UEFAのプラティニ会長がテレグラフ紙のインタビューに答え、クラブの負債について何か一定のルールを設けることを示唆しています。
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●プラティニ会長
(テレグラフ紙)「(現在はヨーロッパの舞台を英国が支配していると言えるか、と尋ねられて)より多額の資金を自由に使える一部のクラブ、一部の国というのはいつの時点においても存在します。それについては私は問題視していません。問題は、巨額の負債を膨らませたクラブが常に勝利することです・・・そして、我々はそれを止めなくてはなりません。一部のクラブ、一部のリーグが我々にそれを問うています。私たちはクラブに対して、負債を減らし、明瞭でクリーンな競争を奨励すべく、プランを準備中です。
私の懸念は、フットボールのイメージに対してです。私は、私と共有できない哲学を持っている比較的少数の人々(※外国人オーナーを示唆)から、この競技の価値を守らなくてはなりません。
誤解しないでください。私はイングランドフットボールを愛しています・・・ごく少数の哲学を除いてね。あなた方のオーナーシップの問題を解決するのは私の仕事の領域ではありません。私がユベントスに在籍していた時は、アニェッリ氏(故ジャンニ・アニェッリ、フィアット会長でユベントス会長)が責任者でした。彼はファンでした。彼はトリノとイタリアのために働きました。彼は自分のフットボールクラブとそれを取り巻く地域社会を愛していました。礼儀正しく言いましょう。もしもあのアメリカ人たちがマンチェスターやリバプールに、彼らが自分たちのローカルクラブを代表するために、フットボールをプレーする若者たちを助けるという意図でやって来たのなら、私は幸福です。しかし私にはその確信がありません。
私たちは、明確かつ実直になるために、規則、整然とした規則を必要とするでしょう。これを通す勇気が私たちにあると信じます。(負債に関する)ライセンス制は導入されるでしょうし、そうなれば、もはやクラブは負債で勝利することはできなくなるでしょう。
そういう状況を整理するために、私たちが2、3年の猶予期間を設けることは間違いありません・・・ただ首を切り落とすようなことはしません。フットボールは長い間ルールや規則を設けることなく動いてきましたし、彼らには調整期間が必要です・・・しかし、ライセンス制は導入されるでしょうし、おそらく、私たちが明確でクリーンな競争をしていることを政治家たちが見れば、彼らが毎日ドアをノックして来ることはもうなくなるでしょうね。
(イングランドの金持ちクラブがチャンピオンズリーグを独占する恐れは、という問いに)いいえ、フットボールはそれほど理路整然としたものではありません。イングランドがEuro2008出場権を逃したのは、彼らのリーグに外国人選手が多すぎるからだと言うようなものです。それほど単純ではありませんよ。ええ、イングランドには多額の金銭があります。しかし、私がプレーしていた1980年代にも、常にイングランドのクラブは決勝進出をしていました・・・アストン・ヴィラ、ノッティンガム・フォレスト、リバプールがね。
今日、イングランドフットボールは特別な時にあります。しかしもしもロナウドやルーニーがバルセロナやレアル・マドリーに移籍したら、状況は変わるでしょう。ドログバがミランに行けば変わります。来年は状況は変わるかもしれません。」
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フランスやドイツのリーグは、既にクラブの負債について厳格なルールを設けているそうです。Jリーグにもそういうルールはありますね。記事では、評価価値TOP10クラブの負債額を紹介しています。それによると・・・
クラブ・・・評価価値:負債額
マンチェスター・ユナイテッド・・・£919m:£551m
レアル・マドリー・・・£656m:£177m
アーセナル・・・£612m:£263m
リバプール・・・£536m:£348m
バイエルン・ミュンヘン・・・£468m:0
ACミラン・・・£407m:0
バルセロナ・・・£400m:£28m
チェルシー・・・£390m:0
ユベントス・・・£260m:£13m
シャルケ・・・£240m:£115m
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