キャプテンの公判の続報です。水曜には被害者側の証言が、そして木曜はキャプテンの証言が行われました。
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=== 被害者側の証言 ===
(ガーディアン紙)●Marcus McGee(被害者)
「(店のステレオをコントロールするカードを、キャプテンに求められて)僕はそれを、悪い無礼なものだったと表現します。彼はいきなり無作法な態度でやって来ました。僕は彼の態度に合わせた行動を取りました。彼のような有名人に会った時は、そういう人間と喧嘩をしたりトラブルを起こそうとは普通は考えません。(音楽を担当するのは)僕の仕事でしたから、それを渡しませんでした。
(殴打の際に)自分の顔に集中的にパンチが来たことを覚えていますが、あの時点でそれが誰だったかはわかりません。CCTVカメラを見れば、スティーブン・ジェラードが数回、おそらく3回僕を殴っていることは一目瞭然です。しかしあの夜は、正直なところそうだとは言えませんでした。
僕はパンチは出していません。攻撃的な行動は取っておらず、誰も全く殴ってはいません。」
●Gina Lond(被害者のガールフレンド)
「Marcusの顔に肘打ちが入るのを見ました。あの時は、私はスティーブンがやったと思いました。Marcusは数人から殴られ、蹴られていました。彼は額を切って血を流していました。」
=== キャプテンの証言 ===
(ガーティアン紙)「(酩酊状態は、10のうち7だったと表現して)自分が飲んでいたということは、はっきりと認識していました。周囲の状況を自分がどう感じているかは、しっかりとコントロールできていました。」
弁護士「(19歳の時、飲酒運転で9ヶ月間の免許停止になってから)その後警察沙汰を起こしたことはありますか?」
「いいえ」
弁護士「何か他の暴力事件に巻き込まれたことは?」
「いいえ。バーの中だけではなく、道で、ショッピングセンターで、レストランで、面倒に巻き込まれたことはたくさんあります。」
検察官「面倒とはどのような?」
「例えば、僕はフットボーラーですから、時々サポーターが僕のところにやって来ます。それはリバプールファンであったり、エバートンやマンチェスター・ユナイテッドのファンだったりです。そして時には中傷や侮辱の言葉を投げかけられます。ですから、僕は自分のやれるベストの方法でそれに対処しようとしています。彼らに話しかけ、気持ちを静めようとします。」
(当日の出来事について)
「僕はSabrina(クラブマネージャー)に音楽をかける許可を求めて、彼女は僕に機械のところへ行ってメニューを見る許可をくれました。それはプラスチックカバーに入っているA4サイズの小さな紙で、 たくさんの曲が書かれていて、何かかけたい曲があったら、それをスタッフに言うためのものです。僕はその音楽カードを探し、それを手に取りました。
僕は自分のかけたい曲を探すためにその音楽カードを数秒間見ていましたが、いきなり見知らぬ人間がそれを僕の手からひったくりました。今は、それがMarcus McGeeだったことを知っています。Marcus McGeeと話したのはそれが初めてでした。
(陪審員に、悪い言葉を言うことを謝罪して)彼は僕にこう言いました。『ここではお前は、どんなくそったれ音楽もかけられないぞ。』僕はショックを受け、彼に話しかけ、何が問題なのかと聞こうとしました。なぜ音楽をかけられないのか、そしてマネージャーから許可をもらっていることを説明しようとしたんです。」
検察官「彼はその理由を説明しましたか?」
「いいえ。彼は背を向けて立ち去り、僕が言おうとしていることに全く耳を貸しませんでした。また、彼は僕に2、3回毒づきました。僕たちは4、5秒間言い争い、それから彼は立ち去りました。
僕は、バーのスタッフの1人に、今の出来事を見たか、何が問題だったのかと尋ねたのを覚えています。そしてそのバーのスタッフは、自分は何も見ていなかったが、そんなことは忘れろよと言いました。」
(ガーディアン紙より、殴打の状況について)「僕は、彼が自分に殴りかかって来たと思いました。彼は僕に向かって来ており、彼の挙動は僕が彼と言い争っている時から変わっていました。なぜかはわかりませんでした。
彼が殴ろうとして自分のところに向かって来ていると思ったのは、間違いなく誤りです。今ははっきりとわかっています。彼は殴られ、それに反応し、僕に殴られたと思って向かって来たんです。そして僕はそれに反応しました。この出来事全体を申し訳なく思っています。
あの時は、警察に自分が最初に殴打した理由を説明するのは、とても難しいことでした。しかし、それは僕が言い争いをしており、Marcusが僕を殴ろうとしていると感じたからです。
(検察官に、自分がやったことにうんざりしているかと問われて)本当に申し訳なく思います。」
(
テレグラフ紙より、検察官がニューカッスル戦でのキャプテンのゴールのことに触れて、ゴールキーパーをかわしてシュートしたと表現したことに答えて)
「いいえ、僕は彼の上を越して打ったんです。」
(その後も彼がゴールを決めたという検察官の発言に)
「あれが最後のゴールです。」
検察官「(興奮した様子で)本当にすばらしいゴールでしたね。あなたはすばらしいフットボーラーです。」
「ありがとう」
検察官「あなたがスティーブン・ジェラードだからというだけで、彼らはあなたを止められない、そうでしょう?」
「ええ」
検察官「あなたは驚くべき調整能力とタイミングを持っています。それが、あなたを他の選手たちと一線を画している理由ですね。」
「(困惑して弱々しく笑って)それはあなたの意見ですか?」
●法廷で読み上げられた、ダルグリッシュのコメント(ガーディアン紙より)
「ジェラードは、いわゆる典型的なフットボーラーではありません。彼は映画スターの仲間に加わるようなことが好きではありません。彼は物静かで、非常に人前に出たがらない人間です。決して自分のルーツのことを忘れてはいません。
彼は目上の選手たちにいつも丁寧に振舞う、とても礼儀正しい人間です。彼は非常に謙虚な男です。」
●シンガポールの記者会見でのラファのコメント
(SKY SPORTS)「彼とは毎日話しています。大丈夫ですよ。彼はクラブと、そして間違いなくファンのサポートを受けています。私は問題ないと考えていますから、全てが上手く行くだろうと確信しています。最終的には彼は私たちのためにプレーをし、たくさんのゴールを決めてくれるでしょう。」
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「藪の中」というのは、古今東西変わらないようですね。私はリバプールファンですから、当然キャプテンの証言を信じます。ガーディアン紙によると、金曜から陪審員の評議に入る見込みだそうです。なるべく早く、すっきりと決着することを願っています。ダルグリッシュのコメントが読み上げられた時、キャプテンは涙ぐんでいたそうです。検察官とのゴールについてのやり取りは、これは何なんでしょうね(苦笑)。
マージーサイドの地元紙によると、キャプテンは今日のリザーブマッチ、トランメア・ローバーズ戦に出場するかもしれないとのこと。いろいろと鬱憤が溜まっているでしょうから、出るとしたらそれを晴らすような元気なプレーを見せて欲しいところです。
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