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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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ムーア会長が、2007年2月のクラブ売却に関してようやく沈黙を破り、タイムズ紙の記者トニー・エバンスに手紙を送りました。その内容が記事で紹介されています。エコー紙にはフルバージョンも掲載されていますが、ある程度まとまったタイムズ紙の方をご紹介します。また、その後でヒックスがコメントを出しています。
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タイムズ紙その1

添え書きでムーアは「何か役立てることをして違いを生み出すつもり」という言葉で彼の望みを説明している。さらに、なぜ彼がこの手紙を書いたかその理由を書いている

親愛なるトニー、私は自分の汚名を返上しようとしてこの手紙を書いているのではない・・・もし私が自分のしたことに対して何か謝罪しなければならないと感じていたら、躊躇せずもっとずっと早い時期にそうしていただろう。私がこれをあなたに送るのは、私の家族が、私のクラブ売却の決断に関しての、風説、事実誤認、悪意あるゴシップの重なりで傷つけられているからだ。
何より、私はこのクラブ、チーム、ファンについて深く憂慮しているからこれを書いている。ヒックス氏とジレット氏がこの手紙を目に留めて、正しいことをしてくれるよう、私ははかない望みを抱いている。
しがみつけばしがみつくほど、彼らは世界的に知られたスポーツ団体を傷つける危険を冒す。もしも彼らに少しでも良心や崇高さがあるなら、クラブの将来のため、そしてクラブの命の源・・・ファンのために、脇に退くだろう。

クラブを売却するという決断は2003年になされた。クラブには、ムーアが提供できるよりももっと巨額の投資が必要だということが明らかになったために

我々が決して賛成しないこと、それは「絵に描いたもち」を実際に振りまく偽の富を作り出すために、クラブを担保に借金をするという考えだった。しかしユーロ96の結果、海外のスーパースターたちがスーパースターの給料で次々と流れ込んでくるようになり、この競技が跡形もなく変わりつつあることに私は気がついた。そして、資金面を担う私の能力に関して、深く心配してもいた。私は数を減らしつつある昔ながらのクラブオーナーだ。クラブに対する情熱から私費をなげ打ったジャック・ウォーカーのような、地元に基盤を置く、地元の裕福なサポーターだった。

フットボールクラブは、誇りの源というよりも利益の源と見なされ始めていた。彼らはスポーツ遺産であると同時に金融機関だった。アブラモビッチの時代は近づいており、私は自分が決して競い合えないとわかっていた。

始めのうちは、ムーアとチーフエグゼクティブのリック・パリーと同じ情熱をクラブに対して持つ人物、そういう投資家を見つけることに焦点が置かれていた

我々は夢の投資家を求めていた・・・ものすごく裕福で、夢を現実に変えられるほどの資金を持った、リバプールを愛する個人あるいは家族。我々は多額の予算と非常に長い時間を費やして投資家候補たちを調査し、その結論は彼らはリバプールにふさわしくないというものばかりだった。ただ金を受け取り、後は指をきつく交差させて上手く行きますようにと祈るだけなら、それは簡単だっただろう。しかし我々はあらゆるファイルをたんねんに調べ上げ、取引をだめにするかもしれないことを知りながら厳しい質問をぶつけた。

2004年にはタクシン・チナワットからのオファーを断り、その後投資家探しは西へと変わった

我々はUSで時間を過ごし、ロバート・クラフトに非常に強い印象を受けた。クラフト家がそれ以上の興味は持たないという結論を出した時は、リックと私は落胆した。それと同じ頃、我々は初めてジョージ・ジレットに会い、人間的に彼を非常に好ましく思い、彼の所有するクラブ、モントリオール・カナディアンズに対する本物の情熱に打たれた。カナディアンズとLFCには、文化的な類似性があった。モントリオールはおそらく、カナダの大都市の中で最もカナダらしくない場所だ。ファンは自分たちを国の他の場所とは違っている(そしておそらくはもっと優れている)と思っている。彼らは自分たちのチームに熱中し、それは彼らに誇りとアイデンティティを与えている。そして、私が町やスタジアム周辺で話したファンは皆、彼らのオーナー、ジョージ・ジレットに対して愛情と賞賛以外の何物も持っていなかった。悲しいことにジョージは、彼の本物の関心を支えるだけの、我々のクラブを前進させるために必要な資金を出すことができなかった。

2006年の終わり、ドバイ・インターナショナルキャピタルとの取引が成立間近になって、ジレットが戻って来た

ジレットは新しい案を持って戻って来た。我々はもっと聞かせてくれるように求め、ジョージは彼のパートナーとしてヒックス家を紹介した。2007年1月30日、我々はジレットとヒックスの申し出を役員会にかけ、彼らは賛成を投じた。

取引があまりに早く進んだことが、それ以来批判を招いている

ジレットとヒックスの件に関して、我々は全くふさわしいスピードで動いた(今でも、私は我々が急ぎすぎたという意見には同意できない)・・・そしてここに、我々がもっと上手くやれたはずだと私が認めるものがある。我々はジョージ・ジレットの件を詳細に調査し、彼は基準に達していた。トム・ヒックスについて我々は大きな信頼を寄せたが、それはジョージの見解からだった。ジレットとヒックスは非常にしっかりとしたオファーの書類を提出し、そこには、負債、スタジアム、選手獲得の投資、その全てについての保証と、リバプールFCの独特の文化、伝統、遺産についての尊敬がつづられていた。それは非常に大きなものだった・・・そして効いた。話を進める動議のためには90%の賛成が必要だった。1700以上の株主が投票し、結果はこのオファーを受け入れるのに賛成が100%だった。

インターネットで検索していたら、新オーナーたちが不適当であることがわかってクラブに警報を鳴らしていただろうという非難へのわだかまり

何度も私はこう人に問われ、書かれ、近しい人々からは尋ねられている。「グーグルで検索すればトム・ヒックスに関して知らなければならないことは全部わかったのに、何でそんな簡単なことをしなかったんだ?」

実際のところ、我々は調査に関してはグーグルをはるかに超えることをしていた。取引の構成に関してはアドバイスのためにプライスウォーターハウスクーパースを雇い、国際金融では最も尊敬される名前の一つであるロスチャイルドからお墨付きを受け取り、彼らはトム・ヒックスとジョージ・ジレットの2人ともを保証していた。実際、ジレットとヒックスの代理人であるロスチャイルドは、LFCの非常勤取締役であるキース・クレイトンに電話をして来て、2人とも資金力は申し分ないと彼に請合った。さらに私たちに何かできただろうか?おそらくは・・・しかしそういう状況、そしてあの時間枠の中では、おそらくあれ以上何もできなかった。

これまで何度も投資家探しに失敗し、ムーアと・・・そしてクラブに関わる誰もが、この書面にサインすることを熱望していた

4年間投資家を探し続けた後で、我々はあまりに熱心になり過ぎ、ジョージとトムがテストにパスしたという朗報を聞くのを待ち構え過ぎていたのかも知れない。あの時は彼らの買収を誰もが喜んでいたのを、忘れないで欲しい。GranadaとSteve Morganのような大株主たちが、LFCはG&Hのオファーを受け入れるべきだと役員会に申し立て、私は自分の法的義務であるオファー受諾に何の疑問も持てなかった。

新オーナーたちは、書面での保証も行った・・・それは履行されなかった

結局、我々が取引にサインしたのは、株式取得オファーの書面の中に書かれていた明快な条件に従ってのものだった。クラブに負債を乗せることはしない、そして巨額の資金を戦力補強と新スタジアム建設に投資する、そう書面で誓っていたのは紛れもない事実だ。私はそのためにサインをした・・・金のためではない。

手紙の最後に、この状況がムーアにとってどれほど厳しいものであるかを繰り返し、再度オーナーたちに去ることを求めている

私の愛するクラブが次から次へと打撃を受けている中で、脇に座って沈黙を続けるのは、私にとっては厳しかった。役員会を辞任してから、私はアンフィールドに足を踏み入れたことはない・・・それは心が痛む。私は、ジョージ・ジレットとトム・ヒックスにクラブを売却したことを、激しく後悔している。好意的に考えても、彼らははるかに手に余ることをしようとして失敗したと私は信じている。疑わしきは罰せずとしよう・・・彼らは、自分たちでは決して実現できない壮大な理想を持ってスタートした。私は今、彼らに立ち去ることを要求する。リバプールフットボールクラブのオーナーとしての自分たちの能力の限界を認め、クラブの自分たちの役割は消滅したことを認識し、他の誰かが挑戦に立ち向かうことを可能にするために、尊厳をもって立ち去ってもらいたい。これ以上このクラブのサポーターたちを痛めつけないで欲しい・・・彼らがそれをもう十分に受けたことは、神がご存知だ。オファーを受諾し、価格に関して現実的になり、取引を可能にしてもらいたい。より大きなもののために道を譲るのは、強さの表れであって弱さではない。

タイムズ紙その2

最初の明確なクラブ買収オファーは、タイのタクシン・チナワットからだった

提示された数字は非常に巨額なもので、我々はさらに詳細に検討をしなければならなかった。ちょうどその頃ラファをクラブに招聘しようと説得しており、我々は移籍市場で彼のバックアップをしたいと強く願っていた。彼らの富がどれほど目がくらむようであっても、我々は不適切なパートナーとの関係を急ぐつもりは決してなかった。タイとの交渉はそういう風に進んだ。

取引を詳細に確認し、我々はその申し出から手を引いた。我々のクラブから期待される、名誉ある理由のためにそうした。だから、マンチェスター・シティが彼らのファンベースからの不満のささやきにもかかわらず、その後同じ組織にクラブを売却したのは皮肉だった。

タイからのオファーを拒否したことは、一部のファンから非難された

都合の良い時は、フットボールファンは認めたくないものには見て見ぬふりをする。しかし我々は認めていた・・・タイのオファーは道義に反するものであるという現実に直面し、我々は手を引くという決断をし、投資家探しを続けた。リックの先祖代々の銀器を売るという発言は繰り返し我々と役員会に対して使われたが、それは心から真剣に、正直に発した言葉だった。数年が過ぎて、私は時々、あのプロセスをあまりに真剣にやりすぎたのではないかと思うことがある。ファンの大多数は、どんな人物であれ、とにかく最高の選手を買ってくれるオーナーだけを求めている。私自身の意見を言えば、そういう意見に我々という独特なフットボールフットボールの遺産を合わせることは決してできなかった。

2006年の暮れ、ドバイ・インターナショナルキャピタル(DIC)がクラブ買収間際まで行った

我々は、イスタンブール効果を有効に使うことができなかったと非難を受けている・・・実際は、我々とDICとの話し合いは、2005年のチャンピオンズリーグ優勝から直接始まった。DICのサミール・アル・アンサリがイスタンブールでリック・パリーに自己紹介し、彼は熱烈なリバプールサポーターであると我々に知らせた。パリーはこの繋がりをたどることに時間を無駄にはせず、我々のニーズ(選手と新スタジアムへの巨額投資)にしたがって、翌年をDICとの取引に費やした。

2006年12月1日、我々はDICに彼らが好ましい選択肢であると伝えた・・・そして、取引は2006年12月31日までに完了しなければならないだろうとも。その理由は2つあった。1つはラファが12月の移籍市場で有利になれるように、そして2つめは、新スタジアムを予定通りにスタートさせるためには、スケジュールが迫っていたからだった。

不安を起こさせるようなことがいくつか起きた(あるいは起こらなかった)。DICが7年で撤退しようと考えていることに我々が気づいたのがその一つで、さらに彼らは運転資金(すなわち負債)として£300mを乗せようと考えており、クラブの安泰に反していた。しかし、我々が新スタジアム建設作業計画の実際の事柄に着手した時に、最も大きな真実が見えて来た。厳密な条件の下で、我々は地元やヨーロッパの様々な代理店と、許可、建築申請などの交渉を行っていた。新スタジアム完成を2009/10シーズンに設定していたのだが、我々はそれを断固として守りぬかなければならなかった。そのために(2006年12月)、新スタジアム建設に必要な鉄鋼をすぐに発注しなければならないことを我々はDICに伝えた。鉄鋼の価格はほぼ£12mだった。最終期限はクリスマス前後に過ぎてしまった。2007年の新年を迎えても未だに鉄鋼はなく、率直に言って(そして、それは正当だったと思う)我々は懸念を抱き始めた。

そういう懸念は、ヒックスとジレットのオファーが投票される時の役員会で最高点に達していた。2007年1月30日のウェストハムとのアウェイ戦を前に、それは決着をもたらした

私はDICとの取引にすでに合意しているという事実を考慮し、サミール・アル・アンサリに電話をかけ、役員会はヒックスとジレットの方を望んでおり、48時間の熟慮の時間が欲しいと伝えた。DICの代理人は試合前に私と対面し、彼らのオファーを直ちに断るか、それとも自分たちが手を引くかのどちらかだと私に突きつけた。私は彼らに、そういう強引な要求に従うつもりはないと答えた・・・そして彼らはオファーを取り下げた。結果論だが、現在のドバイが2007年当時のような急上昇株ではなくなったことを考えれば、そこから逃れた我々は幸運だったのかもしれない。

●ムーアの手紙について、トニー・バレットの記事

1991年にデイビッド・ムーアがリバプール会長に就任した時、彼の前任者の1人から暖かい賛辞を受けた。
「ムーア家は、マージーサイド・フットボールのすばらしい後援者であり続けている。」サー・ジョン・スミスはこう語った。「デイビットの就任は、略奪者を寄せつけないだろう。」

それからほぼ20年が経ち、その略奪者はシャンクリー・ゲートに嵐を起こすばかりでなく、リバプールの未来をも危機にさらしている。ムーアが、ヒックスとジレットにクラブを売却したことを「後悔している」と明らかにしただけではなく、あの不人気の2人にクラブを適正価格で売却するように求めたのは、不思議ではない。

ムーアは二つの面で非難を受けて来た。特に、リバプールのファンの圧倒的大多数が、このクラブが間違った手に渡されたと気がついてからは。1つ目は、まず何よりこのアメリカ人に売却したこと、そして2つ目は、クラブが次々と危機に陥っている中で、沈黙を続けていることに対してだった。

こういう注目に値する、そして強く胸に刺さる手紙を書くことで、ムーアはその二つに対して誤解を解こうと試みた。そして、それを書いたのは、表に出るのをためらう典型的な人物である・・・5年前の今日、リバプールが5つ目のヨーロピアンカップを勝ち取った、あのすばらしいイスタンブールの雰囲気の真っ只中の翌日の朝でさえ、彼はインタビューを断った・・・そして議論を起こすことに関しては用心深い。彼がこのクラブに起きているダメージを痛感しており、それが終わることを渇望しているのは極めて明白である。

過去12ヶ月間、数回に渡ってタイムズ紙はムーアにインタビューを申し入れてきたが、それは丁寧に断られていた。レコーダーの前で話す用意があるように見えた機会は何度かあったのだが、様々な理由によってそれは実現しなかった。しかし、アンフィールドで起きていることに対してムーアが激怒しているのは、マージーサイドでは広く知られていた。

彼の手紙が非常に重要であると考えられるのは、このためである。多くの点で歴史的な文書と言える。クラブの歴史の中で最も荒れ狂っている時期の、最も重要な人物の1人による直の回想であるからだ。なぜ彼がリバプールを売却しなければならないと感じたのか、なぜドバイ・インターナショナルキャピタル(DIC)のオファーを断ってヒックスとジレットのオファーを選択したのか、そしてなぜ彼は自分の決断を後悔しているのかを、デイビッド・ムーアはこれで説明しようとしている。
彼を批判する人々全員の支持は得られそうにない。しかし、長い間白黒に見えていた状況が、灰色の影に変わるための材料にはなるだろう。

おそらく、最も重大な部分は売却のプロセスかもしれない。クラブのためのデューデリジェンスは何も行われなかったと、今までは広く信じられていた。すなわち、ヒックスとジレットの約束、クラブに法外な規模の負債を課すという「グレイザーのような」ことはしない、そして新スタジアムは「当然出来るだけ早く」建設に取り掛かるとう約束が果たしてできるのか、その保証を取ることなどムーアは考えも浮かばず、あっさりと彼らに支配権を譲ったと見なされていた。

ムーアを最も強烈に非難する人々の目には、これは彼の最大の失敗であり、彼が愛していると言うクラブへの責任放棄であり、彼が本来守るべき略奪者の手にクラブを渡してしまったと映っていた。しかし彼は主張する・・・そしてその主張は、電子メールや他の証拠によって証明されている・・・買い手に雇われた投資銀行ロスチャイルドがそういう保証をしたという事実は、クラブ売却にまつわる状況に異なる光を投げかける。ヒックスとジレットの代理人であるロスチャイルドが提出した公式のオファー文書には、クラブは購入にまつわる負債の責任は負わないと明記されており、それは彼の立場をさらに補強している。
しかしそれから3年後、リバプールはヒックスとジレットによって課せられた負債のために、£40mの利息を支払った。

DICのオファーに関する話も明らかになっている。かなりの期間、DICがムーアとリバプールの役員会にとって好ましい選択肢であったことは間違いない。しかし、ドバイが国際市場において何十億ポンドもの投資に関わっていたその時、ムーアの回想では、スポーツトロフィーを獲得する本物の資産を購入する機会が提示された時に彼らは二の足を踏んでいた。
結果論ではあるが、DIC、ヒックスとジレット、どちらもリバプールにはふさわしくなかったという結論が簡単に導き出されるだろう。

この出来事のムーア・バージョンに関しては、多くの議論が起こるだろう。しかしほとんど疑問のないことが一つある。クラブの現オーナーについての彼の気持ちに同感できないリバプールファンは、極めて稀だろう。

●その現オーナー、ヒックスのコメント(Liverpool Daily Post)

「我々はクラブを売却するつもりだ。間違ったグループに売るつもりはないし、間違った価格で売るつもりもない。ゆっくりと時間をかけ、熟慮の上で、リバプールFCを保有するにふさわしい人物を見つけるつもりだよ。2010年のカレンダーの終わりまでには売りたいと思っており、来シーズンが始まる前に決まるとは予想していない。
私が発言した£600m~800mという数字は非現実的な値段だとは思っていないが、マーケットはマーケットだ。状況を見るよ。
適切なオーナーを見つけることの方に重きを置いている。クラブに資金をもたらせる人物、新スタジアムを建設し、リバプールが世界最高のフットボールクラブになれる可能性を支援できる人物だ。

今シーズンの終わり方には、我々全員が落胆しているよ。人は我々が前年にはリーグ優勝間近まで迫ったことを忘れている。我々は負傷者を抱え、本来のレベルが出せなかった選手たちもいた。上手く行けば、ラファは来年にはそれを修正できるだろう。

思惑を抱いた人間たちによって非常に多くの誤報がされており、それは不幸なことだ。しかし事実として、リバプールは3年前よりもはるかに進歩している。我々の努力が私の望むようには受け取られていないことには、かなり落胆しているよ。

我々は、自分たちのトッププレーヤーたちを売却する意思はない。移籍市場での予算はかなりの額を用意している。それは過去の2倍以上で、この夏には巨額の投資をするつもりだ。しかし、適切な選手を獲得することの方が大事だよ。

私は落胆している。我々は過去3年に渡って、旧来の手法からクラブを進歩させるために、あらゆる方法でやれることは全てやって来たと思っているからだ。我々にはすばらしい経営チームがある。クリスティアン・パースローがクラブを率い、商業担当取締役であるイアン・アイルはすばらしい仕事をしており、フィリップ・ナッシュという強力な財務担当取締役がいる。ムーアがオーナーをしていた最後の年のスポンサー収入は年間£40mだったが、現在は£100mに迫っている。

ムーアがオーナーだった時から、この3年間で我々は選手獲得に関して支出額でも差し引き額でも倍の金額を使うつもりだ。新スタジアムのデザインは出来上がっており、国際金融市場も回復しつつある。だから、新オーナーに変われば我々は新スタジアムの建設ができるだろうし、すばらしい役員会がついている。」

エコー紙より、リバプール保有は)私の根幹のビジネスではなかった。そして、もうこれ以上代償を払いたくないビジネスだ。それはプライバシーの乱暴な侵害だ。

●レイナ(Liverpool Echo)
「ムーア氏からのいいアクションだと思ったよ。もちろん、僕は今のクラブの状況を心配している。早いクラブの売却が必要だ。僕たちは明るく考えなければならないけど、何が起きるにせよ今すぐでなければならない。
競争力のあるチームを築き上げられれば、僕たちはどのクラブも恐れる必要はない。しかしもしも強化できなければ、トップ4に入るのは本当にタフな仕事になるだろう。これまでの4年間ほど楽観的にはなれずに、おそらく違う目標を設定する必要が出てくる。それはリバプールにとって良いことじゃない。」

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ムーアの手紙は興味深く読みました。彼なりに悩み考え、努力していたんだということはわかりました。遅いよ、という気持ちにはなりますが、それでもこういう手紙を公表したことは、オーナーたちを追い込むための追い風になると思います。サポーターユニオンSOSは、ムーアを支持するとコメントを出しています。お互いを非難し合うのではなく、YANKSどもを追い出すためにはファンやクラブ関係者、皆がひとつになることが大事だと、彼らは考えているんでしょう。言ってしまえば「敵の敵は味方」ってことです。
個人的には、彼の決断は状況がどうであっても許せない気持ちはします。でも「後悔している」とはっきりと言ってくれていますから、過去のこととしてこれからに目を向けようと思います。ヒックスの言う夏の予算というのは、全く信じられません。第一自分はびた一文出すつもりもなく、赤字のクラブのいったいどこからそんな資金が出てくるのか非常に疑問です。クラブを進歩させただの適切なオーナーに渡すのが大事だの、どの口がそういうことを言うのかな、と口を掴んでぎりぎりひねってやりたいです。

この手紙はムーアがふと思い立って書いたわけではなく、タイムズ紙のトニー・エバンスやトニー・バレットのような記者たちが長い間交渉を続け、そして実ったものです。この手紙が公開されてから、両トニーさんはリバプールファンのクラブに対する質問にチャットで答えました。答える人間が2人いるので質問と答えが錯綜したり、「お前飲んでるだろうとか飲んだ方がいいというコメントが続々来ています(エバンス)」とか、「髪をかきむしりたくような事態だよね、いったいあなたはどうしているの?」という質問に「僕は髪がありませんので問題なし(バレット)」と答えたり、笑いを挟めながら、非常にシビアな答えもしています。エバンスいわく、クラブ売却の時期は可能性として、「この夏:7% 1年以内:26% 3年以内:100%」だそうです。ぐああぁ。

全く話を変えて、バベルがオランダ代表に選出されました!おめでとう、頑張れ!!ハムストリングの負傷が深刻なものでなく本当に良かった。彼には大いに経験を積んで、楽しんでもらいたいです。
それからリバプールの選手ではありませんが、キアル(ケア?)が今朝の親善試合で右ひざを痛めてしまいました。内側靭帯らしいとのことで、負傷の程度がわかるのは金曜だそうです。オルセン監督は予備メンバーのクリステンセンの召集も示唆しています。キアルをW杯で見られるのを本当に楽しみにしていたので、彼が欠場ということになったらものすごくショックです。彼やデンマークの人たちのショックに比べれば、ものの数でもないでしょうが・・・。大会を目の前にしたこの時期の負傷は選手にとって非常に不幸なことですから、レッズの選手たちもとにかく気をつけてもらいたいです。
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無題

金融、お金の話は得意ではないのですが、今どういう事態かはわかります。その中で、フニクラさんと同じくヒックスのコメントは信憑性もなく、とにかく殴りたいです。
売却に関して、シーズン前にと思っていたのですが、まだまだとわかって残念です。売却価格下げろ、負債は自分たちで返せといいたい。
話は変わりトーレスやマスチェなど来期に関して不透明な選手がいる中、レイナに関しては本当にリバプールを愛してることがわかりますね。ジェラードが時期キャプテンにレイナといっている意味がよーくわかります。レイナは「俺はリバプールのために」って感じでファンとしては最高の選手です。別に他の選手が悪いというわけではありません。
キアルに関して同じくW杯で見てみたかった選手なので、ぜひ回復してほしい。アッガー説得できないかな?笑
最後に若手に関してスレルフォールは少し注目されてたようですし、左SB?しかもイングランド出身と考えれば今のリバプールに必要では?と感じたのですが、プレーを見たことがないのでわかりません。そこでフニクラさん、彼に関しての情報を教えてください。
長文すいません。

Re:無題

>レイナに関しては本当にリバプールを愛してることがわかりますね。
はい、全く同感です!彼がクラブを心から心配し、なんとかしたいという気持ちが伝わってきます。後光が差して「レイナさま」と呼びたいぐらいです。頭の反射が・・・ってわけではないですよ(笑)。

キアルは最終メンバー入りして南アフリカに同行したようですね!良かった良かった。監督もチームドクターも楽観はしていないようですが、本人は「オランダ戦に間に合うかどうか」と希望を口にしています。アッガーと彼とのコンビを、ぜひぜひ見たいんですよね。

スレルフォールについてはここのところローンで、プレーは全く見ていないんです。彼と言えば2007年のFAユースカップ決勝、ユナイテッドを相手にOGしてそれから自分で点を取り返して、最後のPK戦も確か彼が最後のキッカーという、自作自演のスレルフォールショーが印象に残っています。スカウスだし残念ですが、左SBには他の若手が出てきているからやむなし、といったところじゃないでしょうか。ローン先では負傷に苦しんでいたようで、これから活躍の場所が見つかることを祈っています。

無題

こんにちは~。
長い文章の翻訳いつもありがとうございます^^ちょっこっとだけ読んで挫折してました;
ダブルトニーさん達には感謝ですね。根気強く交渉して下さったから公になったんですよね・・。
一丸となって少しでも追い込めればいいですね・・でも人間の心を持たないYANKS達ですしね。。巨額な投資をする?£600m~800mが適正価格?寝ぼけてますし;もー3年なんて待ってられないです^^;

あと、バベル良かったですね^^Vペルシもロッペンもスナイデルも好調なので大変でしょうが、チャンスを掴んで欲しいですね。あと、ケアは23人に選ばれたみたいですし思ったより軽傷だったのかもしれないですね!セリエAの試合でしか観たことないので私も観たい選手です^^ヨバノビッチもです。それと、アモー契約延長したみたいですね。トップチームで観たいのでELの予選とかチャンスがあればいいですねー

Re:無題

私もフルバージョンは挫折しました(汗)。ダブルトニーさん、いいですねえ。彼らのような記者が英国で最も権威ある新聞にいてくれることを、レッズファンのはしくれとしてとても心強く感じています。彼ら、ファングループ、OB、クラブスタッフ、全てが一つになって、強欲なYANKSどものばっかみたいな言い値を撤回させるパワーとなってもらいたいです。ちっぽけな私もほんのわずかでも力になりたい、なんとかしてなれないだろうかと考えています。

今回のワールドカップは、私も見たい選手がたくさんいます!で、いつ寝るんだ?という悩ましい問題が・・・。

無題

ご苦労様です。
色々な噂が飛び交う中、このブログが私にとって最も信用できる情報源になっており、フニクラさんには本当に感謝しています。これからも無理のない程度でよろしくお願いします。

それにしてもヒックスの野郎・・・。(おっと失礼・・・。)不愉快なので売却が済むまでもう喋らないで欲しいですねぇ・・・。

暗い話ばかりの中でバベルの選出は本当にうれしかったです。これでワールドカップの楽しみが一つ増えました。カイトにバベル、そしてデンマークのアッガー。日本戦で出てきたらそちらを応援してしまいそうです。実際、前回のドイツ大会では、オーストラリア戦でキューウェルを応援してしまい家族に白い目で見られました・・・。

Re:無題

こちらこそ読んでいただいて、本当にありがとうございます^^。信用できるかどうかは???ですが、よろしくお願いいたします。

オーナーはほんっっっとにあの野郎ですよね。彼も借金まみれで必死なんでしょうが、往生際が悪いとしか。もう先が長くない(これこそ失礼)んだから、欲をかくよりも人のためになることをしようとか、考えてもらいたいです。

日本戦はどちらを応援しようか迷いますよね~。しかしどう考えても日本の方が分が悪いので、私は弱いものの味方をします(これも失礼か)。いい試合を見せて欲しいですね!そして何より怪我なく無事で。
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