今回の借り換えに関しては、総額£350m(クラブ£105m、持ち株会社£245m)の年間利息およそ£30mは全額クラブ負担になるだろうという報道がされていましたが、ヒックスのスポークスマンが月曜の夜、それを認める発言をしています。
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●ヒックスが代表を勤めるFinancial Dynamicsのスポークスマン
(テレグラフ紙)「持ち株会社の負債は、その取得した資産(※クラブのこと)によってサポートを受けます。クラブ、またはKOPホールディングスに所定の年においてキャッシュフローの不足が生じれば、KOPのオーナーシップ、今回の資金調達の元で資金を提供する準備は出来ています。
負債は、大部分のプロスポーツチームで扱われるのと正確に同じように扱われています。」
●John Mackin(Reclaim The Kop"RTK"グループサポーター/
エコー紙より)
「負債のレベル、どう少なく見積もっても利息の支払いを見てみれば、もしも僕たちに悪いシーズンが2、3度あったら、その負担がクラブを沈没させてしまうかもしれない。
僕は、このヒックスによる告白が、その発表が引き起こす憤慨で、クラブを売るのをやりやすくするための出口戦略の一部であることだけを願っている。
木曜の夜に、Sandonパブでの会合がリバプールファンに呼びかけられており、この利息の支払いがメインテーマの一つになることは疑いの余地はない。」
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このヒックスのスポークスマンのコメントというのがこれまたわかりにくいんですが、要は「持ち株会社の支払いは、その取得資産であるクラブが面倒を見て当たり前。大多数のプロスポーツクラブはそういうやり方をしている。現金が足りなくなったら今回借りた資金があるからさ。」ということのようです。
記事によると、18ヶ月のローンである£350mの利率は市場金利の8%で、年間利息はおよそ£30m(※正確には£28m)です。クラブ分の負債£105mの利息のみならば年間£8mで、これなら楽に支払って行けるだろうが、£30mとなるとクラブの利益は全て飲み込まれてしまうだろうとしています。
思うに、今回のローンは18ヶ月ですから、来年の夏には再び借り換えの問題が起こり、たとえ成功したとしても手数料だなんだかんだと、今回£100mあまりが増えたように借入額はまた増えていくんでしょう。しかもスタジアム建設費£300mあまりはこれからさらに調達しなくてはなりません。自転車操業?という言葉が頭に浮かびます。現在の利息だけで年間£30mって、毎年トーレス一人買ってもおつりが来るってことじゃないですか・・・。
ちなみに公表されているクラブの税引前の単年度営業利益は、下記の通りです。
2006年・・・£5.2m 2005年・・・£9.5m 2004年・・・▲£21.9m
エコー紙のTony Barrettの記事は、「ムーア前会長はアメリカ人の二人組に売却しことをまだ後悔していなかったとしても、今から確実に後悔するだろう。」と締めくくっています。もちろん彼はこの一連の件については完全にサポーター寄りで、アンチオーナーの立場を取っています。
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