーヤーたちを、望むようにプレーさせるのは簡単なことではない。私は彼のディフェンシブなスタイルには非常に楽しまされはしないが、ベニテスがクラブに影響を与えているやり方を賞賛している。選手たちはどうすべきかという彼の考え方は、そのチームプレーから見て取れる。」
今はファン・ハールがリバプールをどう評価しているか、それは誰にもわからない。
以前にはベニテスのチームを特徴付けていた保守主義は、犠牲にされている。リバプールは、特にグレン・ジョンソンの突進力のおかげですばらしい攻撃力を備えたが、彼らが今シーズンの18試合で失点した数・・・25・・・は、このチームのバランスが本来あるべき状態にはないことを指し示している。
クラブのメディカルスタッフとの首脳会談ヨッシ・ベナユンとアルベルト・リエラは、筋肉系の負傷をした最新の選手たちだ。ジョンソン、マルティン・シュクルテル、ファビオ・アウレリオ、アンドレア・ドッセーナ、スティーブン・ジェラード、フェルナンド・トーレスも今シーズン似通った怪我を抱えている。
この負傷を抑えることができない限り、リバプールがリーグ首位チームとの差を詰められる可能性は限りなく低くなるだろう。この流れを最も顕著に表しているのは、もう11月の半ばを迎えようとしている時に、ベニテスはまだ彼の最強チームをフィールドに送り出すことが出来ていない。
負傷というのはこの競技の一部分であり、全てのチームがそれに対処しなくてはならない。しかし、リバプールにこれだけ多くの筋肉系の負傷者が出ているというのは、懸念材料である。解決策を見つけ出す必要がある。
選手の気持ちを正す(パート1)月曜のバーミンガム・シティとの引き分け後、リエラはリバプールの苦しみには心理的な要素があるかもしれないということを認めた。「僕たちの問題は、メンタルなものかもしれない。」スペイン人ウィンガーは語った。「なぜなら・・・こういうことは言いたくないんだけど・・・僕たちはしっかりしていない。この言葉は使いたくないんだけど、僕たちがこういう位置にいることに慣れていないのは事実だ。」
リバプールの選手であるということに対するプレッシャーは間違いなくある。19年間リーグタイトルから遠ざかり、2、3の敗戦で直ちに危機と騒がれる。そして最近のシーズンでは、そういう不安が時おりあまりにも明白に現れている。彼らがアンフィールドでプレーする時には特にだ。
ベニテスはしばしば、そういう期待感と上手くやって行く必要があると語って来た。しかし、彼の選手たちの一部、全員ではないかもしれないが、彼らがそれをやれるだめのメンタリティを持っているのかどうか、それは疑問だ。スポーツ心理学者が、リバプールの監督が求めるプレッシャーの調整役になれるかもしれない。
選手の気持ちを正す(パート2)ゾーンマークシステムに対しての騒ぎは、リバプールの最大の問題である、攻撃と守備両方のセットプレーに関して助けにはなっていない。彼らは単純に、空中戦に強くない。
3人の強力なタワー、サミ・ヒーピア、ピーター・クラウチ、モハメド・シソコを失い、彼らはクロスに対してはるかに弱くなっている。月曜のバーミンガムの同点弾はまさにその例で、リバプールはボールがネットに突き刺さるまでに3回ヘッドの競り合いで敗れている。
リバプールの選手たちはボールへの競り合いに関して力不足で、その弱点はピッチの両側で高くついている。ベニテスは彼のチームの身長を伸ばすことは出来ないかもしれないが、トレーニンググラウンドで訓練を重ねることで、空中戦でもっとアグレッシブになれるだろう。
今まで外せなかった選手を外すことを考える右サイドにコンバートされて以来、ディルク・カイトは決定的なゴールを決めてきたのは言うまでもなく、安定した勤勉なプレーを重ねてレギュラーなスタメンの位置を獲得している。
昨シーズンの彼は、この国の他のどのワイドな選手よりも多くのゴールを生み出し、プレミアリーグのゴールランキングの6位で終わった。しかし今シーズンは、このオランダ人は不調にあえぎ、彼がボールを持つとリバプールの攻撃を止めることが多過ぎる。
この29歳の選手が、自動的にスタートから入る日は残り少ないかもしれない。カイトは、彼の申し分ない姿勢とそのコミットメントで、依然としてチームの役割を担っている。しかし彼の不調が続けば、ベンチを暖める日が増えるかもしれない。
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とうとうカイトを下げる話が出てきたか・・・確かに今シーズンの彼は調子を落としています。それが疲労から来ているのか、チームのシステムが変わったことで彼がフリーの状態でいいボールを受けられることが少なくなったためか、それともジョンソンの加入で守備の負担が増しているのか、はたまた年齢から来るものか。人それぞれ、いろんな意見があると思います。今シーズンは彼がスペースのある状態でボールを受ける機会が少なく、もともと相手をぶち抜けるウィンガーではありませんから、やりにくいのかもしれません。しかしサイドを出来る選手が二人負傷で離脱することになったので、彼には頑張ってもらわなければならないですね。そして彼自身、状況は十分にわかっているはずです。
リエラとベナユンは、最大1ヶ月の離脱が今のところ見込まれています。トーレスは2、3週間ということですので、上手く行けばシティ戦には間に合うかもしれませんし、回復が思わしくなければ最悪手術とういうことになるかもしれません。ジョンソンもふくらはぎの問題で、一度合流した代表から帰って来ました。
これだけ負傷者がいると、今回は珍しく、ありがたいインターナショナルブレークとなりました。代表に出て行った選手を数える方が早いくらいで、出かけているのはマスチェラーノ、ルーカス、アウレリオの南米勢、そしてカイト、バベル、レイナ、シュクルテル、キルギアコス、デゲンの欧州勢です。居残り組が大勢いますから、ラファはじっくりとチームの立て直しに取り組むことが出来るでしょう。
代表から外れたアッガーの負傷ついて、デンマーク代表ドクターが
地元紙にコメントをしています。それによると、「アッガーはピッチ上でバレエのような動き方をするので、腰に大きな負荷がかかる。そのために彼は腰回りを特に鍛えてコルセットのように筋肉を強化しなくてはならないが、手術で長期離脱していたために、その筋力が弱って痛みが出ている。長期に渡るトレーニングプログラムで状態は改善されるだろう。」とのことです。手術が上手く行かなかったわけではない、と言っています。「もちろん私は多くの情報を受け取っているが、彼を治療しているのは別の医師だから、推論で物を言うつもりはないよ。」とも言っています。
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無題
ベストマッチに入りそうなかっこいい試合でしたね。悔しそうなリエラ、ジェラードの登場
アッ君見参。盛り上がってきたじゃないですか!
僕はディルク=カイトという人はリバプール
の、チームバロメーターみたいな人だと思っています。あの素晴らしい人間性で、チームの不調
を全部、自分で吸い込んでしまうみたいな。
チームが上がってくれば上がるんじゃないかな?
ラウールみたいな働き方を年相応に、考えるとしても、まだまだまだまだ出来ます!!
Re:無題
無題
確かに去年に比べ決定的な仕事は少ないかもしれませんが、彼のピッチ上を走りまわるディフェンスに何度も助けられているはずです。
でも結果がでない時は何か目に見える理由を探してしまいますよね。
マスチェラーノとルーカスのコンビは特に悪くはないと思いますが、アクイラーニがフィットしたら、状況を考えて最善のチョイスをしてほしいですね。
リバプールに限らずヨーロッパのトップのチームにいる選手はプレッシャーなんて当たり前です。いままでもそうだったはずです。
それを乗り越えて、声援を糧にして頑張れ!!
いやーインターナショナルブレイクありがたやありがたや・・・
Re:無題
>結果がでない時は何か目に見える理由を探してしまいますよね。
その通りだと思います。それがゴールの少ない前線の選手だったり、ゾーンマークだったり、交代の時間だったり、いろいろです。カイトは昨シーズンが良かったですからね~。
中盤の真ん中にもやっとオプションが出来そうですね。二人とも無事に戻って来れれば・・・。インターナショナル・ブレイクはありがたいと思っていたら、早速負傷者一名出てしまいました(泣)。
無題
とうとうカイトにまで批判の声が出てきてしまいましたね...
確かに今シーズンのカイトのプレーには思い切りの良さというか自信がないように感じます。
アッガーはなかなか完全復活できませんね。
彼がいることで後方からのビルドアップも出来るだけに早期完全復活を願うばかりです。
今回のインターナショナルブレイク期間は今シーズンのこれからを左右するとても重要な期間になる気がします。
ここからのレッズの逆襲に期待します!!!
Re:無題
今度のブレーク明けはチームの正念場ですね。しかし今シーズンはここが正念場とばっかり言っているような気がする。もうここまで来たらこれから上がって行くだけでしょうから、クリスマスシーズンに向けて大いに期待しています。バレット記者が言うように、昨シーズンは2月に9ポイント差がありながらそこから追い上げたんですからね!