「違いを作る」byアクイラーニ

水曜に予告どおりの先発デビューを果たした、アクイラーニのコメントです。
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●アクイラーニ（タイムズ紙）
「このクラブとサインした時に僕が期待していたようには、今シーズンは進んでいないね。僕は、チャンピオンズリーグでプレーし、僕たちがトロフィーを競い合っている姿を期待していたんだ。でもシーズンは長いし、終わるのはまだまだ先だ。状況を変える時間はまだある。

僕は難しい時期にチームの中に入った。今の僕たちは難しい立場にあるからね。そういう中で新しいチームでスタートするということは、どんな選手にとっても難しいものなんだ。でも僕は、違いを生み出し、困難な時期からチームを脱出させる力になるために、ここリバプールにいる。

スターティングイレブンに入ったのは、7、8ヶ月ぶりだったんだ･･･すごくきつかったよ。これだけ長い空白期間があった後でフィットするのは難しい。でも嬉しいよ。自分がプレーできたということは、そこまでたどり着いたということだからね。足首は良くなり、回復している。結果は良くなかったけど、個人的なことを言えばフィジカル的には良かったよ。もっと良いプレーができるはずだけど、先発してやれたことが重要だった。

いい感触だよ。初めての先発をやり遂げられて、本当に嬉しい。足首は良くなって完全に治った。実質的に1年間プレーできなかったけど、もう何の問題もないよ。再発の恐れは全くないし、自分が良くなっているとわかっている。再びプレーできて本当に嬉しいよ。それは本当に重要なことなんだ。プレーすればするほど僕はもっと良くなり、もっとフィットして行くはずだからね。

ここにいる間に僕は、チームがこれからどの位置に行くかについて、ポジティブになれる理由をたっぷり見て来たよ。フィオレンティーナ戦で、そしてトレーニングでね。僕たちには改善すべき所がたくさんあるけど、もっと良くなるために必要な能力は全て兼ね備えている。僕たちが起用できる選手たちを見れば、もっと良くなるのは間違いないよ。僕は全く疑問を持っていない。

僕にとっては、とうとうスティーブン･ジェラードやフェルナンド･トーレスのような選手たちと同じピッチに立てたことはすばらしかったよ。僕はそれをやるために、そういう選手たちと一緒にプレーするためにここに来たんだ。
もっと一緒にプレーすれば、もっと彼らは僕を信頼し、僕たちの連携はさらに良くなる。」

●オリバー･ケイのアクイラーニ評（タイムズ紙）

長く待たされた昨夜のアルベルト･アクイラーニのリバプール初先発を見て、私は好ましく感じた。エレガントで賢く、卓越したタッチに恵まれ、彼は間違いなく一級品だ。ハビエル･マスチェラーノやスティーブン･ジェラード（彼は通常、ピッチの中盤を走り回るスペースを得られた時に最高の力を発揮する）と並んでの役割に適応するのに、彼と彼のチームに時間が必要なのは明らかではあるが。

私のアクイラーニに関する懸念は、3重にある。まず1つめは、彼はシャビ･アロンソではないということだ。あのスペイン人選手がレアル･マドリーに去った一番のチームへの影響はディフェンスの知恵を失ったことで、取り敢えずの優先事項は、セーフティーなプレーのはずである。2つめは、これまで何人ものイタリア人選手が、プレミアリーグの要求するフィジカルに適応することに苦労して来たという事実だ。セントラル･ミッドフィールダーの必須条件は、プレーでも考えることでもなく、まずは走ることである。そして3つめ、アクイラーニは十分に長い間フィットしていられるのか？

監督が負傷している選手を獲得するというのは、それほど珍しいことではない･･･そしてそれがどうなるかについて、サー･アレックスファーガソンの非常に異なる2つの例を引き合いに出すことができる。彼が十字靭帯の負傷からようやく回復中であったルート･ファン･ニステルローイを獲得したのは正解だったが、オーウェン･ハーグリーブスについてはどうやら失敗だったようだ。彼は2006年（※正しくは2007年）の夏に腱炎の問題を抱えながら加入し、以来ずっとそれに苦しんでいる。アクイラーニの近年の悲惨な負傷歴は、ファン･ニステルローイよりもハーグリーブスの方を思い起こさせるかもしれない。その違いは、マンチェスター･ユナイテッドにはハーグリーブスの長期不在をカバーするだけの選手がいるが、リバプールには従来どおり、失敗が許される余裕はないことだ。

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「期待したようなシーズンじゃない」とはっきり言う、アクイラーニはなかなか正直な選手のようですね（笑）。バレット記者は記事の中で、「そのセリフは今まで20年何度もリバプールの選手たちが口にして来たし、500試合達成したジェラードが誰より良く知っていると思うよ･･･」としょんぼりなことを書いています。元気出せバレット君。しかしアクイラーニの、「自分はチームを救うためにいる」というのは非常に頼もしい言葉ですね。足首は万全なようだし、彼の言う通り、プレー時間が増えればもっともっと良くなっていくでしょう。オリバー･ケイの懸念は杞憂になると思います。

しかし、彼の適応に時間がかかりそうなのもまた事実です。ヴィオラ戦を見る限り、あのあまり相手が中盤にプレッシャーをかけてこなかった試合でも、90分持つだけの体力はありませんでした。ケイ記者の言っているとおりプレミアのCMFに求められるのはまず「走れ」ですから、その1人がフルには持たないと知りながらゲームプランを立てるのは、非常にきついです。しかし試合に出ないことには体も作れないし･･･この辺はとても難しい話ですね。アクイラーニは「アーセナル戦も出たい！」とやる気満々ですが、目まぐるしく中盤が動く彼らのプレースピードに対応するのは、ちょっと無理だと思います。現実的には、次のミッドウィークのウィガン戦ということになるんじゃないでしょうか。アーセナル戦はおそらく、最終ラインはキャラとアッガーにジョンソン、アウレリオ、中はルーカスとマスチェラーノだと思います。うーん、「引けい引けーい」という展開になるか･･･。

ヴィオラ戦の彼は見ていて楽しかったですね。特にキャプテンのヒールパスをダイレクトに大きく左に展開したシーンは、見ていてゾクっと来ました。ああいうプレーを見たのは久しぶりです。早くフルフィットした彼が見たいですね！しかしそれには多分、少々の忍耐も必要のようです。