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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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中国のコンソーシアムによるクラブ買収について、続報です。まずは第一報を報じたタイムズ紙の昨日の記事のです。タイムズ紙は有料サイトですがファンサイトに掲載の許可を出してくれたので、それを訳してみました。
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中国人、リバプールの所有権獲得へ急ぐ
Tony Evans, Football Editor, and Tony Barrett

中国の大物実業家が、クラブの所有権獲得のために、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドと交渉に入っていることが浮かび上がり、リバプールのオーナーシップ・バトルは、昨日その速度を上げた。
Kenny Huang(※黄建華)、極東で最大の富を有するファンドの一つの共同経営者である人物が、移籍市場が閉じる前にトム・ヒックスとジョージ・ジレットから所有権を奪おうと決意している。先月、Huangはアンフィールドの数多くの重要人物にアプローチをして入札が真剣なものであることを強調し、夏の選手流出を防ごうと試みた。今日練習に復帰すると報じられているフェルナンド・トーレスは、この入札の結果が出るまで、彼の将来に関するいかなる決断も保留するよう求められるだろう。
リバプールは4月に売りに出され、アメリカ人オーナーたちはブリティッシュ・エアウェイズ会長あるマーティン・ブロートンを取引統括のために招聘した。しかしながら先週まで、買い手候補は誰も現れず、ブロートンはプロセスを進行させることができなかった。
ヒックスとジレットは3年前にレバレッジド・バイアウトでクラブを買収し、RBSに£237mの負債を作っている。ヒックスは一貫してクラブの値段を£800mと主張しているが、企業アナリストたちはこれを非現実的とし、£325mが妥当な価格と考えている。

Huangのアプローチは、RBSに負債の大部分を返済することを保証している。この入札は、リバプールの負債を取り除くことを保証しているからだ。Huangは2年前にもリバプールの買収に関わっており、香港を拠点とする投資会社、QSLスポーツ・リミテッドの会長として印象的な実績の持ち主である。彼はバスケットボール界のスーパースターである姚明の、NBAヒューストン・ロケッツへの加入をまとめた。

Huangに近い情報筋に寄れば、彼は移籍市場を活用するためにリバプールの取引を早く進めたいと強く願っている。監督であるロイ・ホジソンは、昨シーズンにトップ4とチャンピオンズリーグの場所を失ったチームにてこ入れするための、資金を与えられるだろう。

収入を生み出すと同時に、Huangは可能な限り早く新スタジアムを建設することも計画している。アメリカ人たちは2007年2月に同じことを約束し、60日以内にスタンリー・パーク着工に入ると誓ったが、それはまだ始まってもいない。

http://www.thetimes.co.uk/tto/sport/football/clubs/liverpool/article2669244.ece

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この後、各社から様々な報道が出て、いろんな事実が明らかになって話は刻々変わっています。まずはテレグラフ紙が、黄氏がRBSに直接話を持ち込んだのは、クラブの債権買取を持ちかけたためと報じました。つまり、クラブの株式を取得するのではなく、RBSの負債£237mを買い取ることで実権を握ってから、ヒックスとジレットに株式売却を迫ろうという強引な手法です。これだとオーナーが求める常識外れの値段からはるかに少ない金額でクラブの実質的な権限を掴み、かなり安くクラブを取得することが可能になります。慌てたジレットは、対抗馬としてシリアの実業家Yahya Kirdiという人物をクラブの入札に担ぎ出して来ました。ブロートン会長は複数の入札があることを示唆して売却の決定権は役員会にあることを強調し、黄氏の早い買収は実現が難しそうというのが現状のようです。黄氏がまずRBSの負債を買い取ってクラブの実権を握り、それから株式取得となっても、FAが所有権を認めるかという問題もあり、RBSが債権売却に応じることはなさそうだ、というのが現在の見方です。

BBCは「先週6人の入札者が現れたと理解される」と報じていますが、これはどこからのリークか知りませんが誇大な数字だと思います。突然ジレットが持ち出してきたシリアの話は、果たしてどこまで本気なのか不明です。黄氏の入札価格は£350mとも報じられており、この金額だとRBSの負債はきれいになりますが、オーナーたちのケイマンの会社からの負債£144mを返済するのには足りませんから、妨害に必死なんでしょう。

以前出てきた上海申花のオーナーの買収話は明らかに資金の足りない会社で、おそらくは売名行為だったんでしょうが、今回のQSLスポーツは十分な資金を有し、本気で買収に乗り出しているようです。黄氏は「中国スポーツ界の最高権力者」とも言われる人物だそうです。

ものすごい量の報道がされていてとても全部は追いきれていないんですが、個人的には、現状ではこの買収が実現してもらいたいと思っています。中国の企業は概して商売にシビアですから、ドラえもんのポケットのように次々何かが出てくるわけにはいかないかもしれませんが、とっかえひっかえ便利な機械が出てきても結局使いこなせずにママに怒られるのび太になるよりも、しっかりとした経営ビジョンを持って、着実に積み上げて行くしずかちゃんになってくれる方が、一ファンとしては嬉しく思います。

タイムズ紙の記事の中で、トーレスの将来についてはこの買収話がどう進展するかわかるまで保留、と書かれていますが、別の記事でバレット記者は「私の直感では、この買収話がどうなってもトーレスは残ると思う。彼はマージーサイドの生活を愛し、リバプール・フットボールクラブを愛しているが、彼の関心は常に、自分の抱く野心にクラブの野心が合致するかということだ。」と言っています。

それから、デゲンのシュトゥットガルト移籍が決まりそうです。今のところ、買取オプションつきの1年ローンになりそうと言われています。
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無題

お疲れ様です。

アハハ「とっかえひっかえ便利な機械が出てきても結局使いこなせずにママに怒られるのび太になるよりも」これってマンしーの事ですか?
確かにお金持ちでポンポン選手を買ってくれる人は魅力ですがかと言って現場のシステムにまで過剰に口出しする方はね。 人のチームですがヒューズ切ったのは未だに納得出来ないです。
まぁ要らない心配なのですが必要以上に金持ち過ぎるREDSって何か格好悪くないですか? 

全然素性が分らないので(ぱんぴーの私には最後まで何も分らないと思いますが)不安ですが、決まるにせよ流れるにせよ何もしなければ負債時計が進み続けるだけなのでクソYANKSにプレッシャーを掛ける為にも動きのある話は歓迎です。

Re:無題

「わ~ん、ドラえもん勝てないよう、助けて」「もうのび太くんはしょうがないなあ、はい、ダビドシルバ~~~」っていうのが子供心にうらやましかったですけどね。今もか(笑)。でもカツさんのおっしゃる通りで、金満のREDSなんからしくないです!常に大きなものに立ち向かって行くイメージなんですよね。

>決まるにせよ流れるにせよ何もしなければ負債時計が進み続けるだけなので
ホントその通りです。少しでも早く決まるほうが傷口が少なくて済むので、ここで黄氏の話が出てきたことが、売却プロセスが一気に進む起爆剤になって欲しいです。そして何より、適切な人の手に渡ってもらいたいですね!

無題

自分の読解力だけでは把握しきれなかった中、ようやく全貌がわかりました。
ありがとうございます。

以前 「多少手荒なマネをしてでもYANKSを追い出せないものか?」 と
コメントさせてもらいましたが、ほんとに手荒なことする人が現れましたね!
のんきなRBSにとってかわって債権奪取&直接攻撃をこころみるとはね、
さすがはチャイニーズ、恐れ入ります(褒め言葉です)

過去も色んなオーナーの話が浮上してはヤツラの強欲さの前に退却し続けていった中、
自分からオーナー候補 (ダミーくさ~) を連れてこさせるまで
ジレットに冷や汗かせてるってことだけでも、痛快じゃないですか?この人 ザマーミロ。
やり方は褒められたものではありませんが、なんだかのんきな印象の新会長も、
YANKSを増長させ続けてきたRBSも、彼の存在が世に知られてしまった以上、
売却に関してのんびりしてるわけにはいかなくなりましたしね。
この人がオーナーにならなかったとしても、こういう人物の登場は歓迎ですわ。

2012年からUEFAのFF制度も導入されるし、フニクラさんのおっしゃるように
湯・水・”油”のごとくお金を使うオーナーよりも多少シブチンでも
商才に長けた人のほうがいいですよ。 
悪くない話だと思います。

Re:無題

>自分の読解力だけでは把握しきれなかった中、ようやく全貌がわかりました。
いや、私も全貌を理解しているとは到底言えません・・・第一経済用語が苦手だし、情報量多すぎだし、アップアップです。何かわかることがあればぜひ教えてください!

yumiさん、私の言いたいことを全部言ってくれています、ありがとうございます^^。オーナーは本当にザマーミロです。こやつらがREDSを散々引っ掻き回した挙句金儲けして撤退というのが心情的にどうしても許せないので、可能な限り安く売却が実現して欲しいです!そうすれば新オーナーも資金が浮いて、それをクラブの成長のために使えますしね。

ファイナンシャル・フェアプレーはこれからどう実行されていくのかわかりませんけど、金のあるクラブは猶予期間中に買い漁りに走る可能性もありそうです・・・というかもう既に始まっているんでしょうか。スタジアム建設という将来に向けての借入がやりにくくなりそうですが、その辺はどう整合性を持たせるんでしょうね。

無題

 こんにちはフニクラさん(*^_^*)
6人の入札者ですか、う~んうそくさいですね。本当は今回噂にあった中国の会社だけかもしれませんね。
 もし、今回黄氏がまずRBSの負債を買い取ってクラブの実権を握り、それから株式取得してもFAが所有権を認めるかわからないと上記の文にかかれていましたが、FAの認めるか認めないかの審査みたいのはどういう形式で、またどういった基準があるのでしょうか??その人自身の全資産の額とか、オーナーがどういった人柄かとか調べるですかね。(・_・;)
 

Re:無題

6人の入札者は果てしなくうそ臭いですよね~、だってついこの間、ブロートン自身が「一つも入札はありませーん」と言っていたのに。
FAの審査は詳しくないんですが、売買が正当に行われたか、新オーナーが自分の分野で資格停止処分などを受けたことがないか、などなどがあったと思います。それに加えてポーツマスのことを受けて、買収資金と2年間のクラブ運営資金をちゃんと持っているか証明する義務、というのが今年から入ったと聞いています。でもこれはその資金をどう調達するかまでは問われないので、ユナイテッドやリバプールのようなLBOを防止するものではないそうです。

無題


FAが審査する規則を設けたのもシティの前オーナーのタクシン(現在は本当に被告人になった様で)の例があるからでしょうね。シティはヒューズ以前にエリクソンの解任も疑問です。その前のスチュアート・ピアースの時にギリギリ残留だった事を考えれば翌シーズンの順位は十分評価してよかった訳ですし。

ちなみにこのQSLというグループや彼個人について調べたんですが、資産がいくらほどあるのかは分かりませんでした。

スポーツビジネスがメインのグループのトップなので野球の促進や青少年のスポーツ活動の支援にかなりの投資をしている様だし、相応のビジョンは持っているでしょうからフットボールをおもちゃにするタイプではないかも。

Re:無題

QSLは株式非公開だし黄氏も大富豪ではないので、資産の内容は私もわかりません。QSLスポーツが今まで着実に成功しているようなのと、どうやらCICが後ろについているらしいので、それなら資金は潤沢かなと。「QSLにも黄氏にも、リバプールを買うほどの資金力はない」という報道も出ています。
本当にオーナー候補がクラブを所有するのに適切な人物かどうか、それはカツさんもおっしゃっているようにぱんぴーの私たちにはわかりませんから、バークレイズ・キャピタルのデューデリジェンスに頼んます、ですね。

無題

ついにトーレス残留コメント出ましたね!
後は二つの意味で入ってくる方の心配だけです。

なるほど。正面から門を叩いても出てきてくれないから、玉座の間までトンネル掘ってズバッ!とやっちまおうって事なんですね。
確かにしずかちゃんの方が良いですね。自分で何でも作っちゃうキテレツになれれば完璧ですが(笑)
健全運営しながらサポーターの力と育成力+αピンポイントの大物補強で強くなっていくのが理想です

プレミアリーグが入札者の一人と会談を行ったとのニュースもありましたし、玉座の間に向かって突き進んでいるのかな

Re:無題

キテレツって何でも作っちゃうんですか?それはいいですね、自前の選手がどんどん出て来るのが一番です!バルサのようになれれば、でもそれでも彼らは大借金しているんですよね、何でだろう?

>プレミアリーグが入札者の一人と会談を行ったとのニュースもありました
そうですか!事態は刻々と進行中なんですかね、楽しみです!
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