沈黙を続けていたジレットオーナーが、アメリカのToronto Sports Radioのインタビューに答えました。その内容が、
タイムズ紙に紹介されています。
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Interviewer:リバプールに関して、今のあなたの立場はどこでしょうか?George Gillett:(ため息)参ったね。今まさに物事が進行している真っ最中で、チェスボードの駒は動いている、もしくは動きが注視されている状態で、それについてコメントすることは、我々、もしくはクラブのためにはならないだろうと思うよ。しかしこれだけは言っておこう、始めからの我々の目標は、このすばらしい、歴史あるクラブのフランチャイズの支えとなり、栄誉を加えることであり、今年起きたことはそうではなかった。我々は確かに、ピッチの上ではまだそれができてはいない。チャンピオンズリーグでは良いプレーをしているがね。しかしプレミアシップでは非常にすばらしい年を過ごしている(原文のまま)。先週マンU(原文のまま)に3-0で敗戦したことは、心が痛んだよ。マスチェラーノが退場させられて、我々は彼らと11対10でプレーしたからね・・・何が起きたのかははっきりとはしていないが、明らかに彼らは審判に厳しい態度で臨むよう指示を出しており、我々はどうやら、新しい厳しいレフェリーに悪い時に当たってしまった。そして、無理な話だよ・・・マンUは11対11でさえ十分にタフな相手だ。
そして、我々は今、今シーズンここで終わりたいという順位にいると思う。しっかしとそれを終わらせたいし、チャンピオンズリーグで良いプレーを続けたい。フォスター(※ジレットの息子)と私は来週のアーセナル戦に現地へ行くつもりだし、それを驚くべき時にしようと決意していて、楽しむつもりだよ。我々はそこへ行き、神かけて、この経過にポジティブな影響を与えるつもりだ。
I:オーナーたちに向けられた敵意は、どれほどタフでしたか?GG:そうだね、我々が受けている、あるいは受けてきたものは、1週間に2000通の電子メール、そしてその95%は私のパートナーに向けられたもので、そして率直に言って残りの5%が我々二人に向けられたものだ・・・まあ、こういう内容だよ。「アメリカ人は帰れ」・・・しかしピークは過ぎて、最近は25通の電子メールを受け取っている。私は有名なブログサイトやそういったものを代表しているファンたちと会話をしたが、彼らは私に有名なパブにゲストとして来るように招待しているし、彼らの歌の歌い方、またどんな風に歌を準備しているか見せると言っているよ。そこには、オーナーグループの他の人間に向けられているような敵意や対立は感じられない。
しかし私は言っておかなくてはならないが、我々にとって最も難しい部分はそこなんだ。我々二人のうちの一人にファンたちが激しく向けている混乱と怒りによって、私が自分のパートナーに一株を売るかもしれないという話さえ、彼らを怒らせている。
ファンの言葉や彼らが私に送ってくる電子メールに基づけば、彼らは彼がこれ以上クラブにいかなる保有権を持つことも望んでいない。そして結果として、私はあちこちを出かけており私の妻は本当に困り果てているんだが、深夜に多数の電話を受けて、私たちを、私たちの生活を脅かしている・・・殺害の脅迫だよ。そういう電話がオフィスに数多く入ってくるし、息子と義理の娘のフォスターとローレンも多数そういう電話を受けている。
我々は目立ちたがらない人間だが、私の電話番号は電話帳に載っている。私は尻込みをするような人間ではないし、もしも間違いを犯したのなら、非難を甘んじて受ける用意はある。しかし、個人的な電話番号、携帯の番号、そういったものがいくつかのブログにどうやら掲載されており、我々は大量の電話を受けている。そしてまた、興味深いことに・・・電話は私の妻や私や、息子や義理の娘に反対しているというより、私のパートーナーに株を売却することに反対しているんだ。それで我々は考え直しているんだよ。率直に言って私は自分の家族をそういう危険にさらすのはフェアではないと思うし、株式を売る代わりに・・・わからないが・・・買うことを考えるかもしれない。
I:単刀直入に言えば、ヒックス氏とのこのパートナーシップは実行不可能なんでしょうか?GG:ああ、ここしばらくはね。しかし我々のせいではない。我々は共同作業をしようとして来たし、支えあおうとして来た。しかし世間に捉えられた人格というのが実際よりもこれほど大きくなってしまえば、合理的な関係を築くのは非常に難しいよ。
I:それでは、あなたは撤退、または参画のどちらを取るんですか?ヒックスの株を買う、それは願望ではなく実行可能ですか?GG:実際に書面を交わしたり銀行に金を入れるまでは、それを話すのは難しいね。私が何を答えようと、それは推測の答えに過ぎない。しかしこれだけは言っておこう。我々はとてもフェアにやった。我々はパートナーに、我々の株式を買い取る手配をするために長い時間を与えた。彼にプレッシャーをかけることはしなかったし、我々はこれ以上良いパートナーはいない位だったよ。そして彼は最終的にゴールにたどり着けなかった。その間、彼が語ったことによって、ファンの反応は彼に対してネガティブなものになり、我々が彼に株を売却するのは、今は支持されない選択肢になってしまったよ。
I:はっきりさせましょう・・・ドバイはあなたと交渉しており、彼はその取引の可能性を実際に妨害した、それは正確ですか?GG:まあ、それも一つの見方だね(笑)。
I:しかし正確ですか?GG:彼は力を行使したよ。
I:そして、あなたはその取引は進んだ、または進むことが可能だったと思いますか?GG:それは間違いなく、ファンを動揺させたことの一つだったと思うよ。神はご存知だが、彼らは資金を持っており、原油価格は日々上昇を続けている。まあそれはどうでもいい、彼らは確かに歴史とファンを持っているよ。そして、彼らは非常に責任能力のあるオーナーになっただろうと思う。だからそれを不可能にしたこと、または困難にしたことで、ファンは再び人々(ヒックス側)を離れてしまった。そして君が言ったように、ものすごくいろいろなことがここで起きており、私にとっては何かするにはあまりにも複雑だし、不利な立場でもある。しかし私がわかっているのは、ファンとこのクラブの名高い歴史は、もっと良い結果を得るに値するものだということだ。そして我々はそれをなすために、自分たちがどんな役割にいようと、自分たちのできることは全てやるつもりだよ。
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持って回った言い方ですが、要点は、1.悪いのは俺ではなくてファンを敵に回したヒックス。俺はファンの怒りは買ってない。2.パートナーシップは現在決裂。3.電話はやめて。4.何かは進行中。
ということでしょうか。ジレットはヒックスの持ち株を買うことを示唆していますが、まず実現は不可能でしょう。となると別の資金提供者を見つけて来るか、再びDICと交渉をするか。つい先日も、DICが3、4週間以内にクラブ買収成立の見込みという記事がインディペンド紙に掲載されていましたが、その後の報道はありません。少なくともこのまま二人が共同オーナーであることは長くは続かないでしょうし、後はそれがいつかということですね。しかし彼といいヒックスといい、なんでいつも大一番の直前にメディアにこういう発言をするんでしょうか、不思議です。
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