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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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タイムズ紙のサイトに掲載されている、トニー・バレットのコラム記事をご紹介します。
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一部にこんな感情が広がっている。アンフィールドのクラブがプレミアリーグの序盤8試合で3敗したことにより、リバプールの監督ラファエル・ベニテスを解雇してスペインに送り返す時だという、お決まりの意見が国のあちこちで起こっている。

ベニテスがリバプールをリーグ優勝に導く能力があるかということについては議論があり、結果が著しく改善されない限り、シーズンが進むにつれてその声はさらに大きく、極端になって行くだろう。ほぼ20年間不毛の地にいたチームを彼が約束の地に連れて行くまでは、このスペイン人は格好の批判の的になるだろう。それはある部分はもっともで、ある部分はそうではない。それは、この競争がますます激しくなりつつあるリーグの中の、世界で最も有名で最も成功を収めたクラブの一つの監督であるということ、その範疇にあるものだ。
リバプールとベニテスが上手くやれないとすれば、失敗の責任はリバプールのアメリカ人オーナーたちにあるという、情状酌量の意見が出されるだろう。その一方で、見たところ大きくなりつつある反対論者の一団は、ピッチ外での無秩序な出来事とは関係なく、彼はタイトルを獲得するのに十分な時間と資金を与えられて来たんだと異論を唱えるだろう。

そういう議論は健全なものであり、全く正当なものである。アンフィールドの先任者たちと同じく、ベニテスがそういう類の審判にさらされるのは必然だ。そして、ジョン・バーンズのパンツがピチピチだったのは、彼のウエストラインが広がっていたからではなくそれを選んでいたから、そういう時代以来初となる、極めて重要なリーグタイトル獲得まであとわずか4ポイントリバプールが届かなかった昨シーズンを経て、ベニテスが自身で設定した基準に届くことができるかどうか、それは時間が答えを出すだろう。

しかし、彼の退任を要求する人間はみな、もうずいぶん昔にロニー・ローゼンタールがヴィラパークでやったように、見事にターゲットを外している。降格の危機にさらされているクラブのファンが、降格するのは実は良いことかもしれないと主張するのと同じぐらい、馬鹿げた見当違いだ。

まず第一に、決断を下すのは誰か?トム・ヒックスとジョージ・ジレット・ジュニアはオーナーであり、従って陰の権力者である。しかし彼らは、彼らが褒めちぎって語られるのとほぼ同じぐらいの頻度でしか、リバプールの試合にやって来ない。ということは、このチームにとって何がベストか彼らが情報を得て判断を下すことを、一体どうやって出来るのだろうか?

この二人がほとんど口も利かない仲であるという事実・・・ジレットがヒックスについて、2007年2月に彼らがクラブを買収した際に、60日以内に新スタジアムを着工するとはっきりと公約したのは彼だと間違った非難をしており、二人の仲は改善されないだろう・・・そんな状況の中で、監督の立場について、どうやったら彼らが理に適った結論を導き出せるだろうか?

さらに考慮に入れるべき、クリンスマンの件もある。ヒックスとジレットが、ベニテスには隠して、アンフィールドで苦境に立っていたこのスペイン人の後釜と視野に入れて、元ドイツ代表監督のヨルゲンにアプローチしていたのは、わずか2年前のことである。その後、ベニテスはリバプールをプレミアリーグの2位という位置に導き、一方でクリンスマンは、バイエルン・ミュンヘンを仕切るという仕事は彼の身の丈を超えていたと見なされながら、おそらく現在はマイアミに戻り、使い古したビートルで美しいコリンズ・アベニューをドライブしているだろう。もしヨルゲンがあの時の答えだったならば、リバプールのオーナーたちが一体どんな質問をしていたのか、それは神のみぞ知るだ。彼らにもう一度質問をして欲しい、そう思う人間が誰かいるだろうか?

それと同じく重要なのは、答えを提供する人物が誰もいそうにないということだ。それは、一体どんな正気の人間が、リバプールのような機能不全に陥ったクラブの監督を引き受けるだろうか、ということである。わずかでも常識を持った一流の監督なら誰だろうと、そのポジションのオファーを受けたら間違いなくとっとと逃げ出すだろう。職業募集要項には、世界で最も偉大なクラブの一つを運営する仕事、スティーブン・ジェラードやペペ・レイナ、フェルナンド・トーレスといった名の知れた一流選手たちとともに働き、成功を渇望しているファンたちの完璧なレジェンドになれるチャンス、と書かれているかもしれない。

しかし現実は、使える資金も保証されていない仕事である。移籍市場で競い合うことを許してはくれない、利息返済後の帳簿残高。監督の仕事をやりやすくするようなリーダーシップを提供できないオーナーたち。新しい投資者が来る可能性、それはあまり想像できない。不安定と不和の類は増大し、不可能ではないとしても極めて困難である。そして、そいうもの全てが、減少することのないとてつもなく高い期待と共にある。

リバプールには監督の交代は必要ない。彼らに必要なのは新しいオーナー、彼らの監督の仕事を適切に、筋の通った判断ができる人物である。彼らにそういうオーナーが得られるまでは、ラファエル・ベニテスを交代させるというのは、ジョージ・ジレット・ジュニアの語った言い分と同じほどの論理性しかないだろう。

ファーガソンンの報道操作

冷静さ、理論的な分析というものをイングランドフットボールの中に見つけるのは、ディディエ・ドログバが転げ回ったことのないピッチを見つけるのと同じぐらい困難だ。プレミアリーグは、最も大声で叫ぶ人間の声が最も耳を傾けられるような場所になってしまった。アンディ・グレイが毎週のように音量を最大にしている。

この競技の中で最も世知に長けている人物が、このことを良く知り尽くしており、陽動的な試合後のコメントが、まるでクリスティアーノ・ロナウドの小刻みなフェイントが易々と相手サイドバックを引っ掛けるように、たやすくメディアの気を逸らせられることを知っている。マンチェスター・ユナイテッドが、彼らのホームのサンダーランド戦で2-2の引き分けに終わり、シーズン最悪のパフォーマンスをしたその直後に、サー・アレックス・ファーガソンがアラン・ワイリーのフィットネスの疑問を口にすることにした理由はそれである。

ファギーはそういう獣のことを知っており、どのみちそれを生み出す手助けをした。彼は、批判の嵐が大金で獲得した選手たちのお粗末な出来にではなく、彼のチーム選択、フォーメーション、戦術に間違いなく来るだろうということも熟知していた。それゆえに、ワイリーは首切りの刑に処せられた。あのレフェリーがしっかりと十分な試合をしていたか、それとも彼のフィットネスレベルはプロ意識の欠如と攻撃されるだけのものでしかなかったのか、それは問題ではなかった。あのスタッフォードシャー州の審判員は、ユナイテッドの監督のメディア戦争、彼が20年以上にも渡って一定の成功を勝ち得てきた闘争の、巻き添え被害者となったのだ。

何にも増して最も驚くべきことは、ファーガソンの言いなりになった人間がどれほど多いかである。特に、彼は女王陛下のプレスの前でそのコメントをする良識すらなく、例のごとく、MUTVというクラブの組織内のTVチャンネルで語ることを選択した。そこでは彼の意見に疑問が差し挟まれることは、2005年のチャンピオンズリーグ決勝の再放送にされることと同じほどの頻度しかない。

しかしながら、これほどまでに好き勝手にされても、概してメディアはファーガソンの振る舞いに不満を言うことは出来ない。プレミアリーグの彼と同じ立場の人間たちが誰も回避できない義務である、試合後記者会見を開く良識を彼が持たないという事実、それでも彼は自分のコメントが、通常ならあるはずの吟味をされることなしに、プレスに引用されるということを知っている。それは彼を、巨大なメディアをコントロールできる立場に置く。

同じように、彼のワイリーに対するコメントが問題のすり替えであることは誰もがわかっていたが、その事実も、お粗末な結果とパフォーマンスへの批判から彼が逃げおおせるのを止めるには十分ではなかった。それは巨大な力によるメディア管理であり、ファーガソンはどういうわけか、再三再四批判から逃げおおせている。

英国のプレスは最近、リーズ・ユナイテッドの会長ケン・ベイツに抵抗した。カーリングカップでリバプールと対戦した際に、彼はAction ImagesとVarleysという2つの代理店からのカメラマンだけを受け入れることに決めた。これを受けて各全国紙は、本来彼らが持つべき、試合の出来事を記録する能力を制限されたという理由に基づき、供給された一切の写真を使うことを拒否した。

しかしながら、そのような制裁がファーガソンに適用されたことは未だない。そしてそして、彼のメディアとの取引は、ベイツが今まで行ったどんなものよりも、メディアにはるかに大きな影響を及ぼしている。

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言い回しが難しくて、読みにくい訳になってしまったのはご容赦下さい。トニー・バレット記者、これは相当頭に来ているようです。そのとばっちりを受けて何年も前のシュートを引き合いに出された、ロケット・ロニーはちょっと気の毒ですね(笑)。

しかし良く書きましたね、彼もスカウサーだなあ。こういう記事を天下のタイムズ紙のサイトに掲載して大丈夫なんだろうか、と少し彼が心配にもなります。この記事はブログのコーナーに掲載されていて、様々なコメントが寄せられています。賛否両論いろいろですが、全国紙ですから当然ユナイテッドファンも読んでいるでしょうからね。レッズファンの意見はおおむね同じだと思いますが、どうでしょうか。ただ、ワイリー主審についてファーガソンが発言したのは、MUTVではなくESPNにだったらしいです。
記事の中でファーガソン監督は試合後のプレスカンファレンスをしない、と書かれていますが、これは初耳でした。全くやらないんでしょうか?ご存知の方がいたら教えてください。

新オーナーのうわさがにぎやかなサウジの王子についてですが、BBCによればジレットは火曜にサウジに飛んでさらなる会談を行うそうです。ミラー紙は先走って「取引成立か?」なんて書いていましたが、F6の投資戦略ディレクターBarry DidatoはBBCに、「殿下の株取得は0%かも100%かもしれない」とコメントしています。「王子が投資するには、クラブの負債のレベルが高すぎます。殿下を、負債やオーナー同士の不仲の解決策と見てはいけません。殿下は二人の問題に関与したいとは思っておりませんし、結婚カウンセラーではございません。」だそうです。さようでござりますか。この人は、どうやら先走りがちなメディアを牽制する役割をしているようですね。ハードルはいろいろとありそうですが、上手く話が進んで欲しいです。一番困るのは、ジレットから25%、ヒックスから25%取得とかいうことになって、二人オーナーから三人オーナーなんてますます混沌としてしまうことです。出来れば最低でもYANKSのどちらか一人はOUTとなって欲しい。殿下が100%取得してくれれば、言うことはないんですが。

タイムズ紙は、ジレットがSOSに語ったコメントについても、他紙のように要約することなく、サポーターの間で話題になっていたやり取りのジレットの発言部分をほぼ忠実に掲載しています。内容はこちらで読むことが出来ます。
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無題

トニーバレットさん…アロンソの一件で覚えました。噛みついてますね。男ですね(笑)

ジレットのコメントは前に見たんですがあのク〇レは何をほざいてるんですかね。充分なお金をラファにあげてるんだったら、あれほど愕然としたシーズンオフにはならなかっただろうし、財政状態が健全だったら、今頃「ありがとう、アンフィールド」だったはず…。トーレスを獲得したのは俺のおかげとでも思ってるんですかね。むしろ、ラファに救ってもらってんだろうが。苦しい時にうまくいかないのは監督のせいって。みんなで頑張る時だ!くらい言えんのか(怒)

ていうか第一オーナーが2人ってのがおかしい!どの会社に社長がふたりいますか!!同じポスト、同じ権力をもってたら争いしか生まないでしょうが!!!!!!!!!お金がないのは嫌だけと、あの頃が懐かしい…。王子…、あなたは違いますよね…。

すいません、ここで愚痴をならべてもしょうがないのに…。

Re:無題

愚痴ならどんどん言ってください。というか今の状況だと言いたくなりますよね。オーナーの言っていることは突っ込みどころ満載なんですが、誰でもわかるそれをしれっと言ってのけるところがなんとも・・・。mikoさんのおっしゃるように、こういう時にクラブを励ますようなコメントを何で言えないんですかね?何で???

殿下の件はどうなるでしょうね~。もうこんな話題も聞き飽きた感があるんですが、それでもほのかな期待を持ってしまう。「殿下は筆頭株主になる必要はないし、買収も意図していなかった。」と言ってますが、フットボールは好きなようだし、なんとかならんもんか。

無題

「FOOT」という番組の中でハゲのコメンテーターがリバプールのリーグ優勝は0パーセントでCL権も危ないなんてことをさんざん言われ、ラファが迷走しているとかオーナーの問題とか散々言われていました。わっかていることを言われるというのはちょっと辛いです。
  本当にこの王子との取引が決まらなければこれからどうなってしまうんだろう。すごく心配です。もし、この取引が成立したとして、冬の移籍市場でなんらかの動きがフニクラさんはあるとお考えですか??できれば教えてください!!

Re:無題

冬の移籍市場については、本当に全くわかりません。殿下とどうなろうとご予算はあるだろうと思っているんですが・・・。補強ポイントが見えてくるのも、アクイラーニのフィット具合を見てからでしょうね。

>「FOOT」という番組の中でハゲのコメンテーターが
そうですか、あの解説者はそんなことを・・・これは再放送を見てみねば。
(追記)最初ちょっと文句を書いてしまいましたが、直接放送を見ていないので自粛しました。
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