BBCのサイトに掲載されている、アラン・ハンセンのCL準々決勝4試合のプレビューを訳してみました。
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●マンチェスター・ユナイテッド v ローマ (first leg 1-2)ここはマンチェスター・ユナイテッドか勝ち上がりの本命だ。
大きな大会の準々決勝でアウェイのファーストレグを2-1で落としたなら、運命は自分の手に握られているのだから、それは好結果だと言えるだろう。ユナイテッドがやらなくてはならないのは、彼らを倒し、そしてクリーンシートをキープしてきっちりと仕事をする、それだけだ。
しかし不安材料は、最近のユナイテッドにとってクリーンシートをキープするのは必ずしも容易ではない。彼らは数人負傷者を抱えており、それは彼らの守備がやや薄くなっていることを意味している。そして、エドウィン・ファン・デルサールは2、3のミスをし始めている。
それに加えてファーストレグでローマが見せた巧妙な攻撃を考えると、ユナイテッドにとって難しい試合になるだろう。全ては強い精神力と組織的な守りにかかっている。このレベルでは、どんな小さなミスもつけ込まれるからだ。
しかしもし私が賭けるとしたら、ユナイテッドの勝ち抜けの方に賭けるだろう。
●バレンシア v チェルシー(first leg 1-1)ジョゼ・モウリーニョはファーストレグのホームでのチェルシーの1-1の引き分けに全くポジティブだが、私はブルーズは危険な位置にいると考える。ホームでは勝利とクリーンシートを求めるものだが、チェルシーはそのどちらも達成できなかった。
しかし、バレンシアは自分たちの立場をきわどいと思っているだろう。なぜなら、彼らの勝ちあがり条件は0-0の引き分けでかまわないからだ。それはジレンマをもたらす。0-0の引き分けを狙うか、それとも勝ちに行くか?いったい何度、同じ立場にいるチームがそのどっちつかずになって結局敗退して行くのを見たことだろう。そしてチェルシーについては、彼らの立場ははっきりしている。どんな状況であろうと、彼らは前に出て行くだけだ。
そう考えると、私としてはバレンシアの方が有利と思うが、チェルシーが乗り切る可能性も決して否定できない。
●リバプール v PSV(first leg 3-0)この試合は決着がついている。これはヨーロピアンカップの準々決勝であり、アンフィールドの大勢の観客が見たがっている試合ということを考えると、ある意味非常に残念なことだ。しかしリバプールはしっかりと相手を葬るだろうと私は思う。試合は何事もなく、ラファエル・ベニテスはバレンシア対チェルシーの準々決勝の勝者との試合を待ち望むことができる。
リバプールは、この大会の最後まで勝ち進もうという高い望みを持っており、それが何故かはわかる。スターティングメンバーを見れば、彼らは2年前に優勝したときよりもはるかに良いチームだ。彼らはホームでの大舞台でいいプレーを続けている。彼らはマンチェスター・ユナイテッド戦とバルセロナ戦を落としたかもしれないが、どちらも並外れて良いプレーをしていたし、準決勝のアンフィールドでも同じようにプレーすれば、幸福な結果を得られるだろう。
彼らの優秀な選手たちは良くまとまっており、得点をあげ始めてクリーンシートもキープしている。それは有力なコンビネーションだ。
●バイエルン・ミュンヘン v ACミラン(first leg 2-2)2つのアウェイゴールにより、バイエルンの勝ち上がりの可能性の方が高い。私は、彼らが勝ち上がるというのはマンチェスター・ユナイテッドにとって悪いニュースだと思う。サー・アレックス・ファーガソンはACミランとの対戦の方を望んでいると私は考える。しかし、我々は成り行きを見守らなくてはならないだろう。
皆バイエルンの勝ちあがりを予想している・・・ファーストレグはすばらしい試合で、ゴールと様々な出来事に満ちていた。私はマンチェスター・ユナイテッドが勝ち上がればミランとの対戦を望むと思うが、成り行きを見守ろう。
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もちろんアラン・ハンセンはかつてのリバプールの選手ですから、リバプールに関しては少し差し引いて読んで下さい。
リバプールファンの一番の関心事はもちろん自分たちの試合ですが、チェルシーかバレンシアか?というのも大きな注目の的です。チェルシーが来れば3年連続の因縁の対決、バレンシアが来ればラファエル・ダービー、どちらでも話題満載の試合になりそうです。チェルシーやや不利なのは間違いないですが、底力のあるチームですからね。J・コールの絞れ具合と、スタートから4-3-3で行くかに注目です。
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