El Mundo紙に連載中のラファのコラムの最終回、6月30日に掲載されたものを訳しました。スペイン語→英語→日本語です。
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24年前、スペイン代表チームはパリでのフランス'84EUROカップ決勝に破れ、その時フェルナンド・トーレスは生後わずか3ヶ月でした。昨夜、ウィーンで、そのマドリード生まれの男は歴史の一部となる決勝に一文を書き加えました。彼はこれからも堂々とそれをやるでしょう。スペインは2度目のヨーロッパ大陸タイトルを勝ち取り、彼らはそれを見事にやってのけました。彼らはあらゆる対戦相手を上回り、ボール・ポゼッションと分厚い攻撃を基本としたスタイルで、すばらしい能力を持つ選手たちによってやり遂げました。そして、ルイスが残りの仕事をやりました。まず初めに、彼は自分のアイディアに適した男たちを選出しました。それから、彼は最後の最後まで彼らを一つにまとめました。昨日、大会の最終章の間中、彼がやらなくてはならなかったのは成功の方程式を維持することだけでした。
ドイツは、前回の試合で非常にうまく行った4-4-1-1のシステムをそのまま使いました。2人のストライカーを置く4-4-2のシステムを使うのではないかという予想もありましたが、最終的にはクローゼの後ろにバラックを置くやり方を選択しました。一方で、スペインはファブレガスがトーレスの後ろで動くという予想されたフォーメーションで挑みました。それどころか、彼らはいつもよりもポゼッションを低くし、カウンターアタックをより多用するスタイルでプレーしていました。
1トップという形の中で、トーレスは彼の速さとパワーでラームを置き去り、その能力でレーマンをかわしてすばらしいフィニッシュを決めました。それは33分のことで、彼の一撃は決勝にふさわしいものでした。それから後はドイツは前に出て来て、ラームのいつものオーバーラップにメッツェルダーの上がりが加わり、リスクを犯すことによってフェルナンドが使えるスペースができました。
スペインがスコアボードで上回り、後半は前半の繰り返しとなりました。ドイツは再び開始から強く攻勢に出る賭けをし、今度はクラニーを前線に加えて4-4-2になりました。そういう努力にも関わらず、スペインは着実に彼らのレベルを取り戻し、前半にやったのと同じようにボールをコントロールしてバランスを取り、決勝戦を終らせるような決定機を何度か演出しました。彼らはカウンターアタックで多くのチャンスを作り、トーレスは毎回大きな脅威となっていました。しかしスコアボードは変わりませんでした。最後には、フェルナンドの完全な特別な一撃で、スペインの喜びの爆発、お祭り騒ぎで終りました。私は彼のために、ペペ、シャビ、アルバロ、そして他の皆のために嬉しく思います。彼らにおめでとうの言葉を贈ります。
最後に、私たちはヨーロッパカップの終わりまで到達しましたが、私の考えでは私たちは過剰なまでの試合数を戦ったと思います。一部の試合は延長戦まで突入し、いくつかの代表チームは試合の最後にはとてもフレッシュな状態とは言えなかったことに私たちは驚かされました。早い時期に準備に入れたチームは沢山ありましたが、優勝したのは優れたスペインチームでした。準決勝の組み合わせに関してはおかしかったですが、そのことは言わない方がいいでしょう。
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最後に一言文句を言っておくのもラファらしい(笑)。喜びながらも、選手たちのコンディションに関しては気をもんでいるでしょう。しかしたとえ彼らが疲弊していたとしても、それに代えられない得がたいものを掴んでメルウッドに帰ってきてくれると思います。疲労は回復できます。
ラファは決勝当日にもコラムを掲載しており、そこではリバプールの様子を語っています。彼の英国での友人たちが「俺たちは勝つ!」と自分たちのことのように熱くこの試合を語っていること、スペイン代表に対するリバプールの人々のサポートがひしひしと感じられることを語っています。キャラのレストランには、巨大なスペイン国旗が2本入り口に翻っていたそうです。
そしてそのコラムの最後には、トーレスが一部から心無い批判を受けていることに自分はショックを受けていると語り、「願わくば今夜彼がその口をふさいでやって欲しい」と締めくくっています。まさしくその通りになりました。ラファもファンも気持ちは同じですね。
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