デイビッド・テイラーUEFA事務局長が、ガーディアンの日曜紙であるオブザーバー紙に、リバプールについてコメントをしました。ちょっと考えさせられる内容の記事だったので、訳してみました。
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●デイビッド・テイラー
(オブザーバー紙)「(リバプールには、ファーストチームに登録している選手が62人いることについて)馬鹿げていますね。62人?フルメンバーの練習試合が二つ組めますよ。フィールドに一度に送り出せる人数は11人だけです。実際にどれだけの選手を必要とするのか、それは未解決の問題です。20人、25人でしょうか?
(なぜそれほど大勢の登録が必要なのか)彼らに聞かなくてはなりませんね。
クラブの選手団の大きさは、そのクラブの決定に任されています。彼らはシーズンを通して様々な大会で勝ち進むという野望を持っているでしょうし、彼らの必要を満たすのに十分だと感じるだけの選手団を抱えることになります。
(ファーストチームの人数制限について)UEFAはその先頭に立っており、我々はこれが非常に有効だと感じています。しかしそれは、各クラブの所属する国内リーグを統括する組織が決定することです。」
●William Gaillard プラティニ会長特別顧問
「我々がチャンピオンズリーグで既に行っているプロの選手の登録人数の制限は、コンセンサスを得つつある提案のように思える。しかし我々は主要なクラブと、彼らの国内の大会を運営している各国協会の支持を得る必要があるだろう。」
●クレイグ・リンフィールド(※4部のAccrington Stanleyにローン中)
「リバプールと他のクラブとの間には違いがあるんだ。若手選手は他ではもっとチャンスをもらえる」
●ゴードン・テイラー PFAチーフエグゼクティブ
「毎年、16歳の選手が600人プレミアとフットボールリーグクラブに加わります。そのうちの500人は、21歳までにそこから去って行きます。それは大きな損失であり、十分とは言えません。アカデミーや選抜センターから昇格する割合に、一定の改善を見なくてはなりません。トップに昇格できなかった選手たちが、必ずしも劣っていたわけではないんです。スキルとテクニックが、強さと競争力と同じだけ評価されるとは限りません。我々は、19歳と21歳の間に大きなブラックホールを見出しています。」
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記事によると、アーセナルとユナイテッドのファーストチーム登録人数は50人、チェルシーは46人。プレミアで最も少ないのはボルトンで27人だそうです。リザーブを含めてこの人数でどうやってやっているのか、ちょっと不思議です。
レッズがファーストチームに登録している選手の中で、ローンに出ている選手たちは17人。20歳のリンフィールドもその一人で、彼は今まで4つのクラブにローンで出ています。若手選手にはできれば数多くのチャンスを与えて欲しいと思うし、アカデミーから上がって来た選手たちが活躍すれば、それほど嬉しいことはありません。しかしビッグクラブになればなるほど、そういう選手たちはごくわずかです。それがこのままでいいのか、それとも上から何らかの強制力が必要なのか、それは意見の分かれるところでしょう。
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