トーレスの
オフィシャルサイトより、スペインのフットボールマガジン‘Don Balon'のインタビューです。
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Don Balon:あっという間に時は過ぎますね・・・あなたがリバプールに来て、もうシーズンの半分が過ぎました・・・
Fernando Torres:うん。振り返ってみれば、僕がアトレティコ・マドリーを去って、リバプールのプレシーズンの練習に加わったのがもう随分前のような気がするよ。僕の人生と日常生活の変化、どちらもずっと前に起こったことのように感じる。それは僕がここに馴染む過程がとてもうまく行っているということだから(チームメートに感謝)、本当に良い徴候だよ。ピッチの外でも、いろんなことが本当に上手く行っている。
Balon:イングランドでの初めての5ヶ月間を、どういう風にバランスを保ってきましたか?
Torres:ここのフットボールのスタイルに慣れて、チームの中で自分の場所を掴んでさらにゴールを決めるっていうのは厳しいだろうと思っていたから、とてもポジティブに進んだよ。実のところ、チームのみんな、クラブと同僚から僕が受けた助けは驚くべきもので、それがいろんなことをとても楽にしてくれた。僕が一番心配していたのはおそらく、都市が変わるということだった。自分がずっと人生を過ごしてきた町、クラブ、そして人々、そういう長い時間を過ごしてきた全てから離れて、新しい言葉を話す新しい場所で暮らす。幸運なことに、全てが良い方に変わったよ。ここの地元の人達もフレンドリーで、いつでも暖かい歓迎の気持ちを見せてくれるんだ。
Balon:ラファエル・ベニテスのコーチ法に慣れるのは簡単でしたか?
Torres:僕は、ラファには良い意味で驚かされたよ。今まで何人かの監督の元でやって来て、どの監督からも何かを学んだけど、彼は優勝杯を勝ち取った人間だ。ラファはいろんなチームで働いてきて、その一部は他より困難なものだったけど、彼の仕事の仕方は特別なんだよ。彼は一人の選手から最大限の力を引き出す。常に選手の上に立ち、その選手のプレーのいろんな部分を成長させようと努力する。以前は自分では決して気がつかなかったような所を、ラファはそれが重要なんだと気づかせてくれる。彼は、一人の選手として大きく成長させてくれるんだ。
Balon:リバプールはどんな感じですか?
Torres:とても伝統あるクラブだよ。スタジアムは伝統そのものだし、アンフィールドでプレーする、その感覚は信じられないようなものだ。
Balon:アンフィールドでプレーする、その感覚を言い表すのは難しいようですね?
Torres:うん、君は全く正しいよ。新スタジアム建設の話はあるけどね。でもファンはそれに納得しているし、今はシーズンチケットの空きを待つ長いリストがある。今のスタジアムは、例えば2部のチームとのカップ戦でも売り切れになるからね。
Balon:彼らはとても献身的なファンのようですね・・・
Torres:ファンたちは、リバプールが最もヨーロッパのタイトルを勝ち取ったクラブであっても、ロンドンが常に注目の的になっていると感じている。実際、僕はこのクラブの歴史とここでプレーすることの重要性について教えてもらうまで、リバプールがこんなに大きいということに気づいてなかったよ。
Balon:あなたは良いプレーをしていますが、クラブ自体はベストシーズンとは言えませんね・・・。
Torres:プレミアリーグのタイトルを求められて、多分今シーズンは厳しさが少し増しているんだろう。僕たちの記録は昨シーズンよりずっといいんだけど、その時はリーグタイトルが一番の目標ではなかった。もちろん僕たちは優勝したいけど、チームと監督がそこまで行くためには時間が必要だ。
Balon:あなたがイングランドフットボールにこれだけ良く適応しているのを見ると、プレミアでフットボールをプレーする道を切り開いたように思えます。
Torres:僕はずっとプレミアリーグが好きだった。リーグ戦を見ていたし、チームと選手たちのことも知っていたからね。ここに来てプレーしたいという気持ちをいつも持っていた。どう適応できるかは全くわからなかったけど、幸運なことに早く上手く行ったよ。もっともまだスタートしたばかりで、努力を続けていかなくてはならないけどね。
Balon:しかし他の優れたスペインのフットボーラーたちは、ここで上手くやれませんでしたが・・・
Torres:うん。試合のやり方、速さ、そしてフィジカルコンタクト、そういう全てが僕の好きなプレーのやり方で、有利に働いたよ。僕はリバプールの一員であることが幸せで、他に移ることは考えていない。少なくともこれから長い間はね。僕はこのクラブと6年契約を交わしている。
Balon:アンフィールドでファンはあなたの歌を歌っていますか?
Torres:うん、彼らはファウラーやダルグリッシュにしたのと同じやり方で、僕の名前をチャントしてくれる。KOPが歌を捧げてくれるのは本当に特別なことなんだと、彼らはいつも僕に語ってくれる。このクラブの歴史上最高の選手であるケニー・ダルグリッシュや、ファウラーと同じやり方で僕の名前をファンがチャントしてくれる、それは名誉なことなんだ。そして、そういうここで大きな意味を持っている選手たちと比べられているって事だから、責任も感じるよ。とても誇りを感じさせてくれる。
Balon:あなたの移籍で、誰もが利益を得たように見えますね・・・
Torres:うん。僕には新しいチャレンジが必要だったし、最高のチームと対戦するチャンスも必要だった。残念ながら、アトレティコ・マドリーではそうはならなかった。最高のクラブの一つと契約するチャンスが巡ってきて、僕はその機会を逃すことは出来なかったよ。昨シーズン、僕は全力を尽くし、クラブをヨーロッパの戦いに導くためにあらゆることをやったけど、それでも出来なかった。僕は一歩を踏み出して、他の選手たちにチャンスを譲り、多分クラブがヨーロッパの戦いに戻る助けをしなくてはならなかったんだ。
Balon:チャンピオンズリーグでアトレティコ・マドリーとリバプールが対戦したら、あなたにとっては夢が現実となることでしょうか?
Torres:うん、そうなるだろう。それは両チームにとって上手く行ったということだからね。アトレティコがチャンピオンズリーグで最後にプレーて以来、もう随分長い時が経っている。すばらしい対戦になるだろうね。
Balon:あなたは今23です。ストライカーとして最高の時に近づきつつあるのでは?
Torres:理論的にはそうだね。今がストライカーとして成熟し始め、ゴールを上げる時だ。願わくば、それがチームがすばらしい成功を納める時と重なって欲しいよ。
Balon:引退する前にはスペインに戻ろうというお考えはありますか?
Torres:わからないね。今の時点では、僕はそういう選択肢は考えていない。多分将来いつかは、それはかなり先のことになるだろうけど・・・誰でも故郷に近づきたいという気持ちは持つよ。
Balon:あなたはタイトルを獲得できるチームを求めて、リバプールとサインしました・・・
Torres:うん、僕たちはトップであることを目指していると思う。4位よりも下で終わることは考えてもいない。スペインでの時とすごく違うのはそこなんだ。あの時は僕たちはトップ4に割って入るために戦っていて、ここでは僕たちはタイトルを争う4チームの中でトップで終わるために戦っている。これは大きな違いだよ。そんなに大きなことには見えないかもしれないけど、僕はそうなんだと確信を持って言える。
Balon:イングランドの選手たちの何人かの能力には、今まで驚かされましたか?
Torres:うん、多くの人々が思っているよりも優れた選手たちがここにはいる。そのすばらしい例がジェラードだね。人は彼がすばらしい選手だということは知っていて、世界最高の選手の一人だと見られているけど、おそらく彼がスペインリーグでプレーしていたら、もっとボールを持てる時間があるから、彼は自分の本当の能力を発揮して一流のプレーが出来ていただろうね。僕は彼と毎日一緒に練習して、人は本当の彼にどれだけの力があるか気がついていないと思っているよ。
Balon:チームメートからは学んでいますか?
Torres:本当に良いところを突いたね。2、3人のすばらしい選手たち、僕が彼らから学びたいと思っているような選手たちと並んでプレーし、彼らと同じだけ懸命に努力する。いつもトレーニングセッションですばらしい手本がいて、尊敬できる人間がいるというのは良いことだよ。
Balon:あなたはこれまでシーズン20ゴールの勢いに迫っています。これは、どこにいても得点の技術は同じだということの証明でしょうか?
Torres:うん、だけどおそらく、ここのフットボールスタイルが完璧に僕のプレーにあっているんだと思うよ。それぞれの選手が、チームの中でそれぞれの役割を持っている。ジェラードやキューウェル、ペナントのような選手は常にピッチの上の僕を視野に入れて、僕にゴールのチャンスを与えようとしている・・・おそらくそのチャンスはスペインほどは多くないだろうけど、ここではそのチャンスがもっとはっきりとしているんだ。あらゆる攻撃的アクション、わかっている全ての攻撃が最後にはゴールへのシュートに結びつく。自分はしっかりと正しい位置取りをしていればいいんだよ。
Balon:あなたがゴールを決めることで、アトレティコへの収入が増えますね。彼らはあなたが15ゴール決めるごとに、25万ユーロ(約4千万円)を受け取ることになっているんですよね?
Torres:誰もが喜んでいると僕は信じているよ。リバプールは支払うよりも嬉しいし、アトレティコ・マドリーは支払いを受け取って嬉しい以上だってね。
Balon:個人的には、私はあなたがスタートしてすぐにこれほど多くのゴールを決めるとは思っていませんでした・・・
Torres:僕もだよ。もっと厳しいだろうと思っていた。僕は自分の得点能力に自信を持っていたけど、物事はいい結果を残している。今は、それをチームとしての良い結果に結びつけることだね。例えば優勝杯を勝ち取る役に立つように・・・チャンピオンズリーグやプレミアリーグ、FAカップのためにだ。トロフィーで全てが報われるよ。
Balon:今シーズン、チャンピオンズリーグでインテルと対戦したその次には、スペインのチームと当たりたいと思いますか?
Torres:他のチームとやる方がいいね。スペインのチームはどこもすごく強力だ。セビージャ、バルセロナ、レアル・マドリー、どこを見てもだ。僕たちはまず初めにインテルを倒さなくてはならないし、それは楽な仕事ではないだろう。あの抽選結果には、誰もすごく満足ってわけではなかったと思うよ。僕たちと当たる可能性のあるチームはどこもタフな相手だったからね。でもまあ、そういうことさ・・・
Balon:インテル戦の2試合では、何が起きるでしょうか?
Torres:イタリアで自分たちの望むような試合運びが出来るように、ホームで良い結果を出したいと思っている。物事がどんな風に展開するかなんて誰にもわからないけどね。リバプール対インテル戦は、間違いなくすばらしい試合になるよ。
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そうですか、誰もキャプテンの真の姿を知らないんですか・・・メルウッドに潜入してみたい。
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