「代表引退」と報道されていたキャラガーが、自身の気持ちをliverpool Echo紙に語っています。
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●キャラガー
(Liverpool Echo)「俺がこのことを考えてきたのは、いくつもの理由があってのことだ。一番最初にこのことを考えたのはワールドカップの後で、イングランドのセンターバックでプレーするのチャンスがこれから果たしてどれだけあるだろうかと思ったんだ。
ソル・キャンベルが構想から外れたとき、俺は、ジョン・テリーと並んでプレーするセンターバックのポジションを狙って、リオ・ファーディナンドにプレッシャーをかけられると本心から思ったよ。リバプールでの自分の出来から言えば、それは可能だと本当に思ったんだ。しかし、ここ12ヶ月の間、ジョナサン・ウッドゲイトやレドリー・キングのような選手が、俺より優先して使われた。彼らは一流の選手たちだから、俺は実際文句は言えない。ミッキー・マウスがディフェンダーをやっているのとは訳が違うからな。
代表のここ2試合、ブラジル戦とエストニア戦でもイングランドは1点しか許していない。だから監督の決定は正しかったと客観的に言える。これは完全に俺の個人的な見方なんだが、がっかりしたよ。それまでの俺のリバプールでの出来からすれば、チャンスはもらえると思っていたからね。俺はチームに入って、全身全霊でプレーして自分のポジションを確かなものにするだけのパフォーマンスを見せたかった。1試合か2試合だけじゃなく、ずっとポジションを取れるようにだ。リオが出られなかったエストニア戦で俺が選ばれなかったのには、特にがっかりしたよ。俺はリバプールでいいシーズンを送れたと思っていたし、特に俺たちがチャンピオンズリーグ決勝まで勝ち進む力になったと思っていた。
どんな選手も思うように、俺も自分がプレーできるだけの力があると思っていたんだが、そうならなかったことで俺の立場は極めてはっきりとした。
誰もが、今のイングランド代表のセンターバックの場所がとても強力だということはわかるだろう。あの位置にはワールドクラスの選手が大勢いて、彼らのほとんどが俺より若い。彼らのベストはこれからで、もっともっと良くなっていくだろう。俺は今29で、自分がスタメンのレギュラーではなく、これからもそうではないだろうということを認めなきゃならない。自分がサブの選手以上のものではないと見なされるのは俺にとって難しいことだろうし、キャリアのこの段階では、俺はそんな立場に興味は持てない。余分な試合のあちこちでプレーするだけでは十分じゃない。4年か5年前ならその役割でも満足だったが、今は違う。
最近俺はサイドバックでやってくれと言われたが、リバプールでそこでやっていた時よりも、今はずっと難しいってことがわかった。そこはフィジカルが要求されるポジションで、俺は自分がブラジル戦で十分なプレーが出来たと思えなかった。センターバックよりずっと疲労するし、いつもそこでやっていないときたらなおさらだよ。俺にとって、後進に道を譲るいい時期なんだろう。エバートンのジョレオン・レスコットや、ニューカッスルのスティーブン・テイラーのような若いディフェンダーたちがチャンスを得られる。
もしも本当の緊急事態が起こって・・・俺が言うのは、怪我やサスペンションでセンターバックが誰も出られないなんてことになったらっていう意味だが・・・もし請われたら俺はNOとは言わないだろう。イングランドを見捨てるつもりはないよ。
俺は、スティーブ・マクラーレンに何のわだかまりもないことを強調しておきたい。誰がイングランドの監督だとかは関係ない。俺はスティーブと、5年の間イングランド代表の中で共にやって来た。彼と、そして大勢のイングランドコーチと一緒に働いたのはすばらしい時間だったよ。俺は今回のことを、全く個人的な気持ちから考えているんだ。最終決断を遅らせているのは、人々に、俺がふてくされているとか、上手く行っていないこの時に国に背を向けたと思って欲しくないからなんだ。
イングランド代表に招集される時は、リバプールに帰ってくるのは木曜になる。そして試合は時には土曜の早い時間に開催される。リバプールの試合前に自分が100%じゃないと感じるのは、絶対に嬉しい状況じゃない。国際試合でプレーしなかったとしても、遠征は消耗するもんだ。そういうことが全てなくなるっていうのも、俺がこの決断をする理由の一つで、その分休みが取れれば嬉しいだろうし、もっとフレッシュな状態でリバプールの試合に挑めるだろう。
常にリバプールが俺の最優先で、4年の契約延長をかわした今、俺はクラブと、これからトロフィーを勝ち取ることに自分の全てを集中させたい。俺はいつも、生涯リバプールにいたいと言って来たし、イングランド代表でプレーしないってことはそれをもっと現実的にしてくれるだろう。俺のトップレベルでのキャリアを少なくとも2年は延ばしてくれるかもしれない。それは真っ先に俺の心に浮かんだよ。」
●イングランド代表情報筋のコメント
「スティーブ・マクラーレンは、ジェイミーを選手として、また人間として完全に尊敬しているし、ジェイミーをイングランド代表に留めるために出来る限りの手を尽くす決意だ。彼がドイツ戦のメンバーを発表する前にジェイミーと話し合う機会をもとうとしているのを、私は知っている。ジェイミーの評価は非常に高いが、もちろん彼は非常に競争の厳しいポジションでプレーしている。」
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なんだか訳していて心が痛みました・・・。リバプールファンとしては喜ぶべきなのかもしれませんが、この決意をした彼の気持ちを思うとそういう気分にはなれません。
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無題
コメントの内容がよく理解できてしまうだけに、辞めないでと言いにくいのが
なおさら悔しいです。
センターバックでプレーして、その上でのサブ扱いならまだしも、リバプールで
あれだけのパフォーマンスを見せていながらろくにチャンスもなく…。
マクラーレンのバk(以下自主規制)
感情的になってしまってすみません…。
大事なニュースをていねいに訳してくださってありがとうございます。
あの熱いキャラ本人が、あんなに論理的で冷静なコメントしてるのに私は(泣)
無題
エコーに寄せたキャラガーのコメントは切々としたものだったんですが、2日前のラジオではどうやら大いに吼えたらしいです・・・;彼の引退を取り上げたサッカー番組で『ビビリ』と言われたことに激怒して、生番組に電話を掛けてきて「2度と言うな!」と怒りまくったとか。そのニュースも訳してみようかなと思ったんですが、語った内容はほとんど上の記事にあることなのでやめました。エコー紙のサイトで音声を聞くことができますが、まさに彼らしい、もんのすごい甲高い早口でなに言ってるか全くわかりません~。