メンヘングラートバッハ 1-0 リバプール

驚きのスターティングイレブンでしたね。まずはホジソンのコメントからです。
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●ホジソン（公式HP）
「我々はまた相手に得点を与えてしまった。落胆しているよ。0-0で留まっていたら、私はこのパフォーマンスに喜んでいただろう。それでもとても満足しているし、我々が選手に要求したことは全て受け取ったと思う。
ワールドカップでプレーした3、4人の選手たちは初めて45分から60分プレーすることができたし、そして知っての通り、試合の最後にはまた15歳と16歳の選手がピッチに立っていた。彼らはこのチャレンジにとても良く立ち向かったと思うよ。

カイザースラウテルン戦同様、私たちは本当に良い結果まであとほんの少しだった。先ほど言ったようにイーブンな試合だったが、残念ながら、私たちに全くプレッシャーのかかっていなかった10分間に非常に悪い失点の仕方をしてしまった。

あのミスの後、アジャラは我々のベストプレーヤーだった。それは彼の精神力の強さを示していると私は思う。8分という時間にああいうミスをすると、ほとんどの選手は崩れてしまう。しかし彼は自分自身を立て直したばかりでなく、我々のディフェンスラインの柱となっていたと感じた。そういう彼には脱帽だよ。
ミスはミスだ･･･ミスというのは起こるもので、そこから人は学ぶ。私は彼に満足しているよ。

個々の選手には何人か進歩が見られるが、一つのチームとしてまとまって仕事をするチャンスを、我々はまだ実際のところ得ていない。まだ戻ってきていない選手たちがおり、8月15日に私が望んでいるチームは、それまで一緒になれないのではないかとさえ思っている。
ジョーとスティーブンは今日初めて60分間プレーし、ジェイミー･キャラガーは45分、ジョンソンは55分プレーをした･･･私たちはとにかく、戻って来る選手を待ち続けている。それにはちょっと時間がかかるだろう。今日はエクササイズであり、いずれにせよネガティブなものは何もなかった。若手選手たちは、こういう非常に、非常に高いレベルの中ではミスで判断され、自分が目立つミスをすれば非常に厳しい判断を受けることを理解しなければならないという事実以外はね。

（ELのセカンドレグに誰を起用するか）まだ決めてはいないよ。私たちはホームに大勢の選手を残して来た･･･ケリー、アッガー、ソト、シュクルテル･･･4人の最終ラインまるまるで、プレーするチャンスはその4人全員にある。彼らがどれだけの時間をプレーできるか見て、私は彼らと話すつもりだよ。8月15日の試合に向けて選手たちをベストの状態に持っていくにどうすればいいか、そういう問題もある。

（スターリングとスーソの帯同について）我々には選手が不足していたが、実際のところ直前になってアウレリオを獲得し、インスーアは自分のこれからについてまだ決断を保留するという決断をし、従って起用可能になった。急に18人から20人に選手が増えたんだ。始めは私は18人の選手で行くわけにはいかないと考え、それでラヒーム･スターリングとスーソを召集した。だから、彼らにピッチに立つ時間を与えたかったんだよ。」

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インスーアのスタメンには正直驚愕だったし、思いっきり喜びました。しかしホジソンのコメントは「彼は決めないことを決めたから」というひじょ～～～にあいまいな表現で、「クラブは売りたいんだけど彼は決断していないから、とりあえず起用できるのでしてみた」と言っています。割り振った番号が50番ということからも、まだ移籍するかどうか未定なのがわかります。そういう非常に不安定な状況の中で、彼は良くやったと思います。守備に関してまだまだ成長が必要なことは見えましたけどね。クラブが断固売却のつもりならば何億という資産に負傷のリスクは負わせたくないはずだし、この起用はホジソンの抵抗なのか何なのか、判断がつきかねるところです。SKY SPORTSはフィオレンティーナ移籍は破談と報じていますが、これはドイツ行きメンバーに入ったことを見ての憶測記事だと思います。

さて、試合の話を。ホジソンはアジャラをしっかりフォローしていますね。彼のトラップミスを相手にかっさらわれて失点してしまったんですが、褒められるトラップではなかったにせよ、あそこで相手に詰められている状況を見て、カバリエリも彼に渡すのではなく大きく蹴るべきだったと思います。まだ連携が足りないこともあるでしょう。

この試合はシェルベイ、インス、ダッラ･バッレが先発という驚きのメンバーで、その後もどんどん選手交代をして、さすがにスーソの出番はなくなったかと思ったら後半から出したヨバを下げて入れて、もう最後には誰がどこ？という感じになりました。
最初は

　　　　　　　カバリエリ
ジョンソン　キャラ　アジャラ　インスーア
インス　キャプテン　シェルベイ　エクレストン
　　　　　コール　ダッラ･バッレ

で始まって、最後は

　　　　　　　グラクシ
ダービー　アジャラ　ウィルソン　アウレリオ
スターリング　スピーリング　アーウィン　アモー（※途中ヨバ）
　　　　　アクイラーニ　スーソ

こんな感じでした。スーソはボールに触らず終わったと思います、少しはロスタイム取ってくれよ審判。最後のメンバーを見ると、ほとんどリザーブの試合ですね。
（※スーソの試合中の写真を探したんですが見つからなかったので、これ→を。）

この試合で何と言っても目を引いたのはシェルベイでした。彼のパスレンジの広さと前に出て行く勢い、少々強引なタックルを見て、キャプテンに似ているなと感じました。で、キャプテンのような選手を2人中盤に並べると当然のごとくその背後にはカウンターを食らう巨大なスペースが生まれ、そこを何度も突かれて、試合開始後には良かった流れが一転して押し込まれる展開になりました。そのスペースを埋めるには前線を1人減らして最終ラインの前にアンカーを置くか、でなければ最終ラインを思い切って上げて中盤との距離を詰めるしかありません。シュクルテルとアッガーならそれができるかもしれませんが、正直キャラやキルギアコスが入るときつい気がします。ハーフタイム後はそこを修正して中盤がやや下がり目になったことと、相手もあまり出てこず引き気味になったことで、そのスペースを脅かされることはあまりなくなりました。

後半から交代で入ったウィルソンは、期待以上に良かったです。18歳と思えない落ち着きで、ボール裁きに自信ありげなところとか、アッガーにとても似ています。一度ひどいミスパスをしてピンチを招きましたが、自分でしっかりクリアして責任を取りました。彼とシェルベイは今シーズンのうちに戦力になってくれるかもしれません。

プレシーズンマッチはこれで全て終了です。まだメンバーが揃っていないし大勢の若手を起用したのでチームのパフォーマンスについては何とも言えませんが、それでも3試合で無得点というのは寂しいですね。可能性が見えたのはキャプテンとコールの連携くらいで、攻めの形はELの初戦も含めてほとんど感じられませんでした。それと、2列目は人が余るくらいいるんですが、その前と後ろが足りないですね。ここはこれから上手く補強できるのか。

余談ですが、今日試合を見て気がついたんですが、選手たちはみんな背中の肩のあたりに四角い機械のようなものを装着していました。あれは新メディカルチームの新兵器でしょうか？今季の成績は彼らにかかっている部分もありますので、がんばってもらいたいです。

それから久しぶりにクラブ買収に関するニュースが入ってきています。タイムズ紙によれば、中国のビジネスマンKenny Huang、中国名Huang Jianhuaという人物がクラブ買収に動いているそうです。アメリカの大学で学んでニューヨーク株式市場証券取引所で勤務した経験があり、現在はアメリカと中国のスポーツビジネス、特にバスケットボールの分野でビジネス経験のある人物だそうです。2008年にも買収に動いていましたが、その時は￡650mという金額が高すぎで合意に至らなかった、と言っています。
気になるのは、クラブ売却のために就任したブロートン会長やバークレイズキャピタルをすっ飛ばして、直接RBSと交渉をしているということです。ブロートンを全面的に信頼しているわけではありませんが、それでも彼には今まで発言してきたことがありますから、自分自身の評判を守るためにもあまり無理なことはできないでしょう。しかし銀行はとにかく貸した金を回収できればいいわけですからね、うーん。タイムズ紙は「RBSは正しいことをやるのか？リバプールの未来はこれから1週間で決まるかもしれない」と言っています。