まず、今日の開廷時間は10:30ではなく10:00(日本時間18:00)です。ガーディアン紙の速報が違っているようです。
昨夜触れた火曜の審理が始まるまでの経緯について、もう少し詳しく触れておきます。
Anfield RoadのJim Boardmanによると、火曜のRBS vs オーナーズの審理は、弁護士間で時間と日程について話し合い、合意して短く終わる予定でした。この裁判の争点は、「ヒックスの役員会メンバー変更は正当か」というところです。LFC vs オーナーズの争いでは、ここに「役員会の売却決定は正当な判断だったか」という論点が加わります。役員会のメンバー変更は契約違反が明白で、そのために審理は早く終わる見込みだったようです。ところが審理前日の夜、ヒックスが「役員会メンバーの変更は正当か」についてはあっさりと契約違反を認め、「売却決定は正当な判断だったか」まで踏み込んで反論することが明らかになりました。論争の舞台はLFC vs オーナーズからRBS vs オーナーズに移され、火曜の審理は予定されたものよりはるかに重大になりました。そこで、急遽ブロートンとパースローも出廷することになったようです。
Jim Boardmanの
最新の記事では、「明日の判決はLFCにとって重要な前進となり得る」と書いており、サポーターたちの集合を呼びかけています。その前の火曜の夕方の記事では、LFCの確認判決を求める審理は別途開かれると言っていますが、最新記事ではそのことには触れていません。
火曜の審理終了後も、現地フォーラムでは「2番目のLFCの審理はあるのか?」ということが盛んに議論されていましたが、はっきりしたことはわかっていません。ここからは私の想像ですが、RBSの審理はLFCの確認判決まで含んでいるか、あるいは争点が同じなので、仮にLFCの審理が別途開かれるとしても、その判決はRBSの結論に添ったものになり、短時間で終わるのだろうと思われます。水曜の判決が間違いなく非常に重要で、SOSも今度は「朝4時集合!」とサポーターたちに呼びかけています。
では、昨日の裁判でRBSとオーナーズとの主張は、それぞれどんなものだったんでしょうか。
ガーディアン紙の速報から抜粋してみます。
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●オーナーズ側の主張
◇ヒックスの役員会のメンバー変更に関して、契約違反だったことを開廷直後に認める。
◇ヒックスとジレット(H&G)は、自分たちのクラブ所有がまもなく終わるという現実を受け止めている。売却を妨害しているわけではなく、売らなければならないことは了解している。オーナーズの主張は、役員会のNESVへの売却決定が適正になされず、RBSへの契約違反をしているのは彼らの方だということである。
代替案のオファーが存在するにも関わらず、英国人取締役たちは売却決定を急いだ。10月5日午前にはMeriton(※シンガポールのLim氏の関連会社)も買い手の一人で、彼らは現在もオファーを提示している。提示額は、負債を全額返済し、さらにスタジアム建設に£100m。Meritonは先週の木曜にブロートンと会って買収の可能性を議論するつもりだったが、この会合はキャンセルされた。理由を知りたい。Meritonは、自分たちがNESVをしのぐ買い手であると信じている。
◇ミル・フィナンシャルも関心を示している。役員会は3つの買い手を正当に検討すべきであるにも関わらず、英国人取締役たちはそれをせずに、急いでNEAVに売却を決定した。急いで売却先を決めるべきではない。
◇役員会は、NESV売却を話し合うために開催されるべき会合を開いていない。これは売買協定違反である。オーナーズは10月5日午後4:30の後に何が起こったのか全くわからず、その後役員会から何の連絡もなかった。火曜の役員会の会合は、オーナーズが休会し、休会中にブロートンと話し合って継続を拒否した時点で無効。その後の3人での会合は「小委員会」であり、そこでのNESVへの売却決定は契約違反で無効である。
◇ヒックスは法廷に手紙を書いた。それによると、彼とジレットは売却の話し合いについて役員会から「締め出された」。英国人取締役たちは、彼らの間のEメールの中で自分たちのことを「ホームチーム」と呼び始めていた。そのEメールの一つが先週はじめに間違ってオーナーズのところへ送られて、それがわかった。
ミル・フィナンシャルは最近リバプール買収にアプローチをしたが、「クラブはもう売れました」と言われた。
◇オーナー側が求めているのは、RBSが金曜の返済期限を撤回し、売却合意を11月1日まで凍結させること。
●RBS側の反論
◇ヒックスとジレットは、事態を混乱させることで利益を得ようとしている。買い手を見つけるのは役員会の役割であり、彼らがNESVに売却すると決断したのだから、2つの代替案のオファーがあるとの主張は「見当違い」。
もしオーナーズがクラブを売却しなければならないことを受け入れ、正しい方法でそうしたいのなら、なぜ「比類ない資産(※LFC)」を維持しようとするのではなく、ダメージを与えようとするのか。
◇先週火曜の電話を使った会合の開始時には、ヒックスの息子が加わっていた。役員会のメンバーではない彼がなぜそこにいたのか。また、H&Gの弁護士は、彼らが除外されて延期になったと主張する会合に、その後もオブザーバーとして電話を通じて参加している。
◇NESVのオファーのデッドラインが10月5日であることを知っていながら、役員会を1週間延期しようとしたのは「ずるい」やり方である。
◇10月5日に会合があるということをH&Gは知っており、通信記録が残っている。彼らは単に出席を拒否したのであって、「小委員会」によって締め出されたわけではない。
◇「ホームチーム」の話について。これは、役員会が会合中に電話を通じて入札者の話を聞く際に使用している、会議用回線の名前である。入札者たちは彼ら独自の回線を使い、誤ってお互いの会話が漏れないようにしていた。
◇ミル・フィナンシャルとMeritonのオファーについて。MeritonのオファーはNESVの入札を見てから来たもので、彼らの当初のオファーはNESVよりも「はるかに低い」ものだった。また、ミル・フィナンシャルは独占権を求め、それはRBSとの協定によって禁じられていた。役員会はクラブ売却に関して130の団体にアプローチをし、徹底的な仕事をした。
◇RSBは、金曜に£200mの返済をされるに相当する貸主である。彼らは売却が進むのを見るために、喜んで数千万ポンドの手数料をあきらめようとしている。ヒックスとジレットが主張しているような、「ゲーム」をしているわけではない。H&Gがそれを遅らせようとしているのは不正である。
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こんな感じでした。法廷の言葉は難しいです。間違いなどありましたら、ご指摘や補足をいただけるとうれしいです。訂正いたします。
オーナーズの主張は、役員会メンバー自体は正当でも、その会合は不当に開催されたのだから、決定は無効であるということですね。ヒックスは手紙を書いて「英国人たちは自分たちをホームチームなんて言って結託して、僕たちアメリカ人を仲間はずれにして勝手に決めたんだ。ひどいよひどいよ。だからこんなのなし!」とおっしゃっておられます。会合があるのをわかっていて、契約違反が明々白々なのを知っていながら一方的に役員改選通知を送りつけておいて、強引に会合を休会させてブロートンと話をしたら「そんなの契約違反で通らないよ」と言われ、一方的に電話を切って出席を拒否して、どの面下げてこの人はいけしゃあしゃあとこんな主張をしているのか、理解に苦しみます。
ミル・フィナンシャルは現在ジレットの株式の50%を保有し、ヒックス50%、ジレット25%、ミル・フィナンシャル25%だそうです。彼らがクラブを買収したら、その資金はおそらくまた負債になるんだろうから絶対いやです。シンガポールのLim氏はよくわかりませんが、状況を見て後だしで金額を上げてきて、結果としてオーナーズに加担することになっているので、はなはだ印象悪し。NESVのヘンリー氏は1年ぶりにツイッターを再開して、裁判の前にリバプールサポーターに向けて「こんにちは、リバプールサポーターたち!ありがとう、そう、皆が幸運を祈っている。これまで十分な紆余曲折があったね。上手く行けば、もうすぐ全てが解決するよ。LFCは前進する。」なんてつぶやいてくれて、ますます高感度アップ(単純)。とにかく、今まで散々うそをついてきたオーナーズよりも、役員会が熟慮の上に結論を出した買い手の方を断然支持します。今はそうするしかない。今日の判決がオーナーズの主張を完全に退けるものになるよう、これから5時過ぎまでシーサーのような顔をして祈ります。リバプールサポーターたちの願いが届きますように!
さて、そのほかに非常に心配なニュースが入っています。火曜のスウェーデン戦でカイトが足首を負傷して29分に交代し、そのまま病院に運ばれたそうです。また、鼠径部の負傷から戻ったばかりのアッガーも、先発して39分で負傷交代しました。
公式HPでは、2人ともメルウッドへ戻ってから、ダービーに間に合うかどうか詳しい検査を受けると言っていますが、カイトはどうやら重傷のようです。ファン・マルバイク監督はこうコメントしています。
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●ファン・マルバイク監督
(ガーディアン紙)「ディルクはプレーを続けたがっていたんだが、我々のドクターがそれを制して、彼を交代させるように言ったんだ。彼は今病院にいるが、ドクターの最初の見解では非常に深刻な足首の負傷で、長く離脱することになりそうだ。」
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ぐがああああん。彼はワールドカップからずっと出ずっぱりだったからなあ・・・肩の負傷が良い休養になってくれればと思っていたんですが、そうなりませんでした。どうやら足首の靭帯を傷めたようで、早くても年内無理という報道も出ています。詳しいことは公式の発表を待ちたいと思いますが、大ショック。プレーを続けたがっていたというところが、もう彼らしすぎて・・・(涙)。
アッガーの負傷の方は、それほど深刻ではなさそうです。彼がデンマークのメディアにこう語っています。
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●アッガー
(Ekstra Bladet)「日曜の練習で、不運にもふくらはぎを打ったんだ。月曜は治療に専念して、本当にいい感じだった。でもふくらはぎが出血しているのは知っていて、同じところをまた試合中に打ったんだよ。その数分後には、走れなくなっていた。
深刻なものじゃないし、長い時間はかからないだろう。でもここでの試合を楽しみにしていたから、苛立たしいし悔しいよ。
僕が負傷にひどく悩まされていたのは、もうとっくに前のことだ。」
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打撲による内出血みたいですね。こちらは本当に良かった。アウレリオもようやく復帰したことだし、日曜に間に合ったらアッガーをCBで起用してくださいホジソンさん、伏してお願い申し上げます。
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無題
予想を覆し、いきなり審議が昨日本題に入ったことからも、リム=オファーをチャンスと見てやったとしか思えないですけどねー。誰なんですかあなたは、一体?
ホームチームの下りは僕も笑いました。別にオーナーズの肩を持つわけじゃないんですが、やっぱこういう雰囲気ってあるんだろうね。
何となく、ラファの顔が浮かんできました(笑)
でも、ホームチームは米国を又受け入れようとしてるんです!よって、お前らの文句は却下!!
今日はドキドキですね!
Re:無題
ホームチームは大笑いしました。しかも手紙に書くところが(笑)。最初間違ってEメールを送っちゃったと相手弁護士が言ったときは、一体誰がそんなバカみたいなことをと思ったり・・・でもEメールを違う相手に送っちゃうって、誰でも一度はやったことありますよね。
>今日はドキドキですね!
結果を待つ受験生の気分。ひっさしぶりの生殺し状態です。今日は気持ちよく爆睡したいなあ。
無題
前回のケガも代表召集中なので、ちょっとオランダ代表に何らかの補填をしてもらいたいです。まぁ、バイシクル失敗は自業自得なのか。
悪いことが起こるときテリーマンの靴紐が切れる的なことでなければいいのですが。
ルーカスがイラン戦、ウクライナ戦と良い働きをしたようで、鬱憤晴らしですかね。ウクライナ戦はイングランドで行われたわけだし、疲労度的にも使って欲しいところなんですが、そうするとまたメイレレスがサイドに置かれやしないかとなってしまうわけですね。ジョンソンを1枚上げてケリーを使ってやくれないでしょうかね。
Re:無題
tamourinhoさんたら不吉なことおおおお!いや、不運をカイトが背負って行ってくれたと思いましょおおお!彼の負傷シーンを見たんですが、ヘッドで競り合って着地する時、相手の足の上に載っちゃって右足首がぐにゃっと・・・。すごく痛そうにしていたんですが歩いてピッチサイドに出て、その後も立ち上がって足踏みをしたりして、本当に戻りたそうにしていたんですよ。その後スタスタロッカールームに下がって行って、この人やっぱり身体構造がどっか違う。
ルーカスは本当に良かったみたいですね、すごくうれしいです。ブラジルはいつも国際戦が1日早いですよね、長い遠征をする選手たちを気遣ってなんでしょうか。アルゼンチンも見習うといいのにと思います。ダービーはルーカスとメイレレスの中盤コンビで行ってもらいたいです。
無題
Re:無題
無題
オーナーズの主張は何がしたいのかよくわからないのでこちらが絶対勝つと思います!いや勝ちますよ!
せっかくアウレリオが復帰したのでコンチェスキー、トーレスも含め全員でこれから頑張って欲しかった・・・。アッガーは日曜間に合って欲しいです。カイトは残念ですがしっかり治して欲しいです。
トーレスは間に合いそうですね。
ルーカスがよかったみたいなので中盤はルーカスとメイレレスで!そしてフニクラさんと同じく間に合ったらアッガーCBでお願いします!
オーナーズに早くバイバイしたい・・・。
Re:無題
日曜はアウレリオもフル出場できるかな・・・そうなるとぜひアッガーを中で使ってもらいたいんですが、ホジソンは無理をさせないでしょうね、きっと。でもその試合で一番いて欲しいのは、新オーナーかもしれませんね。