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FIELDS OF ANFIELD ROAD

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ヒックスのクリンスマンとの交渉発言について、レジェンドたちはどう思っているのか?エコー紙ではラッシュ、ダルグリッシュ、ハンセンの意見をそれぞれ紹介しています。長いです。
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●イアン・ラッシュ(Liverpool Echo)
ラファ・ベニテスは、トム・ヒックスがエコー紙にジョージ・ジレットと彼がクリンスマンと会合を持ったことを認めたことによって、難しい状況に追い込まれている。
フットボールには常にうわさが飛び交っているものだが、それが確認されることは決して多くはない・・・特に、監督がまだその仕事に就いている最中は。今、人々はリバプールのことを笑い種にするだろう。いろんな意味でそれは理解できる。これはいつものリバプールのやり方ではないからだ。
クラブの伝統・・・そして彼らを大いに尊敬すべきものに作り上げて来た事実・・・それは、全ては組織の内部で行われるということだ。このようにオープンにされるものではなく。
ラファの状況は、ジョゼ・モウリーニョがチェルシーで最後に置かれていた状況に似ている。彼は仕事を失うだろうという憶測が、何週間も新聞をにぎわせていた。
ファンは気に入らないだろうしそれは当然のことだが、事実として、クラブのオーナーは何が起こっているかを口にした。ラファは試合に勝つことによって生き残るかもしれないが、オーナーが監督交代の可能性を探っていたという事実、それは事態が決して良くはないということを意味する。

私はユルゲンのことを良く知っており、彼はバイエルン・ミュンヘンですばらしい仕事をやると思う。彼は選手ならば誰でも尊敬の念を抱く、生まれながらの勝者だからだ。しかしヨーロッパでの戦いを考える限り、ベニテスは最高の男だ。彼以上の人間を誰も知らない。バレンシアでの彼の記録を見て欲しい。彼がリバプールを2度、チャンピオンズリーグの決勝まで導いた手法を見て欲しい。彼が優れた監督であることを知るためには、彼がこの競技で何を成し遂げてきたかを見るだけで十分だ。

言っておかなくてはならないのは、現在の状況が疑いの余地なく選手たちに動揺を与えているということだ。私はアンフィールドに在籍していた時には決してそういう経験をしたことはなかったが、リーズ・ユナイテッドとサインした時にそういうことが起こった。その時の監督はハワード・ウィルキンソンだったが、サインしてから2、3ヶ月の間に彼の地位が疑問視され、彼の将来について山のようなうわさが飛び交った。それは選手にとって状況を難しいものにした。ピッチの外であれだけ多くのことが言われれば、選手たちが集中を保つのは難しくなる。

しかしリバプールの選手たちはプロフェッショナルであり、彼らの仕事はピッチに出て行ってクラブのためにプレーをすることなのだから、そういう全てのことは頭から消し去らなくてはならない。不確実さは動揺をもたらすが、そういう不確実さを取り除く最良の方法は試合に勝利することであり、リバプールがそれをやれば、ラファ・ベニテスに彼が仕事に留まるためのチャンスがはるかに大きくなるだろう。

●ケニー・ダルグリッシュ(Liverpool Echo)
「ラファが絶好調でチャンピオンズリーグ優勝をした時には、誰のサポートも必要なかった・・・それは自動的に得られたからね。そうだろう?しかし上手くは行っていない時、その時こそ、彼の側に立って手助けしてくれる味方が切実に必要なんだよ。それは彼が受けるに値する最低限のものだ。彼は大勢の人間から助けを受けるに値する。ここで彼は、ものすごく大勢の人間に多くの幸福を運んで来たんだからね。

ここ数ヶ月に渡って、物事は私たちがチームに期待していたほど上手くは進んでいない。しかしこの時こそ、彼らは堂々と立ち上がって自分たちの男と肩を組まなくてはならないんだ・・・自分たちの男、ラファとね・・・そして彼を支えなくてはならない。彼はそれを必要としている・・・助けを必要とし、彼に対する信頼を必要としている。彼がこのフットボールクラブのためにこれまでやって来たことを考えれば、彼がサポートを受けるのは当たり前のことだ。
彼はここであらゆることを変えて来た。それは言うのは簡単でも、やるのは難しいことだよ。リバプールにいろいろなやり方を組み込んだ。そして昨年の11月に怒りを爆発させたことを別として、彼は立派に振舞って来た。たった一つの瑕疵で彼をつるし首にするべきじゃない。

選手たちは、もう一度監督を信頼する必要がある。彼らには少々自信が必要だ。選手たちの側に自信と信頼がなくては、クラブはピッチの上でもがくことになるだろう。

今まで決して内輪の恥を人前にさらしたことのないリバプールフットボールクラブが、以前には決して見たことのなかったようなヘッドラインでここ2、3ヶ月の間報じられ続けている、それは落胆すべきことだと私は思う。誰が正しくて誰が間違っているのか、私にはわからない。舞台裏で何が起こってどんな議論がされているのか、私にはわからない。しかし何であろうと、誰にとってもためになることではないのは間違いない。選手たちは信頼を求めているのだから、彼らに影響する。監督も信頼を求めているのだから、彼に影響する。こういうプレッシャーは必要としてはいないんだ。

そして、リック・パリーの仕事もさらにやりにくくなるだろう。職場の問題というのはどこにでもあるものだが、問題があるなら、それは内部で解決するものだ・・・公にするのではなくね。

私は、11月にラファがフラストレーションを感じて言葉にした、あの時が境目だったのではないかと思う。おそらく彼は、あの言葉を言わなければ良かったと思っているだろう。しかし、彼のフラストレーションの方が勝ってしまったんだろう。
私は、一体何がラファに、ああいう言わなくても良い事を言わせたのかは知らない。彼は何かに非常にフラストレーションを感じていたのに違いない。
それは賢いやり方ではなかったかもしれない・・・しかし、彼のフラストレーションは理解できる。リバプールフットボールクラブのすばらしい僕として貢献して来た男であり、あの直後に彼がクラブのファンから受けたサポートが、それをはっきりと証明していたよ。

私は、誰もが望むような結果が出ていないのは偶然だとは思わない。ピッチの外で起こっていることが影響しているというのは、公平な判断だ。出来るだけ早く和解した方が、フットボールクラブにとって良いんだよ。

誰に責任があるのか、私にはわからない。誰に責任があるとか、どこからそれが始まったのかということには興味はないよ。最も関心があるのは、リバプールフットボールクラブなんだ。それは共通している・・・そしてクラブのことを思っているから、全てが閉じたドアの向こうで進むのがベストだと信じている。

人は、公の場で発言することにはもっと責任を持たなくてはならない。閉じたドアの向こうで発言したものは、それほど重要ではないんだ。
コミュニケーションの崩壊があるのかないのか、またはトム・ヒックスの言ったように今は全てが解決しているのかどうか、私は知らない。そう、全て解決したのかもしれないと思うよ・・・しかし、彼らがユルゲン・クリンスマンと話したというのを公にするのは、私が思うに、ある意味では感心なことだ。それは彼らの正直さを表しているのかもしれないからね。
しかしその反面、彼らにそんなことをする必要はまるでないんだ。ラファにそれは必要ない。選手たちにもそんな不確実さは必要ない。そして間違いなく、サポーターにそれは必要ない。

そして、前回にファンたちが見せたラファに対するサポートを思えば、ルートン戦で再び彼に対するサポートを見せたとしても私は驚かないよ。ファンたちは非常に落胆し、不満を感じているだろうと思う。彼らがこんなことを経験したことは、今までなかったと思うよ。私が在籍していた時は、プライベートで議論がされ、そこで終わっていた。

観客たちが彼に示したサポートは、彼への評価の現われだったと私は思う。リック・パリーはクラブにおり、そこの管理者として重責を負っている・・・そして失礼を言うつもりはなく、誰もが良い管理者を必要としており、そういう人間を得られればラッキーだ。
しかし、トム・ヒックスとジョージ・ジレット、彼らはサポーターにとっては新参者だ。サポーターたちが最も接触できない人間でもある。だから、彼らは見てきっとこう言うに違いない。『私たちに何がPR出来るんだ?サポーターたちに気に入られるためには何をすればいいんだ?』とね。

今こういうことが明らかになってしまったからには、彼らが流行の人間になったり、フットボールクラブの人気者になったりすることはないだろう。フットボールが本来に戻り、リバプールがどれだけ良くやってどれだけすばらしい結果を出しているか語り合えるようになるのが早ければ早いほど、リバプールの誰もが幸福になれるだろう。万一の場合に備えて彼らが誰か他の監督と話し合いをしていることを知るよりは、リバプールの4-0の勝利を見る方がずっといい。それは間違いないね。そして、フットボールでの問題よりもフットボールのことを読む方がずっといい。公になったフットボールクラブ内の問題について一度議論を始めたら、自分自身が問題にまきこまれてしまうと思う。

ラファが発言して以来、結果が思わしくないのは偶然ではないと私は思うよ。つまりこういうわけだ・・・論より証拠だよ。結果は影響を受けていたと私は思うし、それがこのためかはわからない。しかし偶然にしては符号しすぎてはいないだろうか?私は偶然とは思わないよ。選手たちは監督がサポートを受けているのを見たいだろう。彼らは本来、自信と信頼を必要としている。自分自身を信じることが必要なんだ。

彼らは、今よりももっとずっと良くやれるだけの力がある。だから、こういうことを言い訳にするのはやめよう。しかし、理由の一部としては理解できるものだよ。彼らには十分な能力があり、十分な選手たちがいる。ただ鏡の中をのぞいてみるだけでいい。そこには同じ人間、こんなことが起こる2、3ヶ月前と同じ選手たちの顔が見えるはずだ。だから、私はこれが起こる2、3ヶ月前に立ち戻れと言うよ。自分たちのフットボールを楽しみ、自分たちの監督を信じるんだ。彼らは必ずファンからのサポートを得られるだろう。

トム・ヒックスとジョージ・ジレットは、みんなから祝福されてアンフィールドにやって来た。彼らはこれまでにいくつかミスを犯したと私は思うが、誰でもミスは犯す。しかし、彼らは自分たちをリバプールの人々のお気に入りに戻さなくてはならないと思うよ。そして、もうちょっと人前に出てほんの少し親しみやすさを感じさせることは、彼らにとって何の害もないはずだ。」

●アラン・ハンセン(Liverpool Echo)
「なぜヒックスが出てきてあんなことを言ったのか、私は訳がわからない。もしかしたらこの話が明らかになろうとしており、それで彼は自分が最初に発表した方がいいのではないかと思ったのかもしれない。しかしどう見ても、こういう出来事はラファ・ベニテスの監督としての足元を崩す以外の何物でもない。彼の立場が崩れ去ったわけではないが、オーナーの一人が出てきて、ベニテスの仕事に重要に関わる人物と話し合ったと公に発言した・・・それはあのスペイン人にさらなるプレッシャーを与える。
保険だとか何とかヒックスは呼びたいんだろうが、事実として、彼はクリンスマンに会い、ベニテスが去った場合にと仕事をオファーした、それは異例のことだ。」

●リーセ(SKY Sportsより、ノルウェーの新聞VGに語ったコメント)
「ラファが彼に起こっているようなことを経験しなくてはならないのが悲しいよ。僕たちが彼の力になれる唯一つの方法は、良い結果を出すことだ。彼がもっとオーナーの信頼を勝ち取れるようにね。」

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ここまで読んでくださった方、お疲れ様でした。キング・ケニーのコメントはエコーの独占インタビューで、話し言葉なので冗長ではありますが、割愛したくなかったのでそのまま訳してみました。昨日のインディペンデント紙には、すでにオーナーたちはクラブを£350mで売却するためにDICと交渉に入っているという記事が掲載されましたが、DICの女性広報は「現段階ではノーコメント」と言っています。また、テレグラフ紙は逆に、RBSとの借り換えが来週の早い時期に成立しそうな見通しと報じています。しかし借り換えにはまた返済期限が設定されているでしょうから、依然として資金面での不安定は続くでしょう。ファンとしては、勝利を願いながら推移を見守るしかありません。
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無題

この手の報道や、よそでの心ない書き込みを見る度にうんざりさせられてましたが、さすがレジェンド達。感動です。これをオーナーはじめ、いろんな人に読ませたい。それだけです。リーセはじめ選手たちも頼んだぞ!
それから、モウリーニョ帰って来い!あんたがいないせいでラファがメディアを独り占めじゃないか!またアブラオーナーとバトルしてくれよ!これ、僕の切なる願いです・・・

無題

私もさすがレジェンド達と思いました。なにより、こんなに長いコメントを訳してくださって感謝、感謝でございます。

キャラの秘密、のところでも思いましたが、レジェンドの皆さま方ってコメントがにくいですね。さすが修羅場を切り抜けてこられた方々だなあとうっとりしました。それにこの御三方はナイスミドル(死語)でもあられるのでなおさらですね。
こんな素敵なレジェンド達のいるリバプールがますます好きになりました。

長々とごめんなさい。今年もフニクラさんの、まるで「痒いところに手が届く」ような絶妙の記事の選び方と日本一の訳に期待してます。

無題

ほんとにほんとにお疲れ様です。そしてありがとうございます!こんな素敵なOB達がチームを見ていてくれているので、これ以上間違った方向にはいかないと感じました。でも結果を出さなければいけないのも事実ですから今後しばらくはルートン戦の様な気迫あふれる試合運びを期待します!(バベル覚醒の予感!?笑)

無題

>はっちゃんさん
レジェンドたちの言葉には、レッズへの愛が感じられます・・・こういう発言を読むと、リバプールの選手たちが築いてきたクラブの歴史のすばらしさが感じられますよね。エコー紙も良い仕事しています!

>まりあさん
こちらこそ読んでいただきありがとうございます^^。レジェンドたちにはどんどん苦言を呈していただき、クラブの力になって欲しいです。そして今いる選手たちも、やがてこういうレジェンドになって欲しいですね~。

>ガーミーさん
選手たちの危機感がラファを救うか?仮装パーティーでパーッと騒いでチームの結束もますます高まり、良い方向に向いてくれるといいですね。バベルはだんだんサイドで彼の良さが出せるようになって来ました。これからますます期待です!
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