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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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ESPNのサイトに、現在メディアに批判されまくっているラファの、その批判を分析する記事が出ています。なかなか面白かったのでご紹介します。
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彼はチャンピオンズリーグで優勝は果たしているが、ここ9試合では1勝しかしていない。彼は変わらずKOPの大勢に崇拝されているようだが、ネットの掲示板や視聴者参加番組への電話では嘲笑を受けている。彼はフットボールで最も意見の分かれる人物の一人だ。しかし、はたしてラファ・ベニテスに浴びせられているそういう批判のうちいくつぐらいが、分析に耐えるだけのものなのだろうか?

1.ベニテスはローテーション主義者だ
以前にはこれは議論の余地のないものだった。2007年11月のフルハム戦で勝利した試合は、このリバプールの監督がチームを変えなかった実に100試合ぶりの一戦だった。しかし今は、その状況は全く異なっている。ホセ・レイナ、ルーカス・レイバ、ディルク・カイトは今シーズンの全てのプレミアリーグの試合に先発している。エミリアーノ・インスーアがそうでなかったのは1試合だけだ。グレン・ジョンソンとジェイミー・キャラガーは、負傷と出場停止でなるまでずっとチームに入り続けていた。そして、スティーブン・ジェラードとフェルナンド・トーレスがこの監督のプランにしっかりと入っていることに疑問はない。

2.ベニテスはプレミアリーグよりもヨーロッパを優先している

これは、元リバプールのミッドフィールダー、ロニー・ウィーランが最近発言した主張である。最初の頃はそれはある程度の真実性があった。しかし、ここ18ヶ月でベニテスの考え方が変わったということに疑問はほとんどなく、彼の評価はプレミアリーグの結果にも一部依存しているという認識がある。今シーズンに彼が最も弱いチームをフィールドに送り出したフルハム戦では、リヨンへの遠征を前にして彼は非常に少ない選手でやりくりをしなくてはならなかった。怪我と病気で欠いていたのは、ジェラード、ジョンソン、ダニエル・アッガー、マルティン・シュクルテル、アルベルト・リエラ、ファビオ・アウレリオ、アルベルト・アクイラーニ、マーティン・ケリーだった。

3.彼は大勢の選手を獲得し、成功例が少なすぎる

それは明らかに事実だ。彼はアンフィールドで5年半舵を取り、その間に76人の選手を獲得した。そのうちの38人は・・・客観的に見て・・最初はファーストチームの選手としては契約されなかった。その中で、インスーアのようなほんの数名だけがレギュラーになっている。他の選手たち・・・ダニ・パチェコ、クリスティアン・ネメト、ダニエル・サンチェス・アジャラ、ミケル・サン・ホセ、ペテル・グラクシ・・・彼らはアルゼンチン人選手に続けるだけまだ十分に若い。しかし、その38人の中のさらに大勢が、時には獲得した時と同じぐらい無名のままに(例えばゴドウィン・アントウィやベジアン・イドリツァイのように)既にアンフィールドを去っている。

その他の38名には、現在ファーストチームに名を連ねる19人が含まれる。来て去って行った選手たちの中の5名・・・シャビ・アロンソ、ルイス・ガルシア、アルバロ・アルベロア、モモ・シソコ、ピーター・クラウチ・・・彼らは成功したと言って正しい。さらに4名・・・スコット・カーソン、ロビー・ファウラー、クレイグ・ベラミー、ジャーメイン・ペナント・・・彼らは成否混合といったところだ。残りの10名・・・アントニオ・ヌニェス、ホセミ、フェルナンド・モリエンテス、マウリシオ・ペジェグリーノ、ボロ・ゼンデン、ヤン・クロンカンプ、マルク・ゴンザレス、ガブリエル・パレッタ、セバスティアン・レト、ロビー・キーン・・・彼らは失敗と言って差し支えない。しかし、ベニテスには彼らの何人かでは利益を得たと主張する権利があり、高くついたのはキーンとモリエンテスの二人だけだ。

4.彼は多額の資金を使った

より広いスキームでは、それは間違いなく正しい。総額£229mは相当な数字だ。しかしそれはマンチェスター・シティがここ3回の移籍市場で使った金額を下回り、さらにロマン・アブラモビッチがチェルシーを買収してからの最初の13ヶ月に使った数字とほぼ同額だ。さらに選手を売却して得た資金を差し引くと約£118mで、それが6回の夏だから平均すると年間£20mである。ジョージ・ジレットとトム・ヒックスがどう主張しようと、ベニテスは1月に£12mの利益を得て、一方で夏の取引で使ったのは選手の売却資金を差し引くとわずかに£2mだった。高額の獲得だけを評価すれば、それをどこで線引きするかという問題は常にあるが、最も高額の10名としよう。2名・・・アクイラーニとジョンソンは、彼らのアンフィールドでのキャリアはまだ査定するには短かすぎる。3名・・・キーン、ライアン・バベル、アンドレア・ドッセーナは落胆した選手だ。そして5名・・・トーレス、マスチェラーノ、アロンソ、クラウチ、カイトは活躍した。

5.ベニテスの元でリバプールは成長していない

ベニテスは、彼らが3つの主要なライバルよりも低い基盤からスタートしたと主張する資格がある。ジェラール・ウリエの最後のシーズン、2003/04シーズンにはリバプールは60ポイントを獲得した(アーセナルよりも30ポイント低く、チェルシーとは19ポイント差、マンチェスター・ユナイテッドとは15ポイント差)。ベニテスの1年目、彼らは58ポイントを獲得した(チェルシーとは37ポイント差、アーセナルとは25ポイント差、マンチェスター・ユナイテッドとは19ポイント差)。それは、無用な選手たちが多すぎる標準以下の戦力を彼が継承したという主張を裏付ける。リバプールは昨シーズンを86ポイントで終えた。これはかなりの成長を示している。しかしながら、今シーズンのこれまで12試合で19ポイントというのは、そのままだと60ポイントにしかならない。これは、彼らは進歩し、その後後退したことを意味するのか?

6.ベニテスはマン・マネージャーとしては失格

トーレス、ジェラード、キャラガーはそれぞれ別々に、自分がベニテスとフットボール以外の会話をしたことを思い出すのが難しいと語っている。それは、彼がフットボーラーたちに対して、人間としてよりも選手としてのみ興味を持っているということを示唆している。今年のアロンソの移籍は確かに、ベニテスが前年の夏に同郷のスペイン人を売ろうと試みたその姿勢に起因していると言える。しかしベニテスの手法が彼を次のハリー・レドナップにはしないとしても、文句を言う人間は一般的にレギュラーで出場できなかった選手たちで、彼のほとんどの選手たちは、彼の元でそのキャリアの最盛期を演じている。その中にはジェラード、トーレス、キャラガー、アロンソ、レイナ、マスチェラーノというその時にアンフィールドでチームを引っ張っていた選手たちを含んでいる。

7.彼の干渉は選手を害する

それはペナントが発言した苦情で、監督が頻繁にタッチライン際に立って絶えず指示を出し続けることにフラストレーションを感じていたと言っている。ベニテスは、 彼の細かいことへのこだわりが戦術的な成功をもたらし、選手のポジションを変更することが利益をもたらしていると答えるかもしれない。ウリエの元では、キャラガーは通常はサイドバックでプレーし、ジェラードは時には中盤の底でプレーしていた。2人とも、新しい役割へコンバートしたのは正解だった。

8.彼はストライカーの良し悪しがわからない

アンドリー・ボロニンがピッチに立つたびに大きさが増し、クラウチ、キーン、またはベラミーが得点を決めるたびにベニテスに対して持ち出される論争だ。とは言っても、トッテナムの2人のフォワード自身が移籍を望んだことは覚えておいた方がいい。それは、ジェラード・トーレスの基軸が彼らのチャンスを限られたものにしたことも理由の一つだった。めぐり合わせが違っていれば、ベニテスはマイケル・オーウェンをアンフィールドに連れ戻すことを選択していたかもしれない。ベラミーの放出に関してはこれまでの2年間よりもここ2ヶ月で嘆きの声が大きくなったようだが、それはトーレスを獲得する資金の一部だった。ストライカーの失敗、特にモリエンテスの一件があり、他の選手たちの能力に確信が持てなかった時に、ベニテスはトーレス獲得へと動いた。

9.彼のチームはツーマン・チームだ

リバプールは14ヶ月前、ジェラードとトーレスのどちらもスターティングイレブンにいないチームでマンチェスター・ユナイテッドを倒した。しかし彼らは、サンダーランド戦で2人とも不在だった最近ではスランプに陥った。キャラガー、カイト、レイナ、マスチェラーノという力量のある選手たちは、そういうしばしば聞こえてくる評価に異議を唱えるかもしれない。おそらくより真実に近いのは、リバプールのキャプテンとトップスコアラーを欠いた時には、チャンスを作るのはヨッシ・ベナユン頼りだということだ。そしておそらくほとんどのチームが、程度の差こそあれ、そのチームで最も優秀な2人の攻撃のタレントに依存している。

10.ベニテスは守備的な監督だ

これはリバプールの監督を苛立たせていることの一つである。彼が守備的ミッドフィールダーを2人配置するのを好むのは、スペイン時代から明らかで、良く知られている。そしてそれは、ジェラードのポジションをもっと前に上げるのに役立っている。しかし、リバプールがゴール量産からは程遠い時期があった(例えば2006/07シーズンにはリーグで57ゴールしか決めなかった)その一方で、昨シーズンは彼らは90ゴールを上げて、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、アーセナルを上回っている。

11.チームにはシャビ・アロンソの不在が響いている

ジェラードはそれを認めており、ほとんど議論の余地はないだろう。しかしアクイラーニがレギュラーで入って来れるようになるまでは、リバプールにあのバスク人プレーメーカーの不在がどれだけ長く響くかはまだ不明である。

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おおむね正しいところをついているように思いますが、どうでしょうか?とりあえず調子が悪けりゃ気分で叩いとけみたいなメディアが多い中で、これだけ丁寧にデータを出して客観的な記事を書くのは、ESPNやるなと思いました。あちこちのファンフォーラムでも盛んにラファについて議論されていますが、内容はもっと細かく、さらに踏み込んでいます。あるファンがラファの5年半に獲得・放出した選手を一人ずつ評価つきで細かくリストアップしていましたが、それによると彼が5年半で使った金額は£82m、6で割ると£13m/年でした。2009/10夏が差し引き£10,000というのに泣けました。

ラファが獲得した若手たちにも、もうすぐファーストチームに届きそうな選手たちが出てきていますね。昨日のU-21欧州予選で、ネメトはイタリア代表を相手にゴールを決めています。とても彼らしいナイスゴールで、その様子はこちらで見られます。コマンのパスからシモンとネメトの絶妙の連携、見事なフィニッシュまでしびれるゴールですのでぜひご覧ください。グラクシのグッドセーブもお見逃しなく。前半15分にゴールを決め、その5分後に足首を負傷して交代したのには心配しましたが、ハンガリーのメディアによると、骨に異常はなく2週間程度で済みそうとのことです。ただ、靭帯の損傷具合については土曜か日曜に検査をする予定だそうです。

ESPNの記事の11番目の項目は、早くポジティブな結論が出て欲しいですね。「ジェラードが認めたこと」というのは、FourFourTwoの11月4日発売の12月号に掲載された、キャプテンのインタビュー記事の中のことです。いろんなメディアに抜粋が報道されていましたが、気になる方もいると思うので紹介します。雑誌に掲載されたその部分のやり取りは以下の通りです。
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アロンソを失ったことはどれぐらい大きいですか?

世界最高の選手の一人を失ったら、それは影響は出るよ・・・そして人々は、彼が何者かに完全に気がついている。レアル・マドリーでの彼の調子と、僕たちの昨年との違いでね。僕は彼が最高の選手の一人であることをずっと長い間知っていたし、もちろん世界のどんなチームも、彼のような男を失ったら影響が出るだろう。

僕たちには良い仕事をしてくれる他のミッドフィールダーがここにいるけど、アロンソのことを忘れ去るまでにはしばらく時間がかかるだろう。彼はそういうトッププレーヤーだからね。守備の面では、彼は的確なポジション取りが出来る賢さで、センターバックたちをとても上手く保護していた。そして攻めに関しては、彼は僕が今まで一緒にプレーした中で最高のパサーの一人だ。何もないところから何かを作り出すことの出来る人間なんだ。

彼は、フェルナンド・トーレスのような選手の陰に隠れて、ここでは時々過小評価されていた。しかし彼抜きでプレーすると、彼がどれだけ大きな存在だったかに気づくんだ。一人の選手として、そしてチーム全体としてね。

実際のところ、本当にがっかりしているんじゃないですか?

途方に暮れているよ、うん。途方に暮れている。でも、それについて僕に出来ることは何もなかった。シャビはもうすいぶん前に、自分のキャリアの新しい章を作りたいと言っていたんだ。そして彼はとうとうそれを選んで、チームメートもコーチたちも彼の道に立ち塞がることは出来なかった。後は彼の幸運を祈るだけさ、わかるだろう?僕たちは感謝を言って、彼抜きで前に進まなくてはならないんだ。

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これを読んだ個人的な感想は、「あらら言っちゃったよキャプテン・・・」でした。気持ちはわかる。痛いほどわかる。でも言っちゃあいけねえよ。ですが、こういう記事を読んでも「ふーん、そう言えばそんなこともあったね」と思えるぐらい過去のものになるよう、キャプテンを初めとしてチームが一体となって前に進み、さらにステップアップしたチームを作ってくれるでしょう。それを見るのが楽しみです!
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無題

面白い記事をありがとうございます。キャプテン言っちゃいましたね。それにしても Devastated って。。。正直すぎます(笑)。この Four Four Two は表紙がキャプテンだったので、本屋で見かけて不当に高かったけど、つい買ってしまいました。
他には「プレミアの各チームを映画に例えると」という企画もあり、リバプールは Star Wars Episode II で、理由は、「多くの忠誠心熱いファンがいて、70~80年代の栄光を取り戻そうとしているが上手くいっていないから」ですって。う〜ん。。。

Re:無題

gutted?と聞かれてdevastatedとバージョンアップしちゃうところがね~。cybeleさんは442買ったんですか!いいなあ。その映画の話、読みたかったです。しかしエピソード2とは失礼な!波乱万丈のワクワク感はエピソード4にも匹敵すると思いますけどね(笑)。

こんにちは~

ついにキャプテンの発言載せられましたね(笑)迷われていたのではないでしょうか?

みんな「言っちゃいけねえよ」と思ってますよね(笑)
私はいまだにアロンソの話が出ると悶々として一人頭の中であれやこれや考えてしまいます(苦笑)もうさっさと忘れたい・と思ってた頃にキャプテンの「Devastated」でした。
弱音を吐いてしまったのかもしれないですが、発言した内容以上にキャプテンのダメージは大きい
んじゃないかと想像してます。。
ですがこのまま落ちて行く気はないと一番思ってるのもキャプテンのはずですから、きっとやってくれると信じています。
仰るようにここからどんな風に立て直してくれるのかが楽しみです!

Re:こんにちは~

toshiさんその通りです!迷ってました。それに最初は抜粋しか知らなかったので、具体的にどういう質問でこう答えたのかわからないものを載せたくなかったんです。発言内容を読むと、キャプテンの落胆ぶりが伺えますねえ・・・アロンソは以前からキャプテンに気持ちを打ち明けてたんだなあと思うと、ますますやるせないです。
アロンソのPKすごかったですね~。彼の姿を見ると、私もいまだにDevastatedです。もっと早く卒業させてくれると思っていたんですが、なかなか・・・。しかしもうすぐその日が来ると、私も信じています!どんなレッズが出来上がるか、楽しみですね。
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