リバプール 4-1 ステアウア･ブカレスト

若手、新加入の選手が中心で連携がまだまだ、それを考えるとこのスコアは、望んだ以上の結果です。開始30秒でジョーがあっさり先制点を取った時はこのまますんなり行くかなと思いましたが、そうはなりませんでした。相手に裏一発を突かれて失点。ディフェンスで危なっかしい場面は他にもありましたが、それでも相手に2本しかシュートを許さなかったのは評価していいと思います。もたもたした前半が後半には改善されてはるかに良く･･･って、これ今シーズン何度書いたことか、いいかげんになんとかしろ、いや偉そうでした、してくださいホントお願いしますだ。

後半に内容が格段に良くなったのは、ハーフタイムにしっかり修正して前に出る意識が上がったこともあるでしょうが、地味に効いていた相手の20番が下がったのも大きかったかなと思います。怪我でしょうか？相手の中盤のバランスが崩れ、ギャップが生まれるようになりました。キルギアコスが倒されたPKの判定は、かなり非常に怪しい、彼がイエローを受けてもおかしくないプレーだったと思います。この場面に限らず、首を傾げたくなる判定がいくつかありました。ケリーの狙い済ましたジョーへのすばらしいスルーパスが、オフサイドの判定になったのは悔しかった･･･これがELの審判レベルかとちょっと寂しくなったり。

あのPKはジョーに蹴って欲しくて、心の中で「ジョー！行くんだジョー！」と叫んでましたが、さすがになかったですね。エンゴグがベテランのような落ち着きで決めて、それから彼の動きが良くなったので、いい選択だったと思います。

リードされてからはいつパチェコを入れるんだとそればっかりが気が気じゃなく、ルーカスがピッチサイドに立った時は、試合を閉めに出たかと正直しょんぼりいたしました。しかしルーカスは入ったとたんに相手に強くアタックして見せて、「中盤の守りはこれくらいやるんや！」という感じで貫禄でしたね。そして誰もが仰天したスーパーゴール！ネビルに手で止められたシュートが、時を経てようやく決まったか。決めた後にすぐキャプテンの表情を捉えた映像にスイッチしたのは、TV局のいい仕事でした。はいはい、まさにキャプテンのようなゴールでした。
あの場面ではジョーがボールを持ち込んで粘ってキープして、相手選手をひきつけてくれたおかげで、ルーカスが大きくトラップして助走をつけるスペースが生まれ、あの豪快シュートに結びつきました。個人的には、この試合のMOTMはジョーです。今度はキャプテンにあれをやってあげてください。

それからスピーリングが良かったですね～。今日の彼のプレーには、チャンスをつかもうとする並々ならぬ意欲を攻守に感じました。コンビのメイレレスも良く動いて、彼は危険を冒さずバランスを意識した、手堅いプレーを選択しているように見えました。ルーカスが入って一つ前に出てからの方が、自由になった分らしさを見せていましたね。それを一つ下がった場所でどれだけできるか、チームがそれをさせられるかがこれからのポイントになりそうです。

ケリーも良かったですね！彼は時々雑なプレーもあるんですが、それでも気にしないでぐいぐい前に出て行くところが若手らしくていいです。右にジョンソンがいるのが惜しい･･･ジョンソンを一つ前に上げてケリーを後ろ、というのを本気で見てみたくなりました。中に入りたいジョンソンとワイドに開くケリー、上手くはまらないですかね？どこかでやってくれないかなあホジソン、ちょっとでいいから。

そして最終ラインの真ん中はやっぱりアッガーでしょう！ラインを高くキープできてボゴーンの放り込みがないのは、精神衛生上非常によろしいです（笑）。その高いラインの後ろを突かれて失点したわけですが、あそこはその前にスルーパスを簡単に出させてしまったのがまずかったんじゃないでしょうか。日曜はホジソンが誰をCBに選ぶのか、固唾を呑んで待ちます。

試合後のホジソンのコメントです。
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●ホジソン（公式HP）
「ジョーの初ゴールが見られたことは良かったし、彼のパフォーマンスは試合を通して非常に生き生きとしていたと思ったよ･･･我々がずっと拮抗していた前半でさえね。
相手は最終ラインと中盤でボールをキープしていたが、我々の背後を突くことは実際それほど多くはなかった。我々は彼らを封じ込めるためにハードワークを強いられたが、そういう時間帯でさえ、ジョーは何度か良いタッチや動きを見せていた。試合がオープンになるに従って相手は後手に回るようになり、彼にとってはさらにやりやすくなったよ。

（エンゴグの2ゴールについて）ペナルティキックを決めて、彼の自信が増したと感じた。前半の彼は自信満々には見えなかったが、試合が進む中で確実に自信を増して行ったね。後半の我々は非常に大きなポゼッションを取った。中盤をしっかりと支配してフォワードがボールを持つチャンスが増えれば、彼らはやりやすくなる。そういうことが全てセンター･フォワードの自信を高め、彼が自分の能力を証明するための力になるんだ。
我々は、ダビドを下げてライアンを15分間トップでプレーさせるつもりだった。しかし彼は筋肉が少し痙攣を起こしていると知らせて来たので、ダビドを下げて100%の状態ではない選手をピッチに残す理由がなかったんだ。

（ルーカスが交代でゴールを決めたのは、すばらしい采配ではと聞かれて）そういう意見に私は耳は貸さないよ。中盤をてこ入れするためと、わずかに痙攣を起こしていたライアン･バベルを休ませるためにルーカスを投入したんだからね。つまり、交代策は攻撃面での理由ではなく守備面での理由だった。あのルーカスのすばらしいゴールが出たのは、偶然の産物だよ。彼とクラブにとって良いことだが、決して私の手柄じゃない。

チームのメンバーを決めるのは重要なことで、そこには適切な理由がある。代表戦に出ていた選手たちがこれほど大勢いる状況の中で、彼らが日曜の試合にしっかりと備えるための休みと機会を与える時であることに、私は何の疑問も持たなかった。変わって入った選手たちは良い仕事をし、我々は良い結果を出した。しかし私の見解では、たとえ我々が良い仕事をできなかったとしても、それでも全く妥当な決断だったと思う。
今はとにかくこの勝利を楽しみ、週末の件は明日から考え始めることにするよ。」