El Mundo紙に連載中のラファのコラムの、6月23日に掲載されたものを訳しました。スペイン語→英語→日本語です。
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昨夜のスペイン代表は、彼らの呪縛を解いて封印し、同時に準決勝のロシア戦の切符を手に入れるために、PK戦に頼らなくてはなりませんでした。昨夜の2チームは、延長戦が終了するまでにほとんど全ての力を使い尽くしていました。その後、11メートルの場所からのキックが我々に味方しました。
その前、前半は予想通りの展開でした。ピルロとガットゥーゾの不在はイタリア代表にとって、中盤の中で彼らの最もクリエイティブな選手と最も働き者の選手を失うことになりました。アンブロジーニが左に位置し、ペロッタかアクイラーニが右に位置し、チームの攻撃に厚みを与えることが出来ず、彼らはトニへのロングボールとカッサーノの左サイドでの突破能力に頼るしかありませんでした。スペインは相手のペナルティボックス付近でボールポゼッションを支配し、あらゆる時間帯においてラストパスを探し求めていました。あれだけの選手が同じ場所にひしめいていればそれは簡単なことではありません。ボックスの近くで何度がファウルがコールされましたが、それはブッフォンにとっては脅威とはなりませんでした。ルイス(※アラゴネス監督)はもっと相手のラインの間でのプレーを求め、シルバとイニエスタのポジションチェンジがロングシュートという成果を生み出しました。にも関わらず、私たちはスペインの最高のプレーに報いるような結果が得られず、ハーフタイムを0-0で終えました。
ハーフタイム後は、イタリアははるかに修正をして来ました。特にカモラネージを投入することで、イタリアはチャンスを作りました。スペインも、セスクのプレーによって攻撃に厚みをもたらしました。しかし、両チームともゴールを生み出すことは出来ず、試合は延長に入り、最終的にはPK戦が試合を決めることとなりました。
他の対戦では、不思議なことに、優勝候補が全て姿を消しました。ドイツはそのシンプルで効果的なフットボールとセットプレーの強さで、ポルトガルを封じ込めました。スコラーリの選手たち、高い能力の選手たちは、がっちりと組織されたドイツチームに優ることが出来ませんでした。彼らはディフェンスのミスの代償を払うこととなり、これからはポルトガルに関係するニュースでは、スコラーリのチェルシーへの移籍と、マドリーがロナウドに興味を示しているというニュースがヘッドラインを賑わせることになるでしょう。バラックが、チームパフォーマンスを向上させるためのシステム変更の鍵となりました。ストライカーの背後に位置し、2人のミッドフィールダーを彼の後ろに置くというそのポジションが、チームにさらに堅さを加えました。
クロアチア対トルコ戦は再び、壮大な長編作品を見るような試合になりました。彼らはまた残り数分での復活劇を演じ、試合を振り出しに戻し、延長戦後にPK戦で勝利を掴みました。良く組織された両チームの非常に緊迫した戦いの中で、終盤には組織が乱れ、両チームの大勢の選手たちが、その個人能力と、何よりも努力、すばらしい努力と情熱を見せました。ファティ・テリムは、勝利への鍵として彼の選手たちへの信頼と確信を強調しました。私は完全に彼に同意します。
そして伏兵チームの革命、ロシアは今大会のベストチームの一つであるオランダを片付けました。優れた攻撃、そして特にカウンターアタックでロシアは多くのチャンスを作り、最後には正当な結果となりました。より優れたチームの勝利です。試合は非常にオープンで、両チームともが相手ゴールまで易々とたどり着きましたが、ヒディンクの選手たちの方がよりはっきりと、頻繁に攻撃を仕掛けていました。彼らは勝ち抜くのに値しました。「オレンジ」たちの攻撃システムは2人のウィンガーと1人のストライカーを置き、ディフェンスに大きな弱点がありました。準決勝での幸運を祈ります。
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ギリシャ戦後にはコラムは掲載されませんでした。レッズの選手たち、特にアロンソのプレーについてラファの考えが知りたかったのに、非常に残念です。敢えて避けたのか、と勘ぐってしまう・・・。
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